認知症の方は顔つきが怖い?4つの原因や特徴、家族の対応を解説
「最近、家族の顔つきが以前より怖く見える」「怒っているような表情が増えた気がする」と感じていませんか。
認知症ではもの忘れの症状がよく知られていますが、不安や混乱、意欲低下などが影響し、怒っているような顔つきや無表情に見える場合があるといわれています。
本記事では、認知症で顔つきが怖く見える理由や特徴、顔つき以外に見られる初期症状、家族が取れる対応などを解説します。認知症と顔つきの変化を正しく理解できれば、家族の変化に注意を払ったり、医療機関への早期相談につながるでしょう。
目次
認知症の方は顔つきが怖い?

認知症では、顔つきが怖いと感じられる場合があります。感情のコントロールや表情の変化が起こると、怒っているような様子に見えるときがあるためです。
認知機能の低下によって周りの状況を理解しにくくなると、不安や警戒心が高まる傾向にあります。結果として目つきが鋭く見える、口角や眉が下がるなどの変化が見られやすくなります。
ただし顔の様子だけで認知症とは断定できません。もの忘れや判断力の低下、日常の変化など複数の症状とあわせて確認してください。
認知症で顔つきが怖いと感じる4つの原因

認知症の方の顔つきが怖いと感じやすい理由はいくつかあります。顔が怒っているように見えたり、不機嫌そうに見えたりする理由を理解しておきましょう。
不安や混乱が強くなる
認知症では不安や混乱が強まった結果、顔つきが険しく見えることがあります。状況を理解しにくくなると警戒心が高まり、怒っているような様子になることがあると考えられているためです。
日常の出来事をうまく理解できない状態が続くと戸惑いが増え、表情がこわばりやすくなるのです。慣れているはずの場所や会話でも意味を把握しにくくなると、緊張した印象になります。
意欲低下が起こる
認知症では意欲低下が起こり、顔つきが暗く見えるときがあります。活動や会話が減ると無表情に近い印象になりやすいためです。
日常生活への関心が弱くなると会話や外出の機会が減り、顔の筋肉を動かす機会も少なくなります。笑顔や感情表現が減ると、以前と比べて顔つきが変わったと感じやすくなるでしょう。
脳機能の低下で感情の調整が難しくなる
認知症では脳機能の低下により感情表現や反応の仕方に変化が見られることがあります。感情のコントロールが難しくなり、怒りや不満が表情に出やすい状態です。
感情を調整する働きが弱くなると、小さな出来事でも強く反応しているように見えるときがあります。他人の言葉や状況を誤解しやすくなり、周りへの不信感や警戒から顔が緊張しやすくなる傾向にあります。
身体症状で表情が硬くなる
認知症の種類によっては身体機能の変化がみられ、表情が硬く見える場合があります。顔の筋肉が十分に動かない状態では、怒っているような様子に見えがちです。
また、体調不良や疲労が続くと暗い雰囲気になりやすいため、身体の状態も顔の印象に影響すると考えられています。
認知症の方に見られる顔つきの特徴

認知症の方はいくつかの特徴的な顔つきが見られることがあります。すべての方に当てはまるわけではありませんが、認知症の方の顔つきの特徴を紹介していきましょう。
怒っているような表情になる
認知症では感情の調整が難しくなり、怒りや不満が顔に現れるケースがあります。
認知機能の低下が進むと、周りの状況や相手の意図を理解できず、混乱や不安が強くなった結果、眉間にしわが寄る、口元が下がるなどの変化が見られやすくなります。
本人は怒っているつもりがなくても、雰囲気の変化によって第三者には険しい印象が伝わることもあるでしょう。
目つきが鋭く見える
不安や警戒心が強くなると目つきが厳しく見える傾向にあり、認知症の方の目つきが鋭く見える場合があります。
認知機能の低下によって状況の理解が難しくなると、周りを注意深く見ようとする場面が増えやすいです。視線に力が入りやすくなり、第三者にとっては厳しい目つきに映ることもあるでしょう。
無表情になる
認知症では意欲低下や感情表現の減少によって、表情の変化が乏しくなる傾向にあります。
活動量や会話が減少したり、笑顔や反応が少なくなったりすると、顔つきが以前と違うと感じることも少なくありません。感情そのものが消えているわけではなく、表情に現れにくくなっている可能性もある点に注意してください。
口角が下がる
顔の筋肉の働きが少なくなった結果、認知症の方は口角が下がって見えやすいです。
笑顔や会話の反応が減ると、口元を動かす機会も少なくなるでしょう。口角が下がった状態が続くと疲れて見える、または不機嫌に見えるなどの暗い印象になりやすいです。
怖い顔つき以外に見られる認知症の初期症状

認知症では記憶力や判断力などの認知機能が徐々に低下するため、会話や行動、生活習慣の変化に周りの方が気づく場合があります。
とくに以下は、認知症の初期症状に見られやすい変化です。
- 同じ話を何度も繰り返す
- 物の置き場所を忘れる
- 会話の流れが合わなくなる
- 話題を理解しにくくなる
また、金銭管理や予定管理が難しくなるなど、これまで問題なくおこなえていた行動に変化が生じるケースもあります。上記の変化が複数見られる際は、認知機能の状態を確認するためにも医療機関への相談を検討しましょう。
認知症の症状の詳細は下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にご覧ください。
顔つきの怖さに変化が見られたときの対応方法

認知症が疑われる方の顔つきに変化が見られたときは、状況に合わせた対応が求められます。対応と詳細をまとめました。
ただし、ここで紹介する方法はあくまで選択肢の1つです。不安を感じたり対応が難しいと感じたりしたときは、迷わず医療機関に相談しましょう。
否定せずに話を聞く
認知症が疑われるときは、本人の話を否定せずに耳を傾けましょう。強い否定や注意は不安や混乱を大きくする可能性があるためです。
認知機能の低下によって状況の理解が難しくなると、不安を抱えた状態になりやすくなります。落ち着いた態度で話を聞くと安心感が生まれ、感情が安定しやすくなります。
認知症の方との適切な接し方は下記の記事で詳しく説明しているので、ぜひ参考にご活用ください。
安心できる環境を整える
認知症の方には、安心できる環境を整えるよう心がけてください。生活リズムや環境が安定すると、不安や混乱が生じにくくなると考えられています。
リズムを整え、できるだけ慣れた環境で過ごせるような配慮が重要です。大きな環境の変化が続くと戸惑いが生じやすくなるため、日常の流れを大きく変えない工夫が欠かせません。
地域包括支援センターに相談する
認知症や介護について不安があるときは、地域包括支援センターに相談する方法があります。
地域包括支援センターでは、認知症や介護に関する相談を受け付けています。相談内容に応じて、利用できる支援制度や相談先などの紹介を受けることも可能です。
認知症が疑われるときや本人との接し方に悩んでいる際は、家族だけで抱え込まず、地域包括支援センターへの相談を検討しましょう。
医療機関に相談する
もの忘れや行動の変化が気になる場合は、医療機関への相談を検討しましょう。医療機関では診察や検査を通じて、現在の状態や変化の背景を確認できます。
顔つきをはじめ、気になる変化をそのままにせず、早めの相談を心がけてください。家族が感じている違和感や普段の様子を整理しておくと、スムーズに状態を伝えられるでしょう。
認知症や顔つきに関するよくある質問

認知症や顔つきに関するよくある質問を整理しました。より詳しく理解するための参考にしてください。
顔つきの変化だけで認知症かどうか判断できる?
顔つきの変化だけで認知症とは断定できません。顔つきの変化は体調や気分など、さまざまな要因によって起こる可能性があるためです。
認知症の判断では、顔つきの変化だけでなく、以下の複数の事柄を総合的に確認する必要があります。
- もの忘れ
- 判断力の低下
- 日常の行動の変化
違和感が続くときは、相談窓口や医療機関に相談する方法もあります。専門家の意見を参考にすると状況を整理しやすくなります。
認知症が疑われる際のチェック方法は、下記の記事で詳細をまとめているので参考にご覧ください。
顔つきが変わったと感じたときはどの診療科を受診すべき?
顔つきや普段の行動に変化が見られるときは、以下が受診先の候補に挙げられます。
- 神経内科
- 精神科
- もの忘れ外来
また、どの診療科に足を運ぶか迷うときは、一度かかりつけ医に相談して、適切な診療科につないでもらう方法もあります。
認知症になりやすい人の口癖はある?
科学的に確定した関連ではありませんが、認知症の方によく見られるとされる発言の傾向として、以下が挙げられます。
- どうせできない
- 疲れた
- 昔はよかった
- 最近の若者はダメだ
ただし、口癖だけでは認知症を断定できず、発言の頻度や継続期間、性格変化などの有無をあわせた確認も大切です。
睡眠不足や環境変化でも同様の口癖が出る場合があるため、短期間の変化だけで認知症と決めつけないようにしましょう。
下記の記事で詳しく説明しているので、ぜひ参考にご覧ください。
家族の顔つきに変化があったら認知機能チェックという選択肢も
認知症では、不安や混乱、意欲低下などの影響によって顔つきが変化し、怒っているような怖い様子に見える場合があります。
ただし、顔つきだけでは認知症だと判断はできません。もの忘れや会話の違和感、金銭管理や予定管理の難しさなど、普段の行動の変化にも注意を払いましょう。もし、認知症が疑われるときは、早めに医療機関への相談を検討してください。
なお、日常の様子の確認とあわせて、ベルコメンバーズアプリを活用して認知機能の気になる点を確認する方法もあります。本チェックは医療行為や診断ではなく、ご自身の状態を振り返るためのセルフチェックです。
チェック結果では総合評価だけでなく、チェック項目の結果やコメントを確認できます。過去の結果はグラフで推移を把握できるため、変化の整理にも役立つでしょう。
日常での表情や行動のチェックとあわせて、不明点を整理する際に活用してください。
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