認知症予防のための食事とは?おすすめの食べ物と控えたい習慣も解説

認知症予防のための食事とは?おすすめの食べ物と控えたい習慣も解説

認知症を予防するためには、脳の健康を支える日々の食生活が大切です。

最近では、食事の内容やバランスによって認知機能の維持に違いがみられることがわかってきました。

本記事では、認知症予防におすすめの食べ物や控えたい食事、今日からできる食生活の工夫について、わかりやすく解説します。

認知症予防のための食事とは?

認知症予防のための食事とは?

加齢とともに変化する脳の健康を守るには、毎日の食事習慣を整えることが不可欠です。

認知症と食生活の関係

認知症は加齢による脳の変化に加え、食生活や生活習慣とも関係しています。

栄養バランスのとれた食事を続けることは、加齢に伴う認知機能の低下を緩やかにする可能性があるとされています*1。

一方、脂質や糖分、塩分を多く含む食生活は、認知機能に影響を及ぼすこともあります*1。

毎日の食事を見直すことは、脳と体を守ることにつながるといえるでしょう。

脳の健康を支えるポイント

世界保健機関(WHO)は、果物・野菜・魚・全粒穀物・ナッツ類をバランスよく取り入れた多様で健康的な食事が、脳の健康維持にも役立つとしています*2。

抗酸化成分は細胞の酸化ストレスをやわらげ、血管の健康を保つことで脳への酸素や栄養の供給をサポートします。

発酵食品や食物繊維は腸内環境を整え、間接的に脳の働きを支えることがわかっています。

認知症の予防を意識しながら、日々の食事を整えることが大切です。

認知症予防におすすめの食べ物

認知症予防におすすめの食べ物

認知症予防には、バランスのとれた食事が大切です。

ここでは、脳の健康維持に関係すると報告されている代表的な食べ物を紹介します。

1.野菜・果物|抗酸化成分が豊富

緑黄色野菜や果物には、ビタミンC・E、βカロテン、ポリフェノールなどの抗酸化成分が豊富に含まれています。

細胞を酸化ストレスから守り、血管や脳の老化を防ぐ働きがあるとされています*3。

また、ほうれん草やいちご、キウイなどに多く含まれる葉酸は、ホモシステイン(血管の老化に関わる物質)を減らし、動脈硬化やアルツハイマー病のリスクを抑える効果が報告されています*3。

2.魚|DHA・EPAを多く含む

青魚に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は、血流を改善し、脳細胞の働きをサポートする脂質です。

魚の摂取量が多い人は、認知機能低下の進行が緩やかな傾向があるとされています*1。

週2〜3回を目安に、サバやイワシ、サンマなどの青魚を取り入れるとよいでしょう。

3.発酵食品・大豆製品|腸内環境を整える

みそや納豆、ヨーグルトなどの発酵食品は、腸内環境を整える乳酸菌や納豆菌を含み、腸から全身の健康を支える働きがあります。

近年では、腸内環境の乱れが炎症や酸化ストレスを介して、脳機能にも影響する可能性が示唆されています*1。

また、大豆製品に含まれるイソフラボンには抗酸化作用があり、血管の健康維持にも役立つとされています。

4.ナッツ・オリーブオイル|良質な脂質を含む

ナッツやオリーブオイルに含まれるオレイン酸やオメガ3脂肪酸は、血管をしなやかに保ち、炎症や酸化ストレスを抑える働きがあります。

とくに、地中海食に代表されるオリーブオイルを豊富に含む食習慣は、認知機能低下のリスクを下げる可能性があるとされています*4。

サラダや和え物にオリーブオイルをかけるなど、日常の食事でも取り入れやすい脂質です。

認知症予防のため控えたい食事と生活習慣

認知症予防のため控えたい食事と生活習慣

ここでは、認知症予防のために控えたい食事や生活習慣のポイントを見ていきましょう。

加工食品・スナック菓子は控え目にする

加工食品やスナック菓子には、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸、添加糖が多く含まれています。

日常的に摂取すると血管や代謝への負担が大きくなり、脳の健康にも影響する可能性があります。

日本の研究でも、野菜・豆類・海藻などを多く含む食事傾向の人は、加工食品中心の人に比べて認知症の発症リスクが約35〜55%低いと報告されました*5。

加工食品やスナック菓子の摂取は、控え目にしましょう。

糖分・塩分の摂りすぎに注意する

糖分をとりすぎると血糖値の急上昇を繰り返し、インスリン抵抗性や血管障害の一因になります。

甘いお菓子や清涼飲料は控え、果物など自然な甘みで補うことを心がけましょう。

また、塩分の過剰摂取は高血圧や動脈硬化を招き、脳血流の低下を通じて認知機能に影響を及ぼすことが報告されています。

適度な減塩は健康維持に役立ち、認知症予防にもつながるとされています*1。

厚生労働省が推奨する1日当たりの目標値は7gですが、日本人の平均摂取量(男性10.7g・女性9.1g)は推奨量を上回っています。

日常的に減塩を意識することが大切です*6。

認知症予防のために控えたい食べ物については「認知症の原因になりやすい食べ物3つ!予防になる食事メニューも紹介」でも詳しく解説しています。

こちらもぜひ参考にご覧ください。

認知症予防のため今日からできる食生活の工夫

認知症予防のため今日からできる食生活の工夫

ここでは、認知症予防のために今日からはじめられる食生活の工夫を紹介します。

無理なく続けられる工夫をする

認知症予防のための食生活は、特別な食品をとるよりも続けることが大切です。

主食・主菜・副菜を意識して、いろいろな食品を少しずつ取り入れましょう。

毎食すべてを完璧にする必要はありません。

仕事で疲れている日は冷凍野菜や缶詰を活用するなど、無理なく栄養バランスを整えてみてください。

簡単な食事メニューを紹介

忙しい日でも、手軽に続けられる食事を心がけましょう。

たとえば、以下のようなメニューは、栄養バランスも良く短時間で作れます

  • 野菜たっぷりの具だくさんみそ汁やスープ
  • 卵と野菜の炒め物
  • 鮭とほうれん草のホイル焼き

和食を基本にした、簡単で塩分控えめな献立を意識してみましょう。

また、意外かもしれませんが、認知症予防にはカレーも効果的とされています。

詳しくは「認知症予防とカレーの意外な関係!食べるときの工夫ポイントも」をご覧ください。

認知症と食事の関係を意識して、できることから予防を心がけましょう

認知症予防には、特定の食品よりも食習慣を整えることが大切です。

野菜や魚、発酵食品などをバランスよく取り入れ、糖分や塩分を控えめにするだけでも効果が期待できます。

毎日の食事を無理なく見直し、心と体のすこやかさを守りましょう。

認知症専門医監修の認知機能チェックや健康づくりのヒントは、ベルコメンバーズアプリでもご覧いただけます。

ベルコメンバーズ

\ 無料ダウンロード /

認知機能チェックもできる、暮らしの安心アプリ

\ 無料ダウンロード /

ベルコメンバーズ

認知機能チェックもできる、
暮らしの安心アプリ

読まれている記事一覧

ベルコメンバーズ

\ 無料ダウンロード /

認知機能チェックもできる、
暮らしの安心アプリ

\ 無料ダウンロード /

ベルコメンバーズ

認知機能チェックもできる、
暮らしの安心アプリ