訪問介護とデイサービスの違いは?適したサービスの決め方を解説

2025年5月30日

訪問介護とデイサービスの違いは?適したサービスの決め方を解説

訪問介護とデイサービスは利用されることの多いサービスですが、利用場所や利用目的、受けられるサービス内容に違いがあります。

 

内容をよく理解して利用しないと、サービスが自分と合わなかったり、家族の介護負担が想定より軽くならなかったりすることになりかねません。

 

今回は訪問介護とデイサービスの違いや、それぞれのメリット・デメリット、各サービスを利用すべきケースをご紹介します。両者の特徴を知り、自分や家族の状況に適したサービスを選びましょう。

 

 

訪問介護とデイサービスの違い

訪問介護とデイサービスの違い
 

訪問介護とデイサービスは利用場所や利用目的、受けられるサービス内容に違いがあります。

 

利用場所の違い

 
訪問介護とデイサービスは、サービスを利用する場所が自宅か自宅外かの違いがあります

 

訪問介護では、利用者は自宅で訪問介護員(ホームヘルパーや介護福祉士など)による、身体介護や生活援助などのサービスを受けられます。

 

デイサービスは、利用者が自宅外の施設に通って入浴や食事、リハビリテーションなどのサービスを受ける形です。

 

利用目的の違い

 
訪問介護とデイサービスは利用目的に違いがあります。

 

訪問介護は利用者の自立を促すため、日常生活のサポートをするのが目的です。

 

利用者には自分でできることは自分でしてもらい、自分1人でするのが難しい場合や必要なときにだけ訪問介護員が介助を行うのが、訪問介護の基本スタイルです。

 

一方、デイサービスでは、利用者が自宅で自立した生活を送るために必要な、体力や筋力などの身体機能を維持・向上させることを目的としています。

 

また、デイサービスでは社会とのつながりをつくるのも目的の一つです。

 

利用者本人以外にも多数の利用者がいるため、レクリエーションを通して交流し、新しい交友関係をつくれるでしょう。

 

デイサービスの利用で利用者が外に出る機会を増やせるため、引きこもりを防止する役割も期待できます。

 

サービス内容の違い

 
訪問介護とデイサービスは受けられるサービス内容に違いがあります。

 

訪問介護で受けられるサービスは「身体介護、生活援助、通院乗降介助」の3つです。

 

身体介護は利用者の身体に触れて行うサービスで、「食事介助、入浴補助、着替え介助」などがあります。

 

生活援助は、利用者が自分でできない範囲の家事を代理で行うサービスで、掃除や洗濯、調理、買い物代行などがあります。

 

通院乗降介助は、病院などへの移動時に、訪問介護員が運転する車への乗降サポートを行うサービスです。

 

デイサービスでは施設にある設備を利用して、リハビリテーションやレクリエーション、食事や入浴サービスの提供を行います。

 

リハビリテーションは機能訓練とも言い、日常生活で必要な動作の維持・向上のために行う訓練で、歩行訓練やラジオ体操など身体を動かすものから、脳のトレーニングまでさまざまなものがあります。

 

レクリエーションにはクイズ大会、連想ゲーム、カラオケ、囲碁、将棋、作品づくりなどがあり、ほかの利用者と一緒に楽しむだけではなく、利用者本人の脳のトレーニングや手先の訓練にも役立つサービスです。

 

訪問介護のメリット・デメリット・利用すべきケース

訪問介護のメリット・デメリット・利用すべきケース
 

訪問介護のメリット・デメリット、訪問介護を利用すべきケースについて解説します。

 

訪問介護のメリット

 
訪問介護を利用するメリットには、自宅にいながらサービスを受けられる、時間が不定期でも対応してもらえることがあり、家族の介護負担の軽減に役立つ、などがあります。

 

自宅にいながらサービスを受けられるのが訪問介護のメリットです。

 

知らない場所や知らない人がいる場所に通うことは、利用者にとってストレスに感じられる場合があります。

 

慣れ親しんだ自宅にいながら介護サービスを受けられれば、安心感を得られ利用者の精神的安定につながるでしょう。

 

訪問介護は家族の介護負担軽減に役立ちます。

 

訪問介護の時間には、家族が介護から離れられ一息つく時間を得られるでしょう。

 

訪問介護サービスを行っている事業所によっては24時間365日対応可能、早朝・深夜も対応している場合があります。

 

家族では対応が難しい時間帯に、利用者が訪問介護員による介護を受けられれば、家族全体の生活を向上させ、良い介護を継続していけるようになります。

 

訪問介護のデメリット

 
訪問介護のデメリットには、訪問介護員との相性が合わない場合がある、サービス内容が限定される場合があるなどです。

 

まず、自宅に来てくれる訪問介護員と相性が合わないと、サービスを受けるのが苦痛になる場合があります。

 

訪問介護サービスの質と満足度は、訪問介護員と利用者が良い関係を築けるかどうかに左右されます。

 

訪問介護員と相性が合わず、うまくいかない場合は、訪問介護の時間が利用者にとってストレスとなり、自宅にいながら落ち着かないと感じてしまうこともあります。

 

次に、訪問介護では受けられるサービスが限られている点もデメリットです。

 

例えば、利用者本人以外に対するサービスや、非日常的な家事などが対象外です。

 

具体的には、家族の分の料理や洗濯、家族の部屋の掃除、ペットの世話などが挙げられます。

 

ほかに、年末の大掃除やおせちづくり、庭の草むしり、洋服の仕立て直しなどの非日常的な家事も頼めないため注意が必要です。

 

訪問介護の対象外のサービスは、介護保険外のサービス事業者を利用しましょう。

 

訪問介護を利用すべきケースとは

 
訪問介護は、自宅で生活を送りながらサポートを受けたい場合や、デイサービスに通うのが困難な場合の利用がおすすめです。

 

また、介護が必要な時間が数時間など短い場合や、介護が必要な時間帯が不定期な場合などに利用すると良いでしょう。

 

デイサービスのメリット・デメリット・利用すべきケース

デイサービスのメリット・デメリット・利用すべきケース
 

デイサービスのメリット・デメリット、デイサービスを利用すべきケースについて解説します。

 

デイサービスのメリット

 
デイサービスのメリットは、他者との交流やサービスを通じて利用者の心身の健康維持・向上ができる、介護する家族の精神的・肉体的な負担を軽くできるなどがあります。

 

デイサービスはレクリエーションやリハビリテーションを通じて、利用者の心身の健康維持・向上ができるのがメリットです。

 

レクリエーションにはさまざまなものがあるため、利用者の楽しみや生きがいづくりに役立ちます。

 

ほかの利用者と交流できるため、自分が社会とつながっている実感を持てます。

 

孤独感の軽減につながり、精神的安定が期待できるでしょう。

 

また、リハビリテーションは、利用者の身体機能の維持・向上ができるだけではなく、認知症予防にも役立ちます

 

朝にデイサービスに行き、夕方に自宅に帰るスタイルのため、1日の生活リズムがつくれるのも良い点です。

 

さらに、デイサービスは約7時間、利用者が家を離れるため、介護する家族がリフレッシュする時間が取れ、家族の精神的負担が軽減できるメリットもあります。

 

利用者はデイサービスで入浴ができるため、家族の自宅での入浴介助の回数が減らせ、肉体的負担も軽減できます。

 

デイサービスのデメリット

 
デイサービスのデメリットは、施設の利用そのものや施設環境がストレスになる、費用負担が大きいなどが挙げられます。

 

人と交流するのが苦手な人は、デイサービスの利用を億劫に感じる場合があります。

 

また、施設の雰囲気が合わない、ほかの利用者と気が合わないことで、デイサービスの利用がストレスになる場合もあるでしょう。

 

また、デイサービスは訪問介護と比べて費用負担が大きくなるというデメリットがあります。

 

これは、1回当たりの利用時間が長く、施設利用料がかかるのが理由です。

 

さらに、施設で提供される食事やおやつは、別途実費となるため注意しましょう。

 

特に、要介護度が高い場合や利用頻度が多くなる場合は、費用負担が大きくなる可能性があります。

 

デイサービスを利用すべきケースとは

 
デイサービスは、社会とのつながりを持ちたいときや、体力・筋力などの身体機能を維持・向上させたいときにおすすめです。

 

高齢になると外出の機会が減り、自宅で過ごす時間が多くなる傾向があります。

 

その結果、高齢者は社会的に孤立し孤独を感じやすくなりがちです。

 

デイサービスを利用して職員やほかの利用者とコミュニケーションをとり、社会とのつながりを保つと良いでしょう。

 

また、加齢に伴う身体機能の低下などにより、食事の準備や入浴、排泄などの動作が難しく感じるようになることもあります。

 

そうしたときにデイサービスを利用すれば、機能訓練やレクリエーションを通じて、身体機能の維持・向上を図れます。

 

訪問介護とデイサービスのどちらを利用するか迷ったら、「あなたらしく」にご相談ください。

 

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