老人ホームには、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などさまざまな種類があり、受けられるサービスも異なります。
本記事では、希望条件を満たす老人ホームを選ぶポイントや入居までの流れを紹介します。入居前に知っておきたい注意点についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
老人ホームに入居するまでの流れ
老人ホームに入居することになったら、希望する施設のタイプを選び、見学や体験入居などを行います。ここでは、老人ホームへの入居までの流れを確認しておきましょう。
利用したい老人ホームのタイプを選ぶ
まずは、老人ホームのタイプを選びましょう。老人ホームには、特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・サービス付高齢者向け住宅など、さまざまなタイプがあります。
サービス内容や入居条件なども施設によって異なります。要支援・要介護度、健康状態、利用料金の支払い方法など、入居条件に合った施設を選ぶことが大切です。
どのタイプの老人ホームを選ぶにしても、入居後の暮らしをイメージできることも大切なポイントです。
気になる老人ホームが見つかったら、資料請求をしてみましょう。複数の老人ホームに対して資料請求をすることで比較がしやすくなります。
老人ホームを見学する
パンフレットを見て気になる老人ホームが見つかったら、ホームページや電話などで直接問い合わせをして、施設見学の申し込みをしましょう。老人ホームで働くスタッフの対応や施設の雰囲気などは、実際に訪問してみなければわかりません。
複数の施設を見学することで、さまざまな部分を比較しやすくなります。施設を見学するときは、施設職員から老人ホームの概要やサービスなどの説明を受けます。
説明を受けている際に、少しでも気になったことは必ず質問しましょう。疑問を解消していくことで、入居したい老人ホームかどうかを判断しやすくなります。
携帯電話やスマートフォンなどで撮影したい場合、必ず施設職員に許可をもらうようにしましょう。
老人ホームの体験入居を利用する
施設見学をし、入居したいと思える施設が見つかったら、体験入居してみることをおすすめします。体験入居の目的は、実際の施設での日常を体験し、自分の希望とする老人ホームであるかどうかを決める判断材料とすることです。
そのほか、老人ホームの日常の雰囲気やスタッフの対応、食事の内容、部屋の快適さなどを確認しましょう。すでに入居されている方と話をしてみるのも、リアルな声が聞けるのでおすすめです。
施設により異なりますが、老人ホームの体験入居期間は、1泊2日から1週間の間で利用できます。費用が発生するので、気に入った老人ホームを優先して利用するとよいでしょう。
老人ホームへ仮申し込みを行う
施設の見学と体験入居が終わり、気に入った老人ホームが見つかったら、仮申し込みをしましょう。ただし、仮申し込みをしても、すぐに入所できません。
一般的に、仮申し込みから入所までの期間は約1ヵ月です。その期間に、老人ホームへ提出する必要書類の準備をしましょう。
老人ホームによって提出する書類は異なりますが、介護保険被保険者証、所得証明書、診療情報提供書(紹介状)、健康診断書、住民票などを準備する必要があります。
診療情報提供書(紹介状)や健康診断書は、取得までに3~4週間ほどかかります。早めに行動し、余裕をもって準備しましょう。
老人ホームの面談を受ける
必要書類を提出したあとは、老人ホーム側との面談があります。面談では、入居希望者の健康状態や希望条件などが確認されます。
要介護認定を受けている場合、ケアマネージャーが同席しての面談も可能です。もし、入居希望者が面談先となる施設に行くことができない場合、自宅まで出向いてくれるケースもあります。
面談後、施設側での入居審査が行われ、入居希望者の要望、要介護度、健康状態、経済状況、身元保証人の有無などが審査されます。審査の結果、サポートが難しいと判断されれば、入居不可という結果になりますが、問題なければ本契約手続きを経て入居となります。
老人ホームと契約する
契約手続きでは、契約書や重要事項説明書、管理規定の説明があります。聞き慣れない言葉や難しい内容、不明な点があったら、必ず確認しましょう。可能であれば、メモを取りながら聞くことをおすすめします。
契約手続きを終え、入居する日が決まったら、引越しの準備をします。利用する老人ホームによって、持ち込み可能なものが決まっているので、事前に確認しておきましょう。
老人ホームに入居する前に知っておくべき5つのポイント
老人ホームによって、サービスの質やスタッフの対応などは異なります。ここでは、入居する前の見学や体験入居でチェックしておくべきポイントを紹介します。
1. サービスの質
老人ホームによってサービス内容は異なり、サービスの質にも差があります。自分が希望するサービスを受けられるかどうか、老人ホームの設備の充実度、レクリエーションのプログラムなども確認しておきましょう。
体験入居の際には、実際に入居している人と話すのがおすすめです。和気あいあいとした雰囲気なのか、生活のしやすさやスタッフの対応は問題ないかなど、リアルな感想が聞けるでしょう。
2. 老人ホーム全体の雰囲気
心地よい日々を送るうえで、老人ホーム全体の雰囲気はとても大切な要素です。入居希望先の老人ホームが快適で心地よく、笑顔で包まれたような施設であれば、充実した日々を送ることができます。
老人ホームで働くスタッフの挨拶や言葉遣い、スタッフや入居者の笑顔、イベントなどの雰囲気も確認しましょう。
3. 食事
充実した生活を送るために欠かせないのが食事です。どのような献立となっているか確認しましょう。
見学や体験入居の際に実際に食事をすることで、自分の好みかどうかがわかります。
4. 設備
老人ホームの設備についてもチェックしておきましょう。トイレや洗面台、収納などが充実していれば、快適な生活を送れます。
身体状況によっては、機械入浴設備やリハビリ設備が充実している老人ホームを選ぶとよいでしょう。
5. 衛生環境
衛生環境も老人ホームをチェックするときの重要なポイントです。トイレやバスルームはもちろん、廊下や食堂などの共同エリアが汚れていると快適な生活を送れません。
気になる場合は、どの程度の頻度で清掃が行われているかを聞いておくとよいでしょう。
老人ホームに入居するときの3つの注意点
老人ホームへ入居するときは、小さな疑問を残さない、契約書を理解するといった点に注意が必要です。ここでは、納得して入居するための3つのポイントを紹介します。
1. わからないことは必ず質問し解消する
老人ホームへ入居するにあたり、気になったことは必ず質問し、疑問を解消することが大切です。質問をするのに遠慮する必要はありません。
小さな疑問を残さないことが、納得のいく老人ホームを選ぶための重要なポイントです。
2. 契約書類の内容確認をする
契約書や重要事項説明書などに書かれている内容は、必ず理解しておきましょう。「思っていたのと違った」ということがないよう、納得したうえで契約書などの書類に署名・押印をしましょう。
3. 焦って入所先を決めない
「早く老人ホームへ入居したい」という気持ちだけで、焦って入居先を決めることは避けましょう。無理に入所すると、心身ともにストレスになってしまい、最終的には退所する可能性も出てきます。
【まとめ】快適な生活を送るために自分に合った老人ホームを選ぶことが大切
今回は、老人ホーム入居までの流れと、事前に知るべきポイントについて紹介しました。生活環境が変わることは、心身ともに大きなストレスとなります。
気持ちよく老人ホームへ入居するためには、施設の雰囲気を体験し、安心して生活できそうなことをイメージできていることが重要です。焦らずに選ぶことで、老人ホームでの生活の満足度が高くなるでしょう。
自分に合った老人ホームがなかなか見つからないときは「あなたらしく」をご利用ください。さまざまな施設を一括で検索できるため、効率よく老人ホームを探せます。