老人ホームへの入居時には、必要な持ち物やあると便利な持ち物を揃えておくことが肝心です。
しかし、老人ホームに持ち込んではいけないアイテムがある点には十分注意しましょう。
この記事では、「老人ホームへの持ち込みが禁止されているもの」について詳しく解説します。
また、ぜひ用意しておきたいアイテムについても紹介しますので、参考にしてみてください。
老人ホームへ持ち込み禁止なもの
多くの老人ホームでは、以下のような物品の持ち込みを禁じています。
老人ホームへの転居にあたって荷物をまとめる際には、「持ち込み禁止のアイテム」が混じっていないかを確認しましょう。
刃物類
刃物類とは包丁やナイフのほか、ハサミやカッター、裁縫道具などのことを指します。
これらのアイテムはスタッフやほかの入居者を傷つけるおそれがあることから、一律で禁止されるのが一般的です。
特に、認知症を患っている方は刃物を誤って使用し、大きな事故を起こしてしまうこともあるので注意が必要です。
手芸を趣味としている方は、裁縫道具を持ち込めず不便な思いをすることもあるかもしれません。
こういった場合には、針やハサミを使わなくてもできる編み物のような手芸に取り組むのがおすすめです。
また、居室にキッチンがついているような老人ホームであれば、自宅と同じような感覚で包丁やナイフを使うことができます。
老人ホームによっては、共用キッチンを使う際にスタッフが包丁やナイフを貸し出すケースもあります。
火器類
安全のため、老人ホームでは火が出るアイテムの持ち込みを基本的に禁止しています。
ライターやマッチ、タバコ、ろうそくや線香といった火器類は使用方法を誤ったり不始末を起こしたりした場合、火災のリスクが高まるためです。
老人ホームへの仏壇の持ち込みは許可されることもありますが、仏壇に供えるろうそくは火を使わないLEDタイプなどにする必要があります。
また、タバコを吸いたい場合には介護スタッフに預けておき、必要なときに申し出るなどの対処をしてもらうとよいでしょう。
他にも、老人ホームの居室にはスプリンクラーや火災報知器があり、もしも火を使った場合にはすぐに設備が反応するので十分注意しましょう。
乗り物
日々の移動のために車やバイク、自転車などを使っている方もいると思いますが、これらの乗り物を老人ホームに持ち込むことは基本的に禁止されています。
自由な移動手段があれば便利ですが、一方で事故や迷子のリスクも高まります。
認知症を抱える方が乗り物を使って外出した場合、遠方から帰ってこられないなどのトラブルが起きるかもしれません。
老人ホームへの乗り物持ち込みを禁止するルールには、こういった問題を防ぐ意図があります。
貴重品
老人ホームでは、貴重品の持ち込みも制限されるのが一般的です。
貴重品とは、宝石類やアクセサリー、高価な腕時計といったアイテムのことです。
老人ホームという共同生活の場で貴重品をしっかりと管理するのは難しく、ときには紛失や盗難などの問題が起きることもあります。
紛失や盗難が起きた場合、ほかの入居者とのトラブルに発展する可能性も考えられます。
貴重品の持ち込み制限は、不要なトラブルを避け、老人ホームで安心して共同生活を維持するためのルールと言えるでしょう。
食べ物
老人ホームによっては、食べ物の持ち込みが規制されることもあります。
市販品にはそれぞれ賞味期限がありますが、認知症を抱える方はその確認が難しくなり、賞味期限切れのものを食べてしまうことがあります。
ほかの入居者に賞味期限切れの食べ物を配った場合、ほかの方が体調を崩すなどのトラブルが起きるかもしれません。
面会にあたって差し入れを用意したいと考えるご家族もいると思いますが、家庭で調理した食べ物や生ものは食中毒などのリスクがあるため禁止されることがあります。
老人ホームへ持っていくべきもの
ここからは、老人ホームへの「入居の際に必須となる持ち物」をご紹介します。
衣類
老人ホームに入る際には、一週間分くらいの普段着や肌着、パジャマを用意します。
外履きの靴とは別に、居室では室内用の靴やスリッパも必要となります。
また、入浴時に必要となるバスタオルや、普段の生活で使うハンドタオルなども数セット用意しておきたいものです。
ほかに、体温調節ができる上着、イベントなどの際に着用するおしゃれ着なども用意しておきましょう。
衛生用品
歯ブラシや洗顔料、くしや耳かき、ティッシュといった、こまごました生活用品や衛生用品も必要となります。
おむつなどの介護用品は施設によっては提供されることもあるので、事前に確認しましょう。
収納ケース
老人ホームの居室にタンスやクローゼット、収納棚といったアイテムがない場合には、ご自身でお好みのものを持ち込みましょう。
大きなタンスや重い家具は持ち込みが大変なので、扱いやすいものを選ぶことが重要です。
保険証類
老人ホームに入居する際には、保険証や障害者手帳、お薬手帳、かかりつけの診察券などをひとまとめにしておきましょう。
これらのアイテムをまとめておけば、医師の診察を受ける際にスムーズな対処ができます。
老人ホーム入居時の持ち物については以下の記事も参考にしてみてください。
「老人ホームの入居準備はどう進める?必要な持ち物や注意点を紹介」
⇒ ご参照ください。
あると老人ホーム生活が便利になるもの
老人ホームでの生活をより快適にするためにも、お好みのアイテムを選んで持ち込んでみましょう。
ここからは、必須ではないものの、「用意しておくと生活が快適になるアイテム」について紹介しましょう。
趣味に関するアイテム
老人ホームでの生活をより楽しむためにも、娯楽のグッズや趣味のグッズを用意しておきましょう。
読書が好きな方なら本を、絵を描くのが好きな方はスケッチブックなどを、脳トレが好きな方ならパズルやカードゲームを用意しておくのがおすすめです。
居室でゆっくりと編み物をしたり、イヤホンを使ってラジオや音楽を聴いたりするのも充実したひとときになります。
老眼鏡
視力の低下が気になるのなら、老眼鏡を用意しておきましょう。
老眼鏡があれば読書をするときや新聞を読むとき、スマートフォンを操作するときなどに役立ちます。
スキンケアアイテム
肌が乾燥しやすい方や美容意識が高い方は、スキンケア品もぜひ用意しておきたいものです。
保湿のできるアイテムを用意しておけば、お風呂の後や乾燥が気になるタイミングなどで肌を保湿でき便利です。
また、身だしなみのためにお気に入りの化粧品を持ち込む方も少なくありません。
加湿器
加湿器は老人ホームでの生活に必須のアイテムではありませんが、室内をより快適な環境にするためにもぜひ用意しておきたいものです。
空気の乾燥を防げる加湿器があれば呼吸器系のトラブルが起きにくくなりますし、肌のうるおいもアップしやすくなります。
電気ケトル
居室に電気ケトルを用意しておき、温かいお茶やコーヒーを楽しむ方もいます。
ケトルが一台あれば、ほかの入居者や面会の家族が訪れた際のおもてなしにも役立ちます。
ただし、老人ホームによってはケトルの持ち込みが規制されることもあるので、事前にルールを確認しておきましょう。
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