療養型デイサービスの特徴は?利用条件や一般型との違いを解説

2024年11月22日

療養型デイサービスの特徴は?利用条件や一般型との違いを解説

療養型デイサービスは地域密着型の居宅サービスであり、看護師による見守りや観察を受けられることが特徴的です。

 

医療ケアを必要としている方や重い疾患を抱えている方がデイサービスを利用する場合、療養型デイサービスを選ぶことをおすすめします。

 

今回は「療養型デイサービスの特徴」や、「一般のデイサービスとの違い」について詳しく解説します。

 

 

療養型デイサービスとは?

療養型デイサービスとは?
 
療養通所介護または医療デイサービスとも呼ばれる療養型デイサービスは、医療ケアや看護ケアを受けられる点が特徴です。

 

療養型デイサービスは、看護師による観察が常時必要な方を対象としています。

 

主な利用対象者は、難病を抱える方や末期がんの方、脳疾患の後遺症をもつ方、認知症が進行している方などです。

 

これらの症状を抱えた方は、一般的なデイサービスでは受け入れてもらえないことがあります。

 

しかし、デイサービスの利用を断られてしまった結果、介護を必要とする方が自宅にこもりがちになってしまうこともあるでしょう。

 

療養型デイサービスは、こういった方が社会的に孤立するのを防ぐための介護サービスです。

 

医療ケアが必要な方の在宅介護は、ご家族にとっても大きな負担となることがあります。

 

中には終わりの見えない介護から、介護うつになってしまったり体調を崩してしまったりする方もいます。

 

療養型デイサービスには、こういったご家族の負担を減らすという目的もあるのです。

 

デイサービスについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

 

『老人ホームとデイサービスの違いは?特徴やサービス内容を徹底比較』
⇒  ご参照ください。

 

一般的なデイサービスと療養型デイサービスの違い

一般的なデイサービスと療養型デイサービスの違い
 
療養型デイサービスは、一般的なデイサービスとは大きく異なる特徴をもちます。

 

ここからは、「一般のデイサービスと療養型デイサービスの違い」についてみていきましょう。

 

利用対象者の違い

 
一般的なデイサービスの対象となるのは、要支援1から要介護5の認定を受けた方のうち比較的自立度の高い方です。

 

これは、一般的なデイサービスで医療ケアが提供されないためです。

 

一方で療養型デイサービスの対象となるのは、医療ケアや看護師による見守り観察が必要な方に限られます

 

また、要介護1~5の認定を受けていることも、療養型デイサービスを利用するための条件です。

 

医療従事者の配置基準の違い

 
療養型デイサービスには、看護師などの医療従事者が常駐しています。

 

基本的には、利用者1.5名に対して介護または看護の職員が1人以上配置され、そのうち1名は常勤の看護師となっています。

 

医師や看護師がいれば、胃ろうによる栄養管理や痰の吸引、褥瘡の処置をはじめとした幅広いケアを受けられるでしょう。

 

医療や看護に関する豊富な知識をもつプロが在籍しているので、重い疾患を抱える方でも安心して利用できます。

 

利用者定員の違い

 
一般的なデイサービスの利用者は19名以上となっており、中にはかなりの大人数が集まるデイサービスもあります。

 

一方、療養型デイサービスは、1日の利用定員を18名までと定めています。

 

大人数が出入りするわけではないので、利用者は心身ともにリラックスしながらゆったりと過ごせるでしょう。

 

ただし最近では、一般的なデイサービスの中でも、定員を18名以下に設定している地域密着型デイサービスが増えてきています。

 

レクリエーションやイベントの内容の違い

 
療養型デイサービスでは、一般的なデイサービスと同じようにレクリエーションやイベントなどが提供されることもあります。

 

ただし、利用者の多くは重い症状を抱えているため、その内容は一般的なデイサービスとは多少異なります。

 

より配慮されたレクリエーションやイベントが実施されるのは、療養型デイサービスならではの特徴でしょう。

 

療養型デイサービスの特徴や利用条件

療養型デイサービスの特徴や利用条件
 
療養型デイサービスの利用には条件が細かく設定されています。

 

条件に合わない場合には利用を断られてしまうこともあるので、事前に対象となるかどうかを確認しましょう。

 

ここからは、「療養型デイサービスの特徴」や「利用対象者の条件」について解説します。

 

同一市区町村の施設のみ利用できる

 
一般的なデイサービスを選んだ場合、施設と自宅が多少離れていても受け入れてもらえる可能性があるでしょう。

 

一方で療養型デイサービスは、地域密着型サービスとして提供されており、その施設が所在する市区町村に住んでいる方のみを対象としています。

 

遠方の療養型デイサービス施設を選んで入所することができない点には注意が必要です。

 

重い症状を抱えている方を対象としている

 
療養型デイサービスは、要介護認定1~5の方のうち、看護師によるケアが必要な方を対象としています。

 

難病を抱える方や末期がんの方など、利用する方が抱えている病にはさまざまな種類があります。

 

脊椎の損傷などで麻痺を抱えている方、脳血管疾患で後遺症を抱えている方、留置カテーテルや気管切開をしている方なども療養型デイサービスを利用可能です。

 

また、認知症が進んで体の拘縮が起きている方も療養型デイサービスの対象者です。

 

医療機関と連携していることがある

 
療養型デイサービスは医療機関に併設されていることがあります。

 

訪問看護ステーションや介護老人保健に併設されている療養型デイサービスは、複数の施設で連携しながらきめ細やかなサポートを実施できることが特徴的です。

 

また事業所によっては、疾患を抱える高齢者に加え、重度の障害者や障害児を受け入れていることもあります。

 

利用料金は状況によって異なる

 
療養型デイサービスの利用費用は、さまざまな条件によって決定されます。

 

利用する方の要介護度や利用時間によって料金が変わってくるので、事前に費用面を確認しましょう。

 

また、施設によっては送迎の費用や入浴利用料を別に徴収していることもあります。

 

療養型デイサービスは介護保険適用のサービスなので、被保険者は自己負担額を大きく抑えることが可能です。

 

生活・送迎のサポートを受けられる

 
療養型デイサービスで提供されるのは、医療ケアだけではありません。

 

一般的なデイサービスと同じように、食事の提供やサポート、入浴や排泄のケアも受けられます。

 

施設によっては、可能な範囲でレクリエーションに参加したり、機能訓練やリハビリテーションを受けたりすることも可能です。

 

また、付き添い送迎を受けられるという点も一般のデイサービスと共通しています。

 

ただし、送迎の際には介護スタッフではなく看護師が付き添ってくれるので、急な体調変化が起きたときでも安心です。

 

施設数は一般のデイサービスよりも少ない

 
療養型デイサービスの施設は、一般的なデイサービスと比較してかなり少ないことが現状です。

 

これは、医療ケアを必要とする方を対象としている療養型デイサービスでは、個々の利用者に対し、マンツーマンに近い状態で対応できるだけの十分なスタッフが必要となるためです。

 

現状では、介護や看護の担い手が足りないという社会的な課題があるため、療養型デイサービスの施設数がなかなか増加しません。

 

地域によっては、ほとんど療養型デイサービス施設がないケースも考えられるでしょう。

 

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