認知症予防に役立つ脳トレの手遊び|自宅でできる簡単な5つの方法
「最近、物忘れが増えた気がする」「集中が続かず、同じことを何度も確認してしまう」
そんな小さな変化に、不安を感じていませんか。加齢による変化と思われがちですが、日々の過ごし方や刺激の少なさが影響している場合もあります。
本記事では、特別な道具を使わずに始められる脳トレの手遊びについて、期待できる効果や取り入れやすい理由、家族と一緒に続けるポイントをわかりやすく解説します。
目次
認知症予防に脳トレの手遊びが役立つとされる理由

脳トレの手遊びが認知症のリスクを低減するのに役立つとされる理由は、日常の中で無理なく脳を使う機会を増やせる点にあります。
指先を動かす刺激や人とのやり取りを自然に取り入れられるため、年齢や体力に左右されにくい方法として注目されています。
指や手を動かすことで脳に刺激を与えられるため
指先には神経が多く集まっており、意識して動かすほど脳への刺激が入りやすいと考えられています。親指から小指までを順番に動かす動作や、片手と反対の手で違う形を作る動作は、注意や判断を伴いやすいです。
左右で異なる動きを同時におこなうと、動作の計画や切り替えが必要になります。動きがぎこちない日があれば、体調や疲れの影響にも気付きやすく、生活の振り返りにも役立ちます。
手遊びの過程でコミュニケーションが生まれるため
複数人でおこなう手遊びは、コミュニケーションを自然に取りやすい点が特徴です。相手の動きを見て真似する遊びや、ルールに合わせて手を出し分ける遊びは、交流に加えて考える要素も取り入れられます。
また、介護施設でのレクリエーションとして歌やリズムに合わせる手遊びは、楽しみながら脳トレを継続しやすいです。短い時間で区切って遊べるため、日常の中で習慣化しやすい点も評価される理由です。
国立長寿医療研究センターの調査によると、家族との同居や配偶者の存在、地域活動への参加など、コミュニケーションをとる機会が豊富な方は認知症を発症するリスクが低いことが示唆されています。
認知症予防とコミュニケーションの関係は、下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にご覧ください。
年齢や体力に左右されず取り入れやすいため
脳トレの手遊びは座ったままでも実施でき、体力に不安がある場合でも始めやすいです。特別な道具や広い場所がなくても成り立つため、食後やテレビの前など、生活の隙間に組み込みやすくなります。
難易度を調整しやすい点も手遊びのメリットです。動きの速さを変えたり、左右で違う動きを増やしたりなどで簡単に難しさを調整できるので、状態に合わせた遊び方を選べます。
自宅でできる認知症予防に役立つ5つの脳トレの手遊び

自宅でできる脳トレの手遊びには、指を順番に動かす動作や歌・じゃんけんを取り入れた遊びなど、考えながら手を使う工夫が多く含まれています。
脳トレに役立つ5つの手遊びを紹介しましょう。
指を順番に動かす手遊び
親指から小指へ順番に折っていき、最後に順番を戻す簡単な指遊びです。ほかの指が一緒に曲がらないように意識すると、指先への注意が高まりやすいです。
慣れてきたら、声に出して数を数えながら動かしてください。数を間違えないように意識すると、指の動きと頭の処理が同時に必要になり、刺激の質が上がるでしょう。
じゃんけんを使った手遊び
「後出しで勝つ」「後出しで負ける」などのルールを決めてじゃんけんをします。勝ち負けの条件を頭に置きながら手を選ぶため、単純なじゃんけんよりも考える量が増える点が特徴です。
2人で遊ぶことでやり取りが増え、コミュニケーションのきっかけにも役立ちます。両手を使い「右手は勝つ」「左手は負ける」などの条件を追加すると、より難易度を高められるので、慣れてきたら少しずつ工夫していきましょう。
「もしもしかめよ」を取り入れた手遊び
童謡「もしもしかめよ」を歌いながら、片手は親指、反対の手は小指を出して交互に入れ替えます。歌のリズムに合わせて手を変えるため、動きが止まりにくく、楽しさが保ちやすいです。
難易度を上げたい場合は、左右で折る指のタイミングをずらしましょう。片手を1拍遅らせるだけでも難易度が上がるので、無理のない範囲で調整してください。
「あんたがたどこさ」を取り入れた手遊び
2人で向かい合い「あんたがたどこさ」の歌に合わせて手を叩きます。歌詞の「さ」で2人がハイタッチするルールにすると、相手の動きも見ながら進める必要が出ます。
テンポをゆっくりにすると成功しやすく、速くすると判断の速さが求められます。拍手だけで物足りない場合は、足踏みを加えてリズムを広げる方法もおすすめです。
おもちゃを使った手遊び
折り紙、お手玉、パズルなどを使う遊びも、手指を使う脳トレにおすすめです。折り紙は指先の細かな操作が必要で、手順を思い出しながら折ると記憶の刺激にもなります。
お手玉やけん玉などは以下の要素が含まれるため、脳トレだけでなく身体活動も取り入れられる遊びです。
- 目で追う
- 手で受ける
- 体の安定を保つ
また、昔遊んだ記憶が呼び起こされやすい点も指摘されており、楽しさにつながりやすい点も魅力です。
高齢の家族と脳トレの手遊びをおこなう際のポイント

高齢の家族と脳トレの手遊びをおこなう際は、無理なく続けられる時間や難しさへの配慮が重要です。
短時間で終えられる内容にし、成功体験を積み重ねながら、間違いを気にさせない雰囲気を整えることで、安心して取り組みやすくなります。
短時間で終えられる内容にする
長時間の取り組みは疲れやすく、続ける意欲が下がりやすいです。1回あたり数分から始め、できた感覚で終われる長さにすると習慣化しやすくなります。
歌やリズムを使うと区切りが明確になり、終わりどころが作りやすいです。疲労や苦痛を感じる様子があれば中断し、気分がよい日にまた再開してください。
難しさを徐々に調整する
簡単な動きから始め、慣れに応じて段階的に複雑にすると安心です。最初から難しくするとできない気持ちが強くなり、手遊びを継続できないおそれがあります。
脳トレの手遊びの負荷を高める場合、以下の方法がありますが、少しずつ難しくしていきましょう。
- テンポを上げる
- 左右の動きを変える
- 数を数えながらおこなう
家族の表情や反応を見ながら、成功と挑戦のバランスを作ると続けやすいです。
間違いを気にさせない雰囲気を作る
正確さを求めすぎると緊張が高まり、楽しさが薄れやすいです。うまくいかない場面があっても笑って流せる雰囲気を作ると、取り組みのハードルが下がります。
特に、歌やリズムを軸にすると失敗が目立ちにくいため、継続しやすいでしょう。つまらなそうに見える日や不安が強い日には無理に続けず、別の遊びに切り替える判断も大切です。
認知症の方との適切な接し方は、下記の記事で詳しく説明しているので、参考にご活用ください。
認知症予防の脳トレの手遊びに関するよくある質問
ここでは、認知症の発症を遅らせる可能性がある脳トレの手遊びに関するよくある質問を整理しました。
脳トレの手遊びを取り入れる際の参考にしてください。
脳トレの手遊びはどの年代から取り入れるとよい?
年齢に関係なく、思い立った時点で始めると生活習慣に定着しやすいです。日常の中に短時間の刺激を足すだけでも、続ける意識が保ちやすくなるでしょう。
仕事や家事が忙しい場合は、テレビの前や入浴前など、決まったタイミングに組み込む方法が向いています。
認知症発症のリスクを低減するための対策に取り組み始める時期の目安や、実際の方法の詳細は、下記の記事で解説しているので、ぜひ参考にご覧ください。
100均で買える認知症予防の手遊びに役立つものは?
ボールや折り紙は入手しやすく、手指を使う遊びに広げやすいです。洗濯ばさみをつまんで付け外しする動作も、指先の力や器用さを使う練習になります。
塗り絵やジグソーパズルも選択肢になります。難しさはピース数や図柄で調整できるので、達成感を得やすい内容から選ぶと続きやすいです。
脳トレの手遊びとあわせておこなうと認知症予防に役立つ習慣は?
手遊びに歌を組み合わせると、動きと音の刺激が同時に入ります。手足を軽く動かす体操を足すと、身体活動の要素も増やせます。
WHO(世界保健機関)が2019年に発表した「認知機能低下および認知症のリスク低減のためのガイドライン」では、認知症リスク低減に身体活動や栄養バランスの取れた食事が強く推奨されています。
そのため、食生活のバランスや適度な運動も、健康維持の観点から意識したい習慣です。生活全体を整え、複数の刺激を無理なく組み合わせると、毎日の取り組みに乗せやすいです。
認知症が発症するリスクを抑えられる可能性がある運動や食事は、下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にご覧ください。
脳トレの手遊びを取り入れて認知症を予防しましょう
脳トレの手遊びは、特別な準備がなくても生活に取り入れやすく、継続によって日々の刺激や会話のきっかけにつながります。大切なのは、無理のない形で続けながら、小さな変化に気づく視点を持つことです。
日頃の認知機能の状態をチェックする際に、ベルコメンバーズアプリの認知機能チェックを活用する方法もあります。スマホで手軽に確認できるため、変化を把握するためのヒントに活用してみてください。
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