認知症の親がお金がないと言うのはなぜ?背景や家族ができる対応のヒント

認知症の親がお金がないと言うのはなぜ?背景や家族ができる対応のヒント

親に「お金がない」と繰り返し聞かされると、認知症ではないかと不安になる方も多いのではないでしょうか。こうした言動は、認知症による記憶障害や不安感だけでなく、うつ状態や睡眠不足、薬の影響などが背景にある場合もあります。

ここでは、考えられる背景や家族ができる対応のヒント、症状が気になるときの相談先をわかりやすく解説します。

お金がないと言うのは認知症のサイン?

お金がないと言うのは認知症のサイン?

ここでは、考えられる背景を見ていきましょう。

認知症による記憶障害や不安感が影響することがある

認知症は、最近の出来事を忘れやすくなる記憶障害から始まることが多いとされています。物の置き場所を忘れ、盗まれたと受け取る思い込みは、物盗られ妄想と呼ばれる行動・心理症状(BPSD)の1つです。

また、計画を立てて順序よく進める力(実行機能)が低下すると、通帳の残高確認や生活費の計算などが難しくなります。そのため、家計管理の混乱が「お金がない」という言葉で現れることも少なくありません。

さらに、将来への見通しが立ちにくくなることで不安が強まり、手元にお金があっても足りないと感じる場合もあります。

認知症と加齢によるもの忘れの違いについては「80代の親が少し前のことを忘れるのは単なる物忘れ?認知症との違いや見分ける方法を解説」もあわせてご覧ください。

物盗られ妄想とは限らない

お金がないと訴えたからといって、必ずしも物盗られ妄想とは限りません。強いストレスや環境の変化による一時的な混乱が背景にある場合もあり、ほかの精神状態との鑑別が重要だとされています。

お金がないと言うのは認知症以外でも起こる?

お金がないと言うのは認知症以外でも起こる?

お金がないという訴えは、認知症以外の要因でも起こる場合があります。

うつ状態や睡眠不足の影響

うつ状態では一時的に認知機能が低下する場合があり、一見認知症のように見えることもあります。実際以上に「管理ができてないのでは?」と悩み、不安の強さがお金への強い心配として現れることもあります。

また、睡眠不足が続くと注意力や判断力が低下し、精神的な余裕がなくなります。実際の所持金とは関係なく、お金がないと感じる言動につながることがあるとされています。

薬の影響や一時的な混乱(せん妄)

服用している薬の影響で、注意力や記憶力が一時的に低下することがあります。とくに高齢者に影響が出やすいとされているのは、睡眠薬や抗不安薬、抗コリン作用のある薬剤などです。

また、感染症や脱水、入院などの環境変化をきっかけに、せん妄と呼ばれる急な混乱状態が生じることもあります。せん妄は適切な対応で改善する場合も多く、認知症との鑑別が重要とされています。

せん妄については「夜間せん妄が起こる原因とは?家族の対応や認知症との違いも解説」を参考にご覧ください。

お金を盗ったと言われたときの家族ができる対応のヒント

お金を盗ったと言われたときの家族ができる対応のヒント

ここでは、お金を盗ったと言われたとき、家族ができる対応のヒントを紹介します。

否定せず不安な気持ちに共感する

お金を盗っていないという事実のみを強く否定すると、本人の不安や疑いが強まることがあります。

厚生労働省の「認知症ケア法ー認知症の理解」によれば、論理的に説明しても伝わりにくく、自尊心を傷つける場合があるため、安心感を与える関わりが状態の安定につながるとされています。

まずは、次のように訴えに共感する姿勢が大切です。

  • それは大変だね
  • 財布がなくなって心配だったね
  • 一緒に探してみましょう

ただ、身近な家族ほど反論したくなるのは、自然な感情です。向き合うのがつらいときは、一度席を外したり、お茶を出して話題を切り替えたりするなど、注意をそらす工夫をしてみましょう

コミュニケーションのコツについては「同じ話を繰り返す母親への対処法|2つの原因と認知症チェック方法も徹底解説」もあわせてご覧ください。

大事な物の保管場所を変えない

認知症の人は、大事な物をしまった場所やしまい込んだこと自体を忘れることが多くなるとされています。本人が慣れ親しんだ環境を変えずに、探し物をしなくて済むように調整することがポイントです。

金銭に関しては、次のような工夫も一例です。

  • 少額の現金を目につく場所に置く
  • カレンダーに「〇日に年金が入る」と書く

なじんだ環境を大切にすることで、探し物の頻度が減り、不安や混乱の軽減につながることがあります。本人にとって、わかりやすい環境づくりを意識してみましょう。

記録をつけて変化を見える化する

訴えが出る時間帯や直前の出来事を簡単にメモしておくと、背景にある体調や環境の影響が見えてくることがあります。家族が気づいた情報は、診察だけではわかりにくい日常の様子を伝える有益な手がかりです。

本人の困りごとを再確認し、より適切な関わり方を考える際に役立てることができます。

認知症の症状が気になるときの相談先

認知症の症状が気になるときの相談先

もの忘れや金銭に関する訴えが続く場合、一人で抱え込まないことが大切です。まずは、各市町村に設置されている地域包括支援センターや、日頃から受診しているかかりつけ医に相談するとよいでしょう。

かかりつけ医がいない場合は、もの忘れ外来を受診するという方法もあります。

認知症の方のお金がないと言う背景を理解し、適切に対応しましょう

お金がないと繰り返す言動は、認知症による記憶障害や不安感だけでなく、うつ状態や睡眠不足、薬の影響などでもみられることがあります。大切なのは否定せず気持ちに寄り添い、環境を整えながら変化を見守ることです。

気になるときは早めに専門家への相談を検討しつつ、ベルコメンバーズアプリの認知機能チェックで現在の状態を確認してみるのもおすすめです。

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