地域密着型特別養護老人ホームとは?特徴や入所基準を詳しく解説

2024年8月29日

ケアハウスに入所するまでの流れ

特別養護老人ホームの中でも、地域密着型特別養護老人ホームは地域に根ざした小規模な施設となっています。

 

介護保険サービスが適用される地域密着型特別養護老人ホームは、入居しやすくサービス内容も手厚いことから注目度が高まっています。

 

そこで今回は、「地域密着型特別養護老人ホームとは?」についての疑問を詳しく解説していきます。

 

 

地域密着型特別養護老人ホームとは?

地域密着型特別養護老人ホームとは?
 
地域密着型特別養護老人ホームとは、定員が29名以下に設定されている小規模なタイプの老人ホームです。

 

地域密着型特別養護老人ホームに入居できるのは、施設がある市区町村に居住している方に限られます。

 

また、「要介護度3以上」の方を対象としているため、要介護1や2の方は特例を除き入居できません。

 

公的な介護施設である地域密着型特別養護老人ホームは、介護保険が適用となるため入居費用を低めに抑えられるのが特徴です。

 

また、一般的な有料老人ホームで求められるような入居一時金もかかりません。

 

地域密着型特別養護老人ホームにはサテライト型単独型という2つの種類があります。

 

サテライト型とは、広域型特別養護老人ホームなどを本体施設とし、その近隣で運営している施設のことです。

 

本体施設の近くにあるサテライト型には、運営しやすいというメリットがあります。

 

これに対して単独型特別養護老人ホームとは、本体施設を持たない施設となっています。

 

多くの単独型特別養護老人ホームは入居人数を制限しているため、小規模で家庭的な雰囲気が特徴です。

 

単独型特別養護老人ホームは、小規模多機能介護やデイサービスを併設していることもあります。

 

広域型・地域サポート型と地域密着型の違い

広域型・地域サポート型と地域密着型の違い
 
特別養護老人ホームには地域密着型のほかに広域型や地域サポート型といった種類があります。

 

ここからは、地域密着型特別養護老人ホームと「それ以外の施設の違い」についてみていきましょう。

 

居住地制限の有無

 
広域型の特別養護老人ホームは入居要件に居住地の制限がありません

 

そのため、居住地の近隣だけでなく、遠方にある施設を選んで入居することも可能です。

 

一方で、地域密着型特別養護老人ホームは施設がある市区町村に居住している方を対象としています。

 

また、地域サポート型特別養護老人ホームにも、該当地域に住む方の見守りという役割があります。

 

居住地域外で老人ホームを探している場合には、地域密着型特別養護老人ホームには入居できないため注意しましょう。

 

受け入れ人数の違い

 
広域型特別養護老人ホームや地域サポート型特別養護老人ホームは多くの方の受け入れに対応しています。

 

特に、広域型の施設は原則として定員が30名以上となっており、中にはかなり大規模な施設もあります。

 

一方で地域密着型特別養護老人ホームは、1つの施設における入居定員を29名以下に絞っています。

 

一般的な特別養護老人ホームと比較して規模が小さいため、地域密着型特別養護老人ホームはアットホームな雰囲気です。

 

入居型か否かの違い

 
広域型特別養護老人ホームと地域密着型特別養護老人ホームは、日々の生活に不安がある方や介護を必要とする方を対象とした、入居型の施設です。

 

これに対して地域サポート型特別養護老人ホームは、高齢者や介護を必要とする方の見守りを目的としています。

 

地域サポート型施設が提供する主なサービスはご自宅への巡回訪問です。

 

また、必要に応じて介護のお悩み相談、緊急対応などを実施することもあります。

 

ただし、地域サポート型特別養護老人ホームを選んだ場合には、ほかの特別養護老人ホームのように入居してのサービスを受けることはできません。

 

施設数の違い

 
現在、日本国内にある特別養護老人ホームの大多数は広域型特別養護老人ホームとなっています。

 

地域密着型特別養護老人ホームや地域サポート型特別養護老人ホームの施設数はまだまだ少ないのが現状です。

 

とはいえ、ニーズの高まりに応じて、最近では地域密着型特別養護老人ホームの施設数も増加傾向にあります。

 

老人ホームの種類について、さらに知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

 

【一覧表あり】老人ホームの種類とそれぞれの特徴
⇒  ご参照ください。

 

地域密着型特別養護老人ホームで受けられるサービス内容

地域密着型特別養護老人ホームで受けられるサービス内容
 
きめ細やかな介護サービスや生活サポートを受けられるのが地域密着型特別養護老人ホームの特徴です。

 

ここからは、地域密着型特別養護老人ホームで「提供されるサービスの内容」をみていきましょう。

 

食事の提供

 
地域密着型特別養護老人ホームでは、毎日3食の食事が提供されています。

 

食事の内容は、一般的な家庭の食事と同等の内容で提供することが定められており、調理法や保存法が厳しく管理されます。

 

普通食が食べにくい場合には、必要に応じてミキサーにかけてもらうなど食べやすく調理してもらえます。

 

入浴介助

 
地域密着型特別養護老人ホームでは最低でも週2回の入浴介助を受けられます。

 

自立した生活が可能な方は1人で入浴することになりますが、必要に応じて入浴のサポートを受けることも可能です。

 

室内の清掃や管理

 
地域密着型特別養護老人ホームの居室や共有スペースは、施設職員または専門業者によってこまめに清掃されます。

 

身体機能が衰えると自身で掃除をするのが難しくなりますが、日々の清掃を第三者に任せることができれば安心です。

 

洗濯サポート

 
地域密着型特別養護老人ホームでは衣服の洗濯も施設側に任せられます。

 

広域型特別養護老人ホームなど、大規模な施設では洗濯を専門業者に依頼するのが一般的ですが、小規模な地域密着型特別養護老人ホームでは施設スタッフが洗濯を実施することもあります。

 

また、日常生活の動作を自分自身で行い自立支援につなげたいと、自身で洗濯をする入居者もいます。

 

排泄介助

 
要介護度が進むと、1人で排泄ができなくなることがありますが、地域密着型特別養護老人ホームでは、排泄が困難な場合には適切な介助を受けられるので安心できます。

 

トイレまでの移動が難しい寝たきりの方は、ベッド上で排泄介助を受けることもあります。

 

レクリエーション

 
一般的な老人ホームと同じように、地域密着型特別養護老人ホームでもレクリエーションが提供されます。

 

レクリエーションには体操など体を動かすもののほか、歌やゲーム、制作や創作などさまざまな種類があります。

 

また、季節ごとのイベントや外部へのお出かけなどの特別なレクリエーションも開催されます。

 

ほかに、近隣の子どもたちを招いての交流イベントやボランティアによる音楽演奏のイベントなどが行われることもあるので、ぜひ積極的に参加してみましょう。

 

リハビリ

 
自立支援を目的としたリハビリのメニューを提供する地域密着型特別養護老人ホームもあります。

 

リハビリには歩行訓練や筋力トレーニングのほか、日常動作の訓練も含まれます。

 

多くの地域密着型特別養護老人ホームでは在宅復帰を前提としたリハビリではなく、あくまで機能の維持を目的としてリハビリを実施しています。

 

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