認知症と間違えやすい病気とは?見逃さないポイントをわかりやすく解説

認知症と間違えやすい病気とは?見逃さないポイントをわかりやすく解説

親のもの忘れや性格の変化を見て「もしかして認知症かも…」と不安になる方は少なくありません。しかし、せん妄やうつ病、甲状腺の病気など、治療で改善が期待できる原因が隠れていることもあります。

ここでは、認知症と間違えやすい病気や症状、見分け方のヒントをわかりやすく解説します。

【急に様子が変わったとき】認知症と間違えやすい病気

【急に様子が変わったとき】認知症と間違えやすい病気

短い期間で大きく様子が変わったときは、認知症の進行よりも、一時的な体調変化や薬の影響を疑うことが大切です。とくに、次のような変化がある場合は注意しましょう。

  • 急にぼーっとする、会話がかみ合わなくなる
  • 夕方~夜に興奮したり、眠れなくなる
  • 時間・場所・人の取り違え、いない人が見えるような言動(幻視)

これらは、せん妄や薬の影響で起こることが多い症状です。

1.せん妄|感染症・脱水・環境変化など

せん妄とは、感染症(肺炎・尿路感染)・脱水・便秘・痛み・入院や引っ越しなどの環境変化をきっかけに、急に意識や注意が乱れる状態を指します。一日の中で症状が良くなったり悪くなったりと波があり、夜間に悪化しやすいのが特徴です*1。

確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 夜に悪化しないか
  • 発熱の有無
  • 食事や水分がとれているか
  • 便秘や転倒がなかったか

原因を整えることで元の状態に戻る可能性があるため「急に様子が変わった=認知症が進んだ」と決めつけないことが重要です*1。

せん妄について詳しく知りたい方は「夜間せん妄が起こる原因とは?家族の対応や認知症との違いも解説」をご覧ください。

2.薬の副作用|睡眠薬・抗不安薬・痛み止めなど

高齢者では、睡眠薬・抗不安薬・一部の痛み止め・抗ヒスタミン薬などにより、せん妄や強い眠気、ふらつき、幻覚を起こしやすいことがあります。薬の飲み始め・増量・飲み合わせの変更後に悪化した場合は、薬剤性せん妄が疑われます*2。

受診を考える目安として、次のような症状が挙げられます。

  • 発熱がある
  • 食事や水分がとれない
  • 強い眠気がある、意識がはっきりしない
  • 転倒後に様子が変わった(片側の力が入らない、ろれつが回らないなど)
  • 幻覚が強い

受診時はお薬手帳を持参し、最近の変更点を医師に伝えましょう。

【元気がなくなりもの忘れが増えたとき】認知症と間違えやすい病気

【元気がなくなりもの忘れが増えたとき】認知症と間違えやすい病気

やる気や体力の低下、もの忘れの増加は、高齢者に共通してみられる変化ですが、認知症とは異なる病態が隠れている可能性があります。なかでも代表的なのが、うつ病と甲状腺機能の異常です。

1.うつ病

高齢者のうつ病では、元気がない・考えがまとまらない・もの忘れが増えたといった症状が目立ち、認知症と区別がつきにくいことがあります。うつ病の典型的なサインは、次のとおりです*3。

  • 覚えられない、何もできないと強く訴える
  • 表情が暗く、不安や自責の言葉が多い
  • 日によって調子が変わる

適切な治療で改善する可能性があるため、早めに医療機関の受診を検討してください。

2.甲状腺機能の異常

甲状腺の病気は、認知症や認知症に似た症状を起こす原因の1つです。甲状腺ホルモンの働きが弱くなると次のような変化が現れ、認知症と見分けがつきにくいことがあります*1。

  • 元気がなくなる
  • 考えがまとまらない
  • もの忘れが増える

血液検査で調べられ、治療によって改善が期待できる場合もあります。気になるときは、早めに医師へ相談しましょう。

今の変化が認知症か、年齢によるもの忘れかを詳しく知りたい方は「認知症ともの忘れを見分ける方法とは?もの忘れがひどいときのチェック方法」を参考にご覧ください。

【ゆっくり進むが見逃したくない】認知症と間違えやすい病気

【ゆっくり進むが見逃したくない】認知症と間違えやすい病気

もの忘れや歩きにくさが少しずつ進む場合でも、必ずしも認知症とは限りません。なかには、治療や早めの対応で改善が期待できる病気が隠れていることもあります。

1.正常圧水頭症

正常圧水頭症は、脳の中に水(脳脊髄液)がたまり、歩きにくさやもの忘れ、尿もれなどが少しずつ現れる病気です。認知症と間違われやすいですが、画像検査で診断でき、手術で改善が期待できることがあります*1。

  • 歩幅が小さくなる
  • すり足になる
  • 転びやすくなる

これらの変化がみられる場合は、早めの受診を検討しましょう。

2.難聴

聞こえにくさが続くと会話が減り、情報が脳に入りにくくなるため、もの忘れや混乱が目立つことがあります。認知症と間違われることも少なくありません*1。

次のような変化がある場合は、注意が必要です。

  • テレビの音量が大きい
  • 聞き返しが増えた
  • 会話を避けるようになった

補聴器などで聞こえを補うことで会話が増え、生活のしやすさにつながる可能性があります。

難聴について詳しく知りたい方は「難聴と認知症の関係とは?リスクが高まる理由と今日からできる対応」を参考にご覧ください。

3.ビタミン不足

ビタミンB1・B12などが不足すると、もの忘れや集中力の低下、気分の落ち込みが起こり、認知症に似た状態になることがあります*1。

また、次の症状をともなうこともあります。

  • 手足のしびれ
  • ふらつき
  • 食事量の低下や偏食

ビタミン不足は血液検査で確認でき、不足分を補うことで改善が期待できます。見逃さないことが大切なため、気になる変化がある場合は医師に相談しましょう。

認知症と間違えやすい病気を知って早めに対応しましょう

認知症に見えても、せん妄、うつ病、甲状腺の病気、ビタミン不足など、治療で改善が期待できる原因が隠れていることがあります。気になる変化がある場合、早めに医療機関を受診しましょう。

ベルコメンバーズアプリでは、ニーズに合わせたサービスのご紹介や、スマホで簡単に認知機能チェックができます。チェック結果を日々の変化を振り返る目安として活用し、受診を考えるきっかけにしてみてください。

【参考文献】

*1 国立長寿医療研究センター:認知症・せん妄ケアマニュアル第2版.(最終閲覧日:2026年1月11日)

*2 厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル、薬剤性せん妄.(最終閲覧日:2026年1月11日)

*3 国立長寿医療研究センター:認知症と鑑別が必要な精神疾患.(最終閲覧日:2026年1月11日)

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