今からできる認知症予防11選!すぐに始められる生活習慣を解説
「今からできる認知症予防にはどのような方法があるのだろうか」「特別な工夫をしなくても日常生活で取り組めるのか」と疑問に感じていませんか。
認知症の予防では、食事や運動、睡眠などの生活習慣の見直しが不可欠です。身近な行動の積み重ねが、将来のリスクを考えるうえで重要とされています。
本記事では、今からできる認知症予防の基本知識や具体的な方法、日常に取り入れやすい行動、注意点などを整理しました。無理なく続けられる取り組みを生活に取り入れることで、認知機能の低下に配慮した生活習慣を意識しやすくなるでしょう。
目次
今からできる認知症予防とは?知っておきたい基本知識

認知症予防を意識した生活習慣を取り入れる前に、知っておきたい基礎知識がいくつかあります。
具体的な方法を説明する前に、認知症予防の基本を把握しておきましょう。
認知症予防とは発症を遅らせる取り組み
認知症予防は、発症の完全な防止を目的としたものではなく、発症時期を遅らせたり進行を穏やかにしたりする取り組みとされています。日常生活の習慣の見直しが重要とされており、食事や運動、睡眠、生活習慣病の管理、社会参加などが関連すると考えられています。
特定の方法だけに頼るのではなく、複数の習慣を組み合わせた継続が大切です。無理のない範囲で続けられる内容を積み重ねることで、日々の生活の中で取り組みやすくなるでしょう。
軽度認知障害(MCI)は認知症の前段階
軽度認知障害(MCI)は、年齢によるもの忘れと認知症の中間段階とされる状態です。記憶力などの認知機能に低下が見られる場合があるものの、日常生活への影響は比較的軽いとされています。
軽度認知障害の段階での対応が重要とされており、生活習慣の見直しや早期の医療機関への相談が大切です。普段の様子を観察し、違和感や変化がある際は、医療機関への相談を検討しましょう。
今からできる認知症予防11選

今からできる認知症予防の生活習慣の工夫を紹介します。
ただし、ここで紹介する方法はあくまで選択肢の1つです。不安を感じたり対応が難しいと感じたりしたときは、迷わず医療機関に相談しましょう。
野菜や果物を取り入れる
野菜や果物は日々の食事に取り入れやすく、意識して摂取することが推奨されています。野菜は1日350g以上、果物は1日200g程度を目安とした摂取が推奨されており、食事ごとに小鉢1皿分の野菜を加えるなどの工夫が実践しやすい方法です。
緑黄色野菜や色の濃い果物を組み合わせると、食事全体の栄養バランスを整えやすくなります。主食・主菜・副菜を意識しながら、毎日の食事で少しずつ意識することで、無理なく続けやすくなります。
魚を中心とした食事を意識する
できるだけ魚を中心とした食事を意識しましょう。普段の食事で肉料理が多い場合は、鶏肉以外の肉を減らし、魚料理を増やす工夫が続けやすい方法です。
魚料理を取り入れる際は、焼く、煮る、蒸すなどの調理法を選ぶと、脂質を抑えやすくなります。
塩分やアルコールの摂り過ぎに注意する
塩分やアルコールは、日々の摂取量の目安を意識すると調整しやすくなります。
食塩は1日5g未満が目安とされており、外食や加工食品が多い場合はとくに注意が必要です。味付けはだしや香辛料を活用して醤油や塩のかけ過ぎを抑えると、無理なく塩分を抑えやすくなります。
アルコールは飲む量と頻度の見直しが重要です。また、休肝日を設ける、ゆっくり飲むなどの工夫も過度なアルコール摂取を控える際に重要とされています。
認知症予防に関連するとされる食事の詳細は、下記のページで解説しているので、参考にご覧ください。
ウォーキングや散歩を取り入れる
ウォーキングや散歩は、時間や回数の目安を決めると生活に取り入れやすくなります。
1回20分以上のウォーキングを週に3〜5回程度から始めると、無理なく継続しやすいとされています。歩く際は会話ができる程度のペースを意識すると、負担を抑えやすいです。
気楽にできる運動や実践ポイントは下記の記事で詳しく説明しているので、参考にご活用ください。
スクワットや軽い体操などの筋力トレーニングを取り入れる
筋力トレーニングによる身体活動も、認知症予防を意識した生活習慣の1つとして推奨される場合があります。
週2回以上、脚や腕、体幹など主要な筋肉群を使うトレーニングが推奨されており、スクワットをはじめ負荷が重すぎない内容であれば無理なく続けやすいです。
軽い体操の例として、かかとの上げ下げや腕の曲げ伸ばしなどをおこなう方法があります。反動を使わずゆっくりな動作を意識すると、身体への負担を抑えやすくなります。体調や体力に合わせた回数や負荷の調整が大切です。
簡単にできる筋トレは下記の記事で詳しく説明しているので、参考にご活用ください。
日常生活の中で積極的に体を動かす
日常生活の中で積極的に体を動かすよう意識しましょう。掃除や洗濯をこまめにおこなう、買い物は徒歩など、日常の動きを少し増やす工夫が実践しやすい方法です。
移動時にはエレベーターではなく階段を使う、近距離は歩くなどを意識すると、活動量を増やしやすくなります。
十分な睡眠を確保する
睡眠は身体と脳を休ませる重要な時間とされ、生活習慣の基本として意識されます。睡眠時間だけでなく、規則正しい生活リズムの調整も大切です。
就寝前の強い光やスマートフォンの使用を控えるなど、睡眠環境を整える工夫も役立つ場合があります。
ストレスを溜めない生活を意識する
ストレスを溜めないために、日常の中でリラックスする時間を確保する意識を持っておきましょう。音楽や軽いストレッチ、深呼吸など、自分にとって落ち着ける方法を考えてみてください。
また、趣味や外出の時間を確保すると、気分転換の機会を持ちやすくなります。誰かと会話する時間を意識的に作ることも、日常の中で実践しやすい取り組みといえます。
脳トレや音楽などの知的活動に取り組む
脳トレや音楽などの知的活動に取り組むことも意識すると良いとされています。
以下の活動なら、日常生活の中で無理なく続けやすいでしょう。
- 読書
- パズル
- 計算問題
- 楽器演奏
- 歌唱
テレビを見る時間の一部を置き換える形で取り入れる方法も実践しやすいです。
活動内容は固定せず、週ごとに内容を変えたり、新しい分野に挑戦したりすると変化を感じやすくなります。また、囲碁や将棋、カードゲームなどは人との交流も生まれやすく、会話の機会を増やすきっかけにもなる点も利点です。
認知症の音楽療法の詳細は、下記の記事で紹介しているので、ぜひ参考にご覧ください。
人と関わる機会を積極的に増やす
家族や友人との会話は、自然に頭を使う機会となります。対面での会話が難しい場合でも、電話やオンライン通話を活用すれば、コミュニケーションの機会を設けることは可能です。
買い物の際に店員と会話する、近所の人とあいさつを交わすなど、日常の中でかかわりを増やす工夫を意識してみましょう。
趣味や地域の集まりなどの社会活動に参加する
地域活動やボランティア、趣味の集まりは交流の機会を増やす場の1つです。社会活動での楽しみがあると、日常の活動量も自然と増える傾向にあります。
趣味や地域の集まりに無理のない範囲で参加すると継続しやすくなります。生活の中に楽しみを取り入れる意識が大切です。
今日からできる認知症予防の具体的なアクション

認知症の予防を意識した生活習慣を続けるためにも、今日からできる認知症予防を意識した以下の内容を参考に、できることから始めてみてください。
- 毎日の食事に野菜や果物を加える
- 週に数回のウォーキングをおこなう
- 階段を使う機会を増やす
- 決まった時間に寝起きする
- 趣味や読書の時間を確保する
- 家族や友人と会話する機会を持つ
一度にすべてを取り入れるのではなく、生活に無理なく組み込める内容から取り組むと、習慣として定着しやすくなるでしょう。
認知機能の変化に気づくために知っておきたいこと

認知症の対応では、認知機能の変化に早い段階で気づくことが重要とされています。
知っておきたい項目を把握しておきましょう。
認知機能の変化として知られる初期のサイン
最近の出来事を忘れやすい、同じ質問を繰り返すなどの変化が見られる場合があります。日付や予定を忘れる、物の置き場所がわからなくなるといった生活面の変化も挙げられます。
性格や意欲の変化には以前より怒りやすくなったり、わがままになったりするケースがあるため、性格や態度なども普段からよく観察しておきましょう。
医療機関への相談の目安
もの忘れや判断力の低下が続く場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
とくに以下の5つの症状がみられる場合は注意が必要です。
- もの忘れがひどくなる
- 時間や場所が分からなくなる
- 判断力や理解力が低下する
- 身の回りのことができなくなる
- 感情の起伏が激しくなる
早めの医療機関の受診で、症状に合わせた対応や治療をおこないやすくなります。不安がある場合には、かかりつけ医や専門外来などへの相談も可能です。早めの行動が安心につながるでしょう。
今からできる認知症予防に関するよくある質問
今からできる認知症予防に関するよくある質問を整理しました。より詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
認知症予防のトレーニングにはどのようなものがある?
ウォーキングなどの運動に、計算や会話を組み合わせた活動が取り入れられることがあります。認知トレーニングや脳トレなどの活動も選択肢に挙げられます。
食事や生活習慣の見直しとあわせて取り組むと、さまざまな角度からのアプローチが可能です。
家族でできる認知機能トレーニングゲームはある?
しりとりや計算ゲーム、パズルなどは家族で取り組みやすい活動です。囲碁や将棋、カードゲームなども会話のきっかけになります。
楽しみながら交流できるゲームを選ぶと、トレーニングを継続しやすくなるでしょう。
認知症予防に役立つゲームの詳細は、下記の記事で紹介しているので、ぜひ参考にご覧ください。
認知症予防10か条とはどのような内容?
認知症予防財団が提唱する「認知症予防の10か条」は、食事や運動、生活習慣病の管理など、生活習慣の見直しに関する考え方がまとめられた内容です。
具体的な10個の項目は以下のとおりです。
- 1. 塩分と動物性脂肪を控えたバランスのよい食事を
- 2. 適度に運動をおこない足腰を丈夫に
- 3. 深酒とタバコはやめて規則正しい生活を
- 4. 生活習慣病(高血圧、肥満など)の予防・早期発見・治療を
- 5. 転倒に気をつけよう 頭の打撲は認知症招く
- 6. 興味と好奇心をもつように
- 7. 考えをまとめて表現する習慣を
- 8. こまやかな気配りをしたよい付き合いを
- 9. いつも若々しくおしゃれ心を忘れずに
- 10. くよくよしないで明るい気分で生活を
本記事でも紹介した「今からできる認知症予防を意識した生活習慣の工夫」の内容も含まれています。「認知症予防10か条」を生活習慣の改善を心がける際の指標にしてみてください。
生活習慣を見直しつつ認知機能をアプリでチェックしよう
認知症予防は、特定の方法だけで実現するものではなく、食事や運動、睡眠、社会参加などの生活習慣の見直しが重要とされています。日常の中で無理なく取り入れられる行動を積み重ねることで、将来に向けた意識を持ちやすくなります。
一方で、生活習慣の改善だけで認知症の発症を防げるとは断定できません。気になる変化があれば早めに医療機関に相談しましょう。
なお、日々の取り組みとあわせて、ベルコメンバーズアプリを活用して認知機能の状態を確認する方法もあります。
チェック結果は総合評価だけでなく、過去の記録は自動で蓄積され、変化の推移を把握しやすいため、日常の気づきを整理する際にも役立つでしょう。
生活習慣の見直しとあわせて活用し、日常の変化を確認しながら、必要に応じて医療機関への相談を検討する際の参考に活用してみてください。
【参考文献】
株式会社日本総合研究所:認知機能低下および認知症のリスク低減 WHOガイドライン
厚生労働省:健康日本21(第三次)
Nature Communications.Association of sleep duration in middle and old age with incidence of dementia
PMC.Stressful life events and risk of dementia in later life
PubMed.WHO Guidelines on Physical Activity and Sedentary Behaviour
認知症予防財団:認知症予防の10カ条
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