アルコール性認知症チェックリスト|初期症状・特徴と脳への影響を解説

アルコール性認知症チェックリスト|初期症状・特徴と脳への影響を解説

最近もの忘れが増えた、怒りっぽくなったなどの変化に気づき「お酒の影響なのでは?」「もしかして認知症?」と不安に感じていませんか。

長年の飲酒習慣がある場合、アルコールが認知機能に影響している可能性もあります。

ここでは、アルコール性認知症でみられる主な症状やチェックリスト、脳との関係についてわかりやすく解説します。

アルコール性認知症とは?

アルコール性認知症とは?

アルコール性認知症とは、長期間の大量飲酒が関係すると考えられる認知症のことです。

厚生労働省によれば、大量に飲酒する人では記憶力や判断力などの認知機能が低下することがあります。アルコール依存症の場合、比較的若い年代でも前頭葉機能の障害がみられる場合が少なくありません。

アルコールが関係する認知機能の低下には、脳血管障害や栄養障害など、さまざまな要因が関わることもあります。

なお、認知症にはほかにもいくつかの種類があります。詳しくは「認知症の種類と特徴を解説|改善が期待できる原因や受診の目安も紹介」も参考にご覧ください。

アルコール性認知症チェックリスト|気づきやすい変化を確認

アルコール性認知症チェックリスト|気づきやすい変化を確認

日常生活の中で次のような変化がみられる場合、アルコールの影響による認知機能低下が関係している可能性もあります。まずは、現在の状態を確認してみましょう。

なお、以下のチェックは診断に代わるものではありません。気になる症状がある場合は、医療機関で相談することが大切です。

  • 長期間にわたる大量の飲酒歴がある
  • 飲酒量が増えている、または自分でコントロールできない
  • 最近の出来事を忘れることが増えた
  • 同じ話を何度も繰り返す
  • 怒りっぽくなる
  • 家事や仕事の段取りがうまくできない
  • 状況に合わせた切り替えが難しくなる
  • 歩き方が不安定になる
  • 視界がぼやけることがある

認知症の初期症状については「認知症の6つの初期症状とは?加齢との違いや受診の目安も解説」も参考にご覧ください。

アルコール性認知症の特徴と主な症状

アルコール性認知症の特徴と主な症状

長期間の大量飲酒が続くと、日常生活の中でできていたことがうまくできなくなるなど、さまざまな変化としてあらわれる場合があります。

記憶障害や判断力の低下

最近のできごとを覚えにくくなったり、同じ話を何度も繰り返したりするなどの記憶障害がみられることがあります。

また、料理や買い物などの手順を考えることが難しくなったり、仕事の段取りがうまくできなくなったりする場合もあります。たとえば、調理に必要な材料をそろえられない、同じ作業を何度も繰り返すなどです。

性格の変化や行動の変化

怒りっぽくなる、感情のコントロールが難しくなるなど、性格や行動の変化として気づかれることもあります。穏やかだった人が突然怒りやすくなったり、些細なことでトラブルになったりするなど、周囲の人が変化に気づくことも少なくありません。

わがままに見える変化と認知症の関係については「認知症の初期症状はわがまま?早く対処すべき3つの理由とその対処法」も参考にご覧ください。

アルコール性認知症の原因と脳との関係

アルコール性認知症の原因と脳との関係

アルコール性認知症の原因は、飲酒の影響に加えて、栄養状態やほかの疾患など複数の要因が関係する場合があります。

長期間の大量飲酒による脳の変化

アルコールは脳の神経細胞に影響を及ぼすことが知られており、飲酒量が多いほど脳の萎縮が進みやすいという研究も報告されています。長期間の大量飲酒は、記憶や判断などの認知機能に関わる脳の部位(とくに前頭葉の働き)に影響を与える可能性があるのです。

また、画像研究や解剖の結果としても、アルコール依存症の人は、脳の体積が小さくなっていることが報告されています。飲酒量と脳萎縮の程度には関連があるとされています。

ビタミンB1不足による栄養障害

大量飲酒が続くと、食事量が減るなどして栄養状態が悪化しやすくなります。

とくに、ビタミンB1(チアミン)の不足は脳の働きに大きく関わっていることが知られ、ウェルニッケ・コルサコフ症候群と呼ばれる神経障害の原因になることがあります。この状態の主な症状は、眼球運動障害や意識障害、歩行の不安定さなどです。

なお、アルコール依存症に伴う認知機能の低下は、早い段階で飲酒を控えたり断酒したりすることで、改善がみられる場合もあるとされています。

アルコール性認知症が気になるときの相談先

アルコール性認知症が気になるときの相談先

アルコール性認知症が疑われる症状がみられる場合、まずはかかりつけ医や精神科、神経内科などへの受診を検討してみましょう

本人が受診をためらう場合は、地域包括支援センターなどの相談窓口を利用する方法もあります。家族だけでも相談できるため、状況に応じたアドバイスを受けることが可能です。

アルコール性認知症の症状に気づき早めの相談につなげましょう

アルコール性認知症とは、長期間の大量飲酒が関係すると考えられる認知症で、記憶力や判断力の低下などの症状がみられることがあります。

ただし、アルコールによる認知機能の低下は、早い段階で飲酒を控えたり断酒したりすることで、改善する場合もあるとされています。気になる変化がある場合は、医療機関や相談窓口で早めに相談することが大切です。

ベルコメンバーズアプリでは、認知機能の状態を振り返るためのセルフチェック機能をご利用いただけます。医療行為や診断ではありませんが、気になる変化を整理するきっかけとしてご活用ください。

【参考文献】

厚生労働省:健康日本21アクション支援システム

Ridley, N. J., Draper, B., & Withall, A. (2013).Alcohol-related dementia: an update of the evidence.Alzheimer’s Research & Therapy, 5(1), 3.

日本神経学会:認知症診療ガイドライン2017.第1章認知症全般:疫学、定義、用語

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