認知症の方の一人暮らしで利用できる支援とは?制度や具体的なサービスを紹介

認知症の方の一人暮らしで利用できる支援とは?制度や具体的なサービスを紹介

認知症の親御さんが一人暮らしを続けていると、「このまま離れて暮らしていても大丈夫なのだろうか」「いつまで一人暮らしができるのか」と悩まれる家族もいらっしゃるでしょう。仕事や家庭との両立の中で、支援の方法や利用できる制度がわからず、不安を抱えたまま過ごしている方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、認知症の方が一人暮らしを続けるうえで直面しやすい困りごとを挙げながら、利用できる支援制度や具体的なサービスについて解説します。

認知症でも一人暮らしは続けられる?支援の考え方

認知症の一人暮らしを支える主な支援サービス

認知症があっても適切な支援やサービスを利用して一人暮らしを続けられる場合があります。

実際に認知症で一人暮らしをされている方はいらっしゃいます。「2022(令和4)年国民生活基礎調査」によると、介護が必要な状態で一人暮らしをしている高齢者の割合は30.7%です。また、介護が必要になった原因として最も多いのは認知症です。

一方で、認知症で一人暮らしを続けるとなると、生活を送るうえでの困りごとが出てきたり、安全面での配慮が必要だったりということがみられます。認知症の方ができるだけ自分らしい生活を維持していくためには、必要な支援を受けられる環境を整えることが大切です。

一人暮らしの認知症の方や家族が直面しやすい困りごと

一人暮らしの認知症の方や家族が直面しやすい困りごと

一人暮らしの認知症高齢者では、日常生活のさまざまな場面で困りごとが生じやすく、本人だけでなく離れて暮らす家族にも不安や負担がかかることがあります。
ここでは、一人暮らしの認知症の方本人とご家族それぞれの視点から、直面しやすい困りごとを挙げました。

一人暮らしの認知症の方本人の困りごと

一人暮らしの認知症の方では、日常生活や周囲との関わりにおいてさまざまな困りごとが生じやすくなります。具体的な例として、以下のような困りごとが挙げられます。

  • 健康状態の変化を自身で把握しにくく、体調を崩しやすい
  • 寂しさや孤独を感じやすく、気分の落ち込みや強い不安につながる場合がある
  • 栄養が偏ってしまいやすい
  • 入浴、歯磨きなどの習慣が途切れると、衛生面を保ちにくくなる
  • 公共料金の支払い忘れなどで、電気や水道が止まってしまう恐れがある
  • ゴミ出しのルールを守ることや近所付き合いなどが難しくなり、孤立や住まいを失うリスクがある
  • 悪質な訪問販売や詐欺に狙われやすく、財産を失う危険がある
  • 外出時に道に迷ってしまった際、発見が遅れる心配がある

一人暮らしの認知症の方と離れて暮らす家族の困りごと

離れて暮らすご家族にとって認知症の親御さんの生活を支えることは、生活状況や親御さんの状態が見えにくいからこその難しさがあります。さらに、ご家族自身の生活との両立など、実際に直面しやすい困りごととして、以下のような例が挙げられます。

  • 頻繁に訪問できず、健康や生活上の細かな変化に気づきにくい
  • 急な体調不良や事故の際、すぐに対応できないことへの不安を感じやすい
  • 様子を見に行くための移動や費用の負担が重なり、経済的・身体的な疲れがたまる
  • 認知症の方本人が不調を隠したり、サポートを拒んだりして意見がぶつかることがある
  • 自身の仕事や子育てと支援の両立に悩み、精神的な負担を抱える場合がある
  • 認知症の方本人が暮らしている場所で利用できる支援情報を得られにくいと感じる

認知症の一人暮らしを支える主な支援サービス

認知症の一人暮らしを支える主な支援サービス

一人暮らしの認知症の方が安心して生活を続けていくためには、ご家族だけで支えようとするのではなく、介護保険で受けられるサービスや地域で利用できるサービスなどを組み合わせて利用することが大切です。

介護保険で受けられるサービス

要介護認定を受けている場合は、介護保険で利用できるサービスを利用することで日々の生活のサポートを受けられます。要介護の場合に受けられる主なサービスは以下のとおりです。

  • 訪問介護:ホームヘルパーが自宅を訪問し、調理や掃除、買い物、洗濯などの生活援助を受けられる。
  • 通所介護(デイサービス): 施設に通って食事・入浴などの日常生活上のサポートや機能訓練などを受けられる。
  • 認知症対応型通所介護:認知症の方を対象にした専門的なケアを受けられる。
  • 小規模多機能型居宅介護:施設への通所を中心に、希望によって短期間の施設入所や訪問サービスなどの日常生活上の支援、機能訓練を受けられる。

ほかにも要介護で利用できるサービスはあります。要支援認定の場合は、訪問型サービスによる生活援助や通所リハビリテーション(デイケア)、訪問看護、訪問リハビリテーションなどのサービスが受けられます。

要支援・要介護認定を受けている場合、状態に合わせてどのようなサービスをどのくらいの頻度で利用するのが適しているかは担当のケアマネジャーに相談しましょう

自治体独自のサービス

お住まいの市区町村が一人暮らしの高齢者向けにサービスを提供している場合があります。

  • 配食サービス:お弁当を自宅に配達する際に安否確認も兼ね、連絡が取れない場合は家族などに連絡してくれるサービス。
  • 見守りサービス:事前の登録や協力体制の構築などにより、認知症の高齢者の方が行方不明になった際に地域で捜索し、早期発見につなげるサービス。
  • ごみの収集サービス:一人暮らしの高齢者などを対象に、自治体の職員が自宅までごみの収集に訪れるサービス。安否確認も兼ねている場合もある。

民間が提供しているサービス

民間企業が提供する、緊急通報やGPS探索サービスなどがあります。

  • 見守り・緊急通報サービス:自宅にセンサーを設置したり、緊急ボタンを配布したりして、万が一の際に企業に連絡が行き、駆けつけてくれるサービス。
  • 位置情報確認サービス:タグや端末を持つことで、道に迷ってしまった際などに、ご家族が現在地を確認できるサービス。

権利とお金を守るための支援制度

認知症が進行すると、ご自身でお金を管理したり、大切な契約をしたりすることが難しくなる場合があります。権利や財産を守るための制度についてお伝えします。

  • 日常生活自立支援事業:福祉サービスの利用手続きや、公共料金の支払いといった日常的なお金の管理をサポートする制度。
  • 成年後見制度:お金の管理や相続に関する手続き、介護サービスや施設入所の契約などを支援する制度。

一人暮らしの認知症の困りごとは、抱え込まずにまずは相談を

認知症の一人暮らしで困りごとがある場合、大切なのは一人で抱え込まずに行政や地域の力を借りることです。まずは、お住まいの地域の地域包括支援センターに相談しましょう。

地域包括支援センターは、認知症の方本人やご家族の方の悩みや困りごとについて幅広く相談を受け付ける窓口です。地域で安心して暮らせるように、適切な相談先や介護サービスについて支援しています。

認知症は少しずつ日常生活に支障をきたしていきます。生活を送っていくうえで、これから先に起こりうる変化やよくみられる症状を知っておくことは大切です。ベルコの「認知症の基礎知識」のページでは、認知症のしくみや具体的な変化、おもな症状や予防・早期対応のポイントなどがまとまっています。ぜひ今後のサポートのヒントとしてお役立てください。

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