介護と仕事の両立がきつい…つらい理由と支援サービス・相談先も解説
仕事を続けながら認知症の家族を介護していると、思うように休めなかったり予定が立てにくかったりと、負担が重なります。「もう限界かもしれない…」と感じることもあるでしょう。
本記事では、介護と仕事の両立がきつくなる理由や、利用できる制度・相談先をわかりやすく紹介します。少しでも負担が軽くなり、安心して働き続けられるヒントになれば幸いです。
目次
なぜ介護と仕事の両立はきついのか?

まずはなぜ両立が大変なのか、データをもとに背景を見ていきましょう。
認知症の症状が予測しにくく、生活が不安定になりやすい
介護と仕事を両立している方の多くが、先の見えない生活に強い不安を感じています。厚生労働省の調査でも、次のように感じている家族が約半数を占めました*1。
- 病気の進行により、本人がどのように変化していくのか不安
- 本人の行動に対して困ってしまうことがある
認知症の場合、不安や混乱から夜間に起きてしまう、急に外へ出ていこうとするなどの行動・心理症状(BPSD)がみられます。症状の頻度が高いほど、家族の負担が強まると報告されています。
実際に、夜間の介護が必要と回答した家族は、44%に上りました*1。予測しにくい出来事が続くと、いつ呼び出されるかわからないという緊張感を常に抱えることになります。
夜間せん妄について詳しく知りたい方は「夜間せん妄が起こる原因とは?家族の対応や認知症との違いも解説」も参考にご覧ください。
介護者の心身の負担が蓄積しやすい
介護が長期化すると、介護者自身の心や体にも影響が出やすくなります。「自分の時間がない」「気が抜けない」と感じる方も多く、健康状態が悪いほど負担感が強まることが指摘されています。
また、厚生労働省の調査では、次のような状況が報告されています*1。
- 介護のために仕事を辞めた人:21.1%
- 勤務形態を変更した人:10.5%
40代以下の介護者は、負担感が強く表れやすいという傾向もみられました*1。仕事や子育てなどで忙しい時期に介護を担うことで、負荷が重なりやすい状況に置かれているといえるでしょう。
仕事と介護を両立している人数はどれくらい?

総務省の調査では、364.6万人が仕事を続けながら家族の介護をしており、2017〜2022年で18万人増加しています。一方、同じ期間に47万人が介護や看護を理由に離職していました*2。
両立している人が最も多いのは、男女ともに50代前半です*2。仕事の責任も大きい時期に介護が重なるため、両立が大きな課題となっています。
介護と仕事を両立させるにはどんな制度や働き方がある?

ここでは、職場で利用できる制度と働き方の工夫について見ていきましょう。
介護休業・介護休暇制度
主な制度には、次の「2つ」があります*3。
- 介護休業:通算93日まで休業できる
- 介護休暇:年間に5日まで取得可能(対象家族が2人以上の場合は10日まで)
介護休業は、認知症の症状が急に変化したときや、介護の体制を整えたいときに役立ちます。1日または時間単位で取得できる介護休暇は、受診の付き添いなど短時間の用事に便利です。
さらに2025年からは、介護のためのテレワーク導入が事業主の努力義務となりました。
時短勤務や働き方の調整
厚生労働省は介護と仕事を両立しやすくするため、企業に次の制度を義務づけています*3。
- 短時間勤務制度
- 残業の免除
- 時間外労働の制限
- 深夜業の制限
フレックスタイム制や在宅勤務を導入する企業も増えており、生活リズムに合わせた働き方を選びやすくなっています。職場と相談しながら環境を整えていくことが、長く仕事を続けるためのポイントです。
介護と仕事の両立を支援するサービスと相談先は?

主な支援や相談先としては、以下が挙げられます。
- デイサービス:日中の見守りやリハビリ
- ショートステイ:短期宿泊で家族の休息を確保
- 地域包括支援センター:介護の悩みを相談できる窓口
たとえば、デイサービスでは送迎があり、体操や手芸などさまざまな活動が用意されていることが特徴です。家族はその間休息を取れるため、心身の負担軽減につながります。
また、地域包括支援センターは、地域で高齢者の生活を支える総合的な相談窓口です。介護方法の助言やサービス紹介など、さまざまな支援を行っています。自治体や社会福祉協議会などに問い合わせてみてください。
制度やサービスを利用して、介護と仕事を両立させましょう
介護と仕事の両立は、一人で抱えるほど負担が大きくなりがちです。制度やサービスを上手に活用し、無理のない働き方を整えましょう。
どこに相談すればよいのかわからないという場合は、ベルコメンバーズアプリのコンシェルジュサービスが便利です。必要に応じて専門的な相談窓口におつなぎしますので、ぜひご活用ください。
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