老人ホームで人気の趣味は?趣味を楽しむ取り組みも紹介

2024年12月24日

老人ホームで人気の趣味は?趣味を楽しむ取り組みも紹介

老人ホームのレクリエーション内容は施設によって異なるので、利用者の中にはご自分の趣味や嗜好に合った活動を行っているかどうかを基準に施設を選ぶ方もたくさんいます。

 

こうした利用者ニーズに対応するため、多種多様な趣味活動を採り入れている施設も増えてきています。

 

そこで本記事では、老人ホームで特に人気の高い趣味や、高齢者が趣味を楽しむ意義、老人ホームにおける趣味に関する取り組みについてまとめました。

 

 

老人ホームで人気の趣味

老人ホームで人気の趣味
 

老人ホームで特に高齢者から人気のある趣味を6つピックアップしてご紹介します。

 

スポーツ、運動

 
スポーツや運動は、デイサービスの目的である身体機能の維持や向上にも役立つレクリエーションの一つです。

 

適度な運動やスポーツは、筋力低下の予防になるだけでなく、ストレス解消にもなるため、高齢者から高い人気を誇っています。

 

運動・スポーツといっても激しいものではなく、音楽に合わせてリズム体操をしたり、動きがゆったりしたヨガやピラティスを行ったりと、体にあまり負担の掛からないものを選ぶケースがほとんどです。

 

そのため、運動が苦手な方や、普段運動習慣がない方でも取り組みやすく、利用者全員が楽しめるところが特徴です。

 

囲碁・将棋・麻雀

 
囲碁や将棋、麻雀といったテーブルゲームは、高齢者から根強い人気を誇る趣味です。

 

人気の秘密は、試行錯誤しながらゲームを楽しめること、対戦相手とコミュニケーションを取れること、指先を使うことで脳が刺激され、認知症予防につながることなどが挙げられます。

 

実際、囲碁や将棋、麻雀の設備やイベント、レクリエーションがあるかどうかを基準に施設を選ぶ方も多いようです。

 

ドラマ・映画鑑賞

 
大型のテレビやスクリーンなどを設置し、利用者全員でドラマや映画を鑑賞する時間を設けている老人ホームも多く見受けられます。

 

映像には視覚や聴覚を刺激したり、心を動かしたりする効果が期待できるため、認知症の予防やストレス解消の手段として採り入れているところも多いようです。

 

また、ドラマや映画鑑賞は体にさほど負担が掛からないため、誰もが気軽に参加できるという利点があります。

 

昔懐かしのドラマ・映画を上映すると、同じ時代を生きてきた入居者同士で思い出話に花が咲くことも多く、コミュニケーションの手段としても人気があります。

 

創作活動

 
絵や俳句、手芸などの創作活動を趣味にしているという高齢者は多く、老人ホームでも積極的にレクリエーション活動が行われています。

 

創作活動は、作るものを決めたり、アイデアを出したりするところから楽しめる上、できあがったものを見ると達成感や充実感が湧いてきます。

 

また、完成したものは自分のものとして所有できるので、思い出を形に残しておきたいという高齢者から好評のようです。

 

料理

 
老人ホームでは施設から利用者に食事が提供されますが、中には利用者自らが料理やおやつを作って楽しむ料理レクリエーションを行っているところもあります。

 

料理レクリエーションでは、利用者同士が協力してメニューを作るケースが多く、和気あいあいと楽しみながら料理やおやつを作ることにストレス解消やリラックス効果を実感する方も多くいます。

 

また、レシピの手順を覚えたり、手先を使って調理したりするのは脳や身体機能のトレーニングにもなるため、「一石二鳥」です。

 

テレビゲーム、eスポーツ

 
テレビゲームやeスポーツは若い人がやるもの、というイメージがありますが、実際には老人ホームをはじめとする高齢者施設への導入ケースは決して少なくありません。

 

テレビゲームは足腰が弱っていても楽しめること、視覚や聴覚に適度な刺激を与えられること、クリアしたときに達成感があることなどから、高齢者の脳に良い刺激をもたらすものとして注目を集めています。

 

また、対戦やチームプレイに対応しているゲームなら、利用者同士のコミュニケーションにもつながり、交流を深める手段にもなり得ます。

 

高齢者が趣味を楽しむ意義

高齢者が趣味を楽しむ意義
 

高齢者が老人ホームで趣味を楽しむことには、以下のような意義があります。

 

認知症の予防

 
毎日同じことを淡々と繰り返していると、脳が刺激されず、認知症のリスクが高くなるとされています。

 

老人ホームで趣味を楽しむようになれば、興味や好奇心、充実感、達成感などによって脳が活性化し、認知症の予防効果が期待できます。

 

特に創作活動やゲームなど、指先を使うレクリエーションは認知症予防に効果的とされており、老人ホームでも定番の活動として採り入れているところが多いようです。

 

なお、趣味と認知症の関連性については、余暇時間に趣味を楽しむ習慣がある人は、そうでない人に比べて認知症の罹患リスクが低いという研究結果も報告されています。[注1]

 

>>[注1]国立研究開発法人 国立がん研究センター「趣味と要介護認知症との関連について」

 

生活に張りが出る

 
これまで仕事や育児に携わってきた方は、定年退職を迎えたり、子供が自立したりすると、時間を持て余してしまいがちです。

 

何もせず、ぼんやりと過ごしていると生活に張りがなくなり、気力が落ち込んで鬱や認知症などを招く原因にもなることも考えられます。

 

心から楽しめる趣味を見つければ、時間を持て余すこともなくなり、毎日の生活に生きがいを感じられるようになります。

 

身体機能の維持・向上に役立つ

 
仕事や育児などから離れると、体を積極的に動かす機会が少なくなり、運動不足になりがちです。

 

運動不足になると、筋力の低下や骨粗しょう症などのリスクが高まり、身体機能や健康状態にも影響を及ぼす原因となります。

 

ヨガやスポーツ、ダンスなど体を動かす趣味を持てば、定期的に体を動かすようになり、筋力や骨の健康などを維持・向上するのに役立つでしょう。

 

老人ホームで行われるレクリエーションの種類や期待できる効果については、以下のページも参考にしてください。

 

『老人ホームでのレクリエーションの種類や効果を詳しく解説』
⇒  ご参照ください。

 

老人ホームにおける趣味に関する取り組み

老人ホームにおける趣味に関する取り組み
 
老人ホームの中には、利用者がより趣味を楽しめるよう、独自の取り組みを実施しているところが多くあります。

 

ここでは一例として、老人ホームにおける趣味の取り組み事例を「3つ」ご紹介します。

 

作品展を開催する

 
ある老人ホームでは、年に数回、利用者が作った創作物を展示する作品展を開催しています。

 

作品展はその施設の利用者だけでなく、利用者の家族や近隣に住む方などにも公開されるため、その日は多くの人が施設に訪れるようです。

 

利用者にとって、趣味活動の成果を多くの人に見てもらえることは満足感や刺激につながり、より生きがいややりがいを感じられるようになります。

 

また、外から来た人たちと活発に交流できるところも好評を得ているようです。

 

大会やイベントへの参加

 
ある老人ホームでは、利用者を囲碁や将棋、あるいはeスポーツなどの大会に参加させる取り組みを行っています。

 

イベントや大会には施設外からの人も多く参加するため、いつもとは異なる顔ぶれと新鮮な交流を楽しむ高齢者の方が多かったようです。

 

また、施設外で開催される大会やイベントに出かけていくことそのものも、利用者の体や脳に刺激をもたらすという良い結果を生んでいます。

 

利用者による自主サークル

 
ある老人ホームでは、利用者自らが主催する自主サークルが充実しています。

 

施設内で同じ趣味を持つ人や、嗜好が共通している人たちを集め、スポーツやゲームを楽しんだり、創作活動に集中したりしている様子が見受けられます。

 

経験者が未経験者に指導やアドバイスを行うこともあり、ただ趣味を楽しむだけでなく、誰かに教えることを生きがいにしている方も多いようです。

 

以上、老人ホームの趣味を楽しむ取り組みの事例を紹介しましたが、サービス内容やレクリエーション活動は施設によって違いがあります。

 

レクリエーション活動や趣味活動にこだわりのある方は、ぜひ「あなたらしく」をご利用ください。

 

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