スマートフォンは現代社会において広く普及しており、高齢の方も日常的に使用されるようになっています。
そのため、老人ホームへの入居時にも「スマートフォンを持ち込みたい」と考える方は少なくありません。
しかし、スマートフォンの持ち込みが可能かどうかは施設によりさまざまです。
今回は、老人ホームへのスマートフォン持ち込み」について詳しく解説します。
老人ホームへのスマートフォン持ち込みはNG?
最近では多くの高齢者がスマートフォンや携帯電話を持っています。
この流れに伴い、ほとんどの老人ホームではスマートフォンや携帯電話の持ち込みを許可しています。
中でも、有料老人ホームやサポート付き高齢者向け住宅のほとんどはスマートフォン持ち込みに寛容です。
一方で、特別養護老人ホームや介護福祉施設の中には、スマートフォン持ち込みに制限を設けている施設もあるので注意が必要です。
老人ホームにスマートフォンを持ち込みたいとお考えの方は、入居時に持ち込み物について詳しく確認しておきましょう。
老人ホームの中には、スマートフォン持ち込みの可否を個別に判断している施設もあります。
認知機能に問題がなく元気な方や自己管理ができると判断できる方であれば、老人ホームにスマートフォンを持ち込める可能性が高いでしょう。
反対に、スマートフォンを持つことによりトラブルが予想される場合などには、持ち込みを禁止されるケースもあります。
スマートフォンに依存してしまう場合や、大声で電話をしたり他の入居者の迷惑になる使い方をしたりした場合には、入居後にスマートフォンの使用を制限される可能性も考えられます。
また、認知機能の低下によりスマートフォンを適切に扱えないと判断された場合にも、使用を制限されかねません。
老人ホーム入所時はスマートフォンを持ち込むべき?
老人ホームにスマートフォンを持ち込むべきか、それとも持ち込まないべきかは多くの人にとって悩ましいところだと思います。
まずは、スマートフォンを持ち込む以下の「メリット」について考えていきましょう。
入居者にとって安心できる
老人ホームという新たな環境での生活に不安を抱える方は少なくありません。
入所後の新しい生活の中では、必要な物品が足りずに困るときがあったり、悩みが生じたりすることもあるでしょう。
スマートフォンを持っていれば、困ったときにすぐに家族に連絡を取ることができます。
いつでも家族に連絡できるツールは、老人ホームに入居する方にとってお守りのような存在になるかもしれません。
コミュニケーションにつながる
老人ホームにスマートフォンを持ち込めば、必要に応じてメールや通話といったやり取りができます。
最近では、顔を見ながらの通話ができるアプリケーションも増えており、離れているご家族や友人と気軽にコミュニケーションを取ることができます。
スマートフォンを活用したコミュニケーションは、老人ホームに入居する高齢者の孤独感を和らげてくれるでしょう。
居場所を確認できる
GPS機能つきのスマートフォンがあれば、いつでも居場所を確認できます。
老人ホームで過ごす中で、気晴らしに散歩をしたり買い物に出かけたりしたいと思うこともあると思います。
しかし、認知機能が低下している方は散歩に出たまま迷子になってしまいかねません。
そのような場合に、GPSで居場所を確認できるようにしておけば、外出時の迷子トラブルを防ぐことが可能です。
アプリを使って楽しめる
スマートフォンを使って情報を収集したり、ゲームを楽しんだりする方もいます。
ニュースサイトや読み物のサイトを閲覧すれば、新聞や雑誌を読むようなイメージで最新の情報を手に入れられます。
また、脳トレになるようなゲームや癒されるゲームをプレイするのも楽しいひとときです。
最近では、高齢の方でも手軽に扱えるようなアプリケーションが増えているので、気軽に使ってみるのがおすすめです。
スマートフォン利用にはデメリットもある?
スマートフォンは上手に使えばたくさんのメリットを得られる便利なアイテムです。
しかし、老人ホームにスマートフォンを持ち込むことにはいくつかの「デメリット」も考えられます。
スマートフォン依存が起きることがある
老人ホームへの入居後に暇な時間が増えると、ついスマートフォンを使いすぎてしまうこともあるかもしれません。
中には、スマートフォンのアプリに集中しすぎて、依存症のような状態になってしまうこともあるでしょう。
スマートフォンについ夢中になってしまうという方は、使用時間を決めるなどの対処をするのがおすすめです。
家族に負担がかかる可能性がある
老人ホームでの生活が寂しいと感じる場合、ご家族に対して頻繁に連絡しすぎてしまう方もいます。
特に、老人ホームでの生活に慣れない時期には「帰りたい」という連絡を毎日のように入れてしまうケースが考えられます。
ご家族とのコミュニケーションは入居者にとって励みになりますが、度を過ぎてしまうとご家族に負担がかかってしまいかねません。
老人ホームにスマートフォンを持ち込むときの注意点
老人ホームにスマートフォンを持ち込むときは、以下のポイントに十分配慮しましょう。
- 他の入居者の迷惑にならないようにする
- 詐欺トラブルに気を付ける
- 契約に関するトラブルに注意する
それぞれ詳しく解説します。
他の入居者の迷惑にならないようにする
スマートフォンを使うときは、他の入居者に迷惑をかけないよう配慮することが重要です。
例えば、スマートフォンを使って大声で長時間通話をすると、周囲の迷惑になってしまいます。
大きな音の出る映像を見たり、夜中にアラームを鳴らしたりするのも避けるのがマナーです。
周囲に迷惑がかかると判断された場合には、スマートフォンの使用を施設側から制限されることもあるので気を付けましょう。
詐欺トラブルに気をつける
スマートフォンに慣れていない高齢者の中には、トラブルに巻き込まれてしまう方もいます。
特に気を付けたいのはショートメッセージやメールを使った詐欺です。
スマートフォンに大手銀行や通販サイト、宅配業者などを装った詐欺メッセージや詐欺メールが届くケースは少なくありません。
老人ホームに入居している場合、不審なメールについて家族に相談できず、結果的に大きな被害に遭ってしまう可能性が考えられます。
老人ホームにスマートフォンを持ち込む場合、不審なメールを開かない、URLをタップしないことを徹底しましょう。
契約に関するトラブルに注意する
高齢の方が老人ホームでスマートフォンを使うときは、通信販売など契約に関するトラブルにも気を付けましょう。
例えば定期購入型の通販では、初回の代金をかなり安く設定していることがあります。
お得だからと安易に契約すると、次回以降高額な料金を求められるかもしれません。
また、スマートフォンアプリに高額の課金をしてしまうトラブルもあります。
スマートフォン利用で金銭的なトラブルが起きたときには、消費生活センターに相談するなどの対処が有効です。
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