高齢者のフレイルとは?家族が気づきやすいサインと認知症との関係

高齢者のフレイルとは?家族が気づきやすいサインと認知症との関係

「最近、親の歩く速度が遅くなった気がする」「外出するのが億劫になってきた」このような変化はありませんか。

高齢期には、健康な状態と介護が必要な状態の間に「フレイル」と呼ばれる段階があります。フレイルは早く気づき、生活習慣を整えることで改善が期待できる状態です。

本記事では、高齢者のフレイルの特徴や家族が気づきやすいサイン、予防のポイントをわかりやすく解説します。

高齢者のフレイルとは?健康と要介護の間にある状態

高齢者のフレイルとは?健康と要介護の間にある状態

フレイルとは、加齢とともに筋力や体力など心身の働きが弱くなり、健康な状態と介護が必要な状態の中間にあたる段階を指します。語源は、英語の「Frailty(虚弱)」です。

日本老年医学会は「適切な支援や生活習慣の見直しによって、再び健康な状態に近づく可能性がある」という意味を込めてフレイルという言葉を提唱しました。

高齢になると、筋力や体力の低下だけでなく、気力の低下や人との交流の減少など、心や社会面の変化も重なりやすくなります。こうした状態が続くと生活機能が低下し、やがて要介護状態につながる可能性があります。

しかし、フレイルの段階で早く気づき、運動や食事、社会参加などを意識することで、健康な状態を保ちやすくなるとされています。

高齢者のフレイルの症状とは?家族が気づきやすいサイン

高齢者のフレイルの症状とは?家族が気づきやすいサイン

高齢者のフレイルは身体だけでなく、心や生活面にも変化があらわれることがあります。ここでは、家族が気づきやすいサインを見ていきましょう。

身体の変化

身体の変化として現れやすいのが、筋力や体力の低下です。たとえば、次のような変化がみられることがあります。

  • 歩く速度が遅くなった
  • 疲れやすくなった
  • 意図せず体重が減ってきた
  • 握力が落ちてきた

ほかにも、食事中にむせやすくなったり、ちょっとしたことで転倒しやすくなったりするなども重要なサインです。

筋肉量や活動量の低下と関係していることが多く、日常生活の中で少しずつ進むため、本人や家族が気づきにくい場合もあります。

心や生活の変化

フレイルは身体だけでなく、心や生活面にも影響が現れることがあります。たとえば、次のような変化です。

  • 外出する機会が減った
  • 人と会うことが面倒に感じるようになった
  • 以前より気力がわかなくなった

こうした状態が続くと、活動量や人との交流が減り、心身の機能がさらに低下しやすくなるとされています。家族が日常生活の中で小さな変化に気づくことが、フレイルの早期発見につなげるためにも重要です。

また、注意力や判断力など、認知機能の変化がみられることもあります。こうした変化が続いたり、日常生活に支障が出てきたりする場合、かかりつけ医や地域包括支援センターなどへの相談を検討しましょう。

高齢者のフレイルは認知症と関係ある?知っておきたい理由

高齢者のフレイルは認知症と関係ある?知っておきたい理由

フレイルは身体の衰えだけでなく、認知機能とも関連する可能性があるとされています。

たとえば、2,500件以上の研究をもとに分析したある調査では、フレイルは将来の認知症発症を予測する要因の1つである可能性が報告されました。フレイルのある高齢者は、そうでない人と比べて、血管性認知症の発症リスクが約2.7倍高い可能性があることが報告されています。

さらに、フレイルは将来の転倒、骨折、入院、介護施設への入所を予測する重要な指標であることもわかっています。つまり、フレイルに早く気づいて対策することは、認知症の予防だけでなく、自分らしく生活を続けるためにも大切だと考えられています。

高齢者のフレイル予防|今日からできる3つの習慣

高齢者のフレイル予防|今日からできる3つの習慣

フレイルは適切な支援や生活習慣の見直しによって、再び健康な状態に戻る可能性があることが特徴です。フレイル対策として「運動・栄養・社会参加」などの生活習慣を整えることが重要とされています。

適度な運動

体を動かす習慣は、筋力や体力の低下を防ぐために重要です。たとえば、取り組みやすい例として、以下が挙げられます。

  • ウォーキングなどの軽い運動を習慣にする
  • 自宅でできるストレッチや体操を日課にする
  • 買い物や散歩など、日常生活のなかで歩く機会を増やす

運動がもたらす影響については「認知症予防に運動を!気軽にできる運動と実践ポイント」もあわせてご覧ください。

栄養バランスのとれた食事

食事は、筋肉量や体力を保つうえで欠かせません。

  • 1日3食を規則的に食べる
  • たんぱく質のおかず(肉・魚・卵・大豆製品など)の摂取を意識する
  • 摂取エネルギー不足を防ぐため、油を使った料理を1日1回はとる

健康を支える食生活のポイントについては「認知症予防のための食事とは?おすすめの食べ物と控えたい習慣も解説」もあわせてご覧ください。

人との交流・社会参加

人との会話や交流は、心の健康や認知機能の維持にも関係するとされています。

  • できるだけ外出する機会をつくる
  • 家族や友人と日常的に会話を楽しむ
  • 地域の活動やボランティアに参加する

近所の方への挨拶や、スーパーへの買い物なども社会参加の1つといえるでしょう。

高齢者に合ったボランティアの種類については「高齢者に合ったボランティアの種類|メリット・注意点や探し方も解説」を参考にご覧ください。

早めにフレイルに気づき、健康な暮らしにつなげましょう

フレイルは、加齢とともに誰にでも起こりうる変化です。

しかし、早い段階で気づき生活習慣を見直すことで、改善できる可能性があります。歩く速度の低下や外出の減少など、日常の小さな変化がサインになることもあります。

ベルコメンバーズアプリでは、ご自宅で現在の状態をセルフチェックできます。フレイルやもの忘れなどの変化に気づくきっかけとして、ご活用ください。

【参考文献】

公益財団法人長寿科学振興財団:健康長寿ネット「フレイルとは」

一般社団法人日本老年医学会:フレイルの意義

Kojima, G. (2016).Frailty as a Predictor of Future Dementia: A Systematic Review and Meta-Analysis.Journal of the American Medical Directors Association, 17(10), 940–945.

厚生労働省:高齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドライン

ベルコメンバーズ

\ 無料ダウンロード /

認知機能チェックもできる、暮らしの安心アプリ

\ 無料ダウンロード /

ベルコメンバーズ

認知機能チェックもできる、
暮らしの安心アプリ

読まれている記事一覧

ベルコメンバーズ

\ 無料ダウンロード /

認知機能チェックもできる、
暮らしの安心アプリ

\ 無料ダウンロード /

ベルコメンバーズ

認知機能チェックもできる、
暮らしの安心アプリ