認知症とストレスの関係|もの忘れが気になるときの確認ポイント
認知症は、ストレスだけが原因で発症するわけではありません。この記事では、認知症とストレスの関係や、気になる変化があるときの確認方法についてわかりやすく解説します。
目次
ストレスは認知症の原因になる?

WHOの認知機能低下・認知症のリスク低減に関するガイドラインでは、認知症に関係する要因として、次のような生活習慣や健康状態への対策が示されています。
- 運動不足
- 喫煙
- 高血圧や糖尿病
なお、65歳未満で発症する若年性認知症についても、ストレスだけが原因で発症するわけではありません。
しかし、仕事や家庭のストレスにより、集中力の低下やもの忘れのような不調に見えてしまうことはあります。気になる変化が続く場合は自己判断せず、医療機関への相談を検討しましょう。
ストレスで認知症が悪化・進行することはある?

認知症は記憶や判断力などの低下に加え、身体の不調やストレス、不安などの心理状態により、落ち着かなさ、気分の落ち込み、意欲低下などが生じることがあるとされています。
ただし、症状が目立つからといって、認知症そのものが進行したとは限りません。次のような原因が隠れている場合もあります。
- 体調不良
- 睡眠不足
- 薬の影響
- せん妄
せん妄とは、病気や薬の影響などをきっかけに、意識や注意力が急激に変化し、混乱がみられる状態です。詳しく知りたい方は「夜間せん妄が起こる原因とは?家族の対応や認知症との違いも解説」も参考にしてみてください。
ストレスによる不調と認知症の違い

もの忘れのように感じる変化があっても、ストレスによる一時的な不調と認知症では、生活への影響の出方が異なります。
ストレスによる不調|一時的な集中力低下や落ち込みなどが起こる
ストレスが続くと心身の不調により、もの忘れのように感じる変化が起こることがあります。たとえば、次のような変化です。
- 集中力が続きにくい
- 気分が沈みやすい
- 物事を思い出しにくく感じる
睡眠不足や疲労が重なると、普段ならできることに時間がかかる場合もあります。
認知症|日常生活に支障が出る状態が続きやすい
認知症では、記憶力や判断力などの認知機能の低下により、日常生活に支障が出る状態が続きやすくなります。たとえば、次のような変化です。
- 約束したこと自体を思い出しにくい
- 慣れている場所で迷う
- 金銭管理や服薬管理が難しくなる
もの忘れや生活上の変化が続く場合は、かかりつけ医などの医療機関や地域包括支援センターへの相談を検討しましょう。
認知症の初期症状について詳しく知りたい方は「認知症の6つの初期症状とは?加齢との違いや受診の目安も解説」もあわせてご覧ください。
もの忘れや不調が気になるときの確認ポイント

もの忘れや気分の落ち込みなどが続く場合は日常生活の様子を整理し、ストレスをため込まない工夫をしながら、必要に応じて相談につなげることが大切です。
生活の変化を記録しておく
もの忘れや集中力の低下、気分の落ち込みなどが気になるときは、まず生活の中でどのような変化があるかをメモしておきましょう。
- いつ頃から変化があるか
- どのような場面で困っているか
- 睡眠や食事、服薬の状況
- 気分の落ち込みや不安の有無
たとえば「〇月〇日、約束を忘れていた」「最近、夜眠れていない」など具体的に書いておくと、相談時に状況を伝えやすくなります。
ストレスをため込まない工夫をする
ストレスによる不調を軽くするためには、心身を休ませる時間を意識して確保することも大切です。無理なく、続けやすい方法を取り入れてみましょう。
- おいしい食事を楽しむ
- 軽い散歩や体操をする
- 趣味の時間をつくる
- 家族や身近な人に不安を話す
たとえば、音楽を聴いたり、花や植物の世話をするなど、好きなことをしながら過ごしてみるのもよい方法です。趣味を無理なく続けるコツについては「認知症予防におすすめの趣味|役立つ理由や無理なく続けるコツも紹介」も参考にご覧ください。
認知症とストレスの関係を理解し、早めに状態を確認しましょう
セルフチェックの1つとして、ベルコメンバーズアプリを活用する方法もあります。認知機能の気になる変化を振り返るきっかけとして、お役立てください。
【参考文献】
厚生労働省:あたまとからだを元気にするMCIハンドブック
WHO:WHO guidelines. World Health Organization; 2019.
厚生労働省:ストレス対処法としての生活習慣


