ケアハウスとグループホームの違いは?それぞれの特徴を徹底解説

2025年8月1日

ケアハウスとグループホームの違いは?それぞれの特徴を徹底解説

ケアハウスグループホームは、どちらも高齢者を対象とした施設ですが、入居条件や受けられるサービスなどに違いがあります。

 

それぞれの施設の特徴をよく理解していない場合、「入居条件を満たせなかった」「思っていたような生活を送れなかった」など後悔する原因となります。

 

ケアハウスやグループホームを検討している場合は両者の違いをよく理解しておきましょう。

 

今回は「ケアハウスとグループホームの違い」を解説するとともに、「それぞれに適しているケース」をまとめました。

 

 

ケアハウスとグループホームの違い

ケアハウスとグループホームの違い
 
ケアハウスとグループホームは、入居条件やサービス内容、費用などに違いがあります。

 

ここでは「それぞれの違い」について詳しく解説します。

 

入居条件の違い

ケアハウスの入居条件は、一般型か介護型かによって異なります。

 

一般型の入居条件は以下の通りです。

 

  • 60歳以上
  • 身体機能の低下等によって自立した日常生活を送ることに不安があると認められる者
  • 家族による援助を受けることが困難な者

 

介護型の場合の入居条件は以下の通りです。

 

  • 65歳以上
  • 要支援・要介護認定を受けている者

 

なお、一般型でも施設によって要支援・要介護認定を受けた人の入居を認めているところもあります。

 

ただし、施設としては十分な介護サービスを提供できないため、利用者自らが外部の介護サービスを利用する必要があります。

 

一方のグループホームは、正式名称である「認知症対応型共同生活介護」の通り、認知症患者を対象とした施設で、具体的な入居条件は以下になります。

 

  • 原則として65歳以上
  • 認知症である者
  • 要支援2以上の認定を受けている者

 

なお、年齢制限については例外があり、介護保険における特定疾病が原因で要介護と認定された場合や、若年性認知症と診断された場合は、40~64歳の方でも入居可能です。

 

基本的な定義・性格の違い

ケアハウスは、無料または低額な料金で高齢者を入所させ、食事の提供や日常生活上必要な便宜を供与することを目的とした軽費老人ホームの一種です。

 

そのため、低所得高齢者のための住居という意味合いが強く、単身または夫婦で一室に入居するのが基本となります。

 

一方のグループホームは、入居者が共同生活を営むべき住居において、入浴や排泄、食事等の介護、その他日常生活上の世話や機能訓練を実施する施設です。

 

1ユニットあたりの定員は5人以上9人以下と決められており、認知症の高齢者が共同生活を送りながら、それぞれの能力に応じて自立した日常生活を営めるようにするのが主な目的となっています。

 

認知症高齢者は新しく出会う人や、新たに覚えることを苦手としているため、あえて少人数に絞って環境の変化を抑えることで、過ごしやすい環境を整えています。

 

サービス内容の違い

ケアハウスのサービス内容は、「一般型」と「介護型」で大きく異なります。

 

一般型は基本的に要支援・要介護認定を受けていない方が中心となるため、食事の提供や入浴等の準備、生活相談・援助、社会生活上および日常生活上必要な便宜の提供などが主なサービスです。

 

また、レクリエーションやアクティビティに力を入れている施設が多く、季節や入居者の趣味に合わせたイベントも行われます。

 

ただし、介護サービスの提供はないため、要支援・要介護認定を受けた方が入居する場合、外部サービスを利用して個人的に介護してもらう必要があります。

 

なお、介護度が上がった場合は外部サービス利用の有無にかかわらず、転居を求められることもあるようです。

 

一方、特定施設入居者生活介護の指定を受けて運営される介護型の場合、要支援・要介護高齢者向けの介護サービスの提供を行っています。

 

具体的には、入居者ごとに作成されたケアプランに基づき、入浴や排泄、食事等の介護、機能訓練、療養上のお世話などのサービスが行われます。

 

施設によっては認知症や看取りに対応しているところもあり、介護度が上がっても入居し続けられるところが特徴です。

 

一方のグループホームは、認知症高齢者を対象とした施設であるため、食事の提供・介助や排泄・入浴の介助、生活相談、レクリエーション、認知症向けの機能訓練などのサービスが行われます。

 

施設によっては掃除や洗濯、買い物代行といった日常生活の支援を行うところもあるようですが、全ての作業を代行してくれるわけではなく、入居者同士で協力・分担して行うのが基本となります。

 

費用の違い

ケアハウスの費用は、「一般型」と「介護型」で差があります。

 

一般型は介護サービスの提供を行っていないぶん、介護型に比べると費用は比較的低価格に設定されており、入居時の費用は0~30万円、月額費用の目安は7万円~16万円程度です。

 

一方の介護型は、一般型よりも人員が多く配置されている上、介護サービスの提供も行っているぶん、入居時・月額費用共に高めです。

 

入居時の費用は数十万円~数百万円程度、月額料金は6万円~20万円程度がおおよその相場とされています。

 

グループホームの費用も、ケアハウスと同じく、入居時費用と月額費用の両方を支払います。

 

入居時費用は0~100万円と幅が広く、施設によって大きな違いがあることが分かります。

 

月額費用は15万円~30万円で、内訳には介護サービス費なども含まれます。

 

ケアハウスが適しているケース

ケアハウスが適しているケース
 
ケアハウスは、一般型と介護型で適しているケースに違いがあります。

 

一般型は、基本的な動作は行えるものの、身体機能の低下等が原因で日常生活に不安を感じる方に適した施設です。

 

手厚い介護や生活支援は必要ないものの、部分的なサポートを受けたいという方に向いているでしょう。

 

外部の介護サービスを利用すれば要支援・要介護の方でも入居はできますが、月額費用とは別に介護サービス料を負担する必要があるため、予算に注意が必要です。

 

一方の介護型は、外部サービスに頼らず、施設内で介護を受けたい方に適した施設です。

 

看取りに対応している施設なら終の棲家にするという選択肢もあるため、できるだけ長く入居したいというニーズも叶えられます。

 

ただし、比較的低価格で介護サービスを受けられるという性質から入居希望者が殺到しています。

 

申し込みと同時に即入居するのは困難であるため、「今すぐ入居したい」という方には不向きでしょう。

 

グループホームが適しているケース

 
グループホームは認知症高齢者が、なるべく自立した日常生活を送れるようにすることを目的とした施設です。

 

認知症ケアの専門家のサポートを受けつつ、家事などは分担して行うことを前提としているため、「認知症の進行を食い止めたい」「できるだけ自立した生活を送りたい」と考えている方に適しています。

 

また、少人数制であり、アットホームな環境で過ごせることから、「大勢の人と共同生活をするのに抵抗がある」という方にもおすすめの施設でしょう。

 

ただし、グループホームでは医療スタッフや看護スタッフの配置は義務づけられていないため、医療ケアが必要な状態に陥った場合は転居を求められる可能性がある点に注意が必要です。

 

以上、ケアハウスとグループホームそれぞれに適したケースを紹介してきましたが、「どちらが自分に適しているか分からない」という場合は老人ホームのプロに相談するのがおすすめです。

 

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