老人ホームの音楽療法とは?具体例や効果をわかりやすく解説

2024年2月27日

老人ホームの音楽療法とは?具体例や効果をわかりやすく解説

音楽療法とは、老人ホームでレクリエーションリハビリとして実施されている「プログラム」です。

 

音楽には脳を刺激して認知症などの症状を抑えてくれる嬉しい効果が期待できます。

 

また、音楽療法によってリラックス効果を感じられる方も多いです。

 

今回の記事では、老人ホームにおける音楽療法について詳しく解説します。

 

 

老人ホームでよく取り入れられている音楽療法とは?

老人ホームでよく取り入れられている音楽療法とは?
 
音楽療法とは、音楽を活用して心身の症状を回復させたり、機能の維持改善につなげたりすることを指します。

 

専門家が監修・指導するような専門的な音楽療法もありますが、多くの老人ホームで取り入れているのは「レクリエーションの一環」として手軽に楽しめる音楽療法です。

 

音楽には、人の心に楽しみや喜びをもたらしてくれる効果があります。

 

音楽を聴くことでストレスを忘れ、ホッとリラックスできる方は多いのではないでしょうか?

 

また、心をワクワクと奮い立たせ、刺激してくれるのも音楽の魅力です。

 

音楽療法には受動的音楽療法能動的音楽療法の2種類があります。

 

受動的音楽療法とは、CDなどで音楽を聴いたり、誰かの演奏会を鑑賞したりすることです。

 

これに対して能動的音楽療法とは、自分で歌ったり音楽を奏でたりすることです。

 

どちらの音楽療法にも一定の効果が期待できるので、個々が抱えている症状やお好みに合わせて、最適なものにチャレンジしてみましょう

 

老人ホームにおける音楽療法の具体例

老人ホームにおける音楽療法の具体例
 
音楽療法には具体的にはどのような手法があるのでしょうか?

 

多くの老人ホームでは、以下のような音楽療法を取り入れています。

 

歌やカラオケ

 
歌やカラオケ
 
童謡や懐かしの歌を歌う音楽療法のレクリエーションを採用している老人ホームは多いです。

 

コーラスのようにみんなで合唱をするときは、施設の方が歌詞カードを用意してくれるのが一般的なので、誰もが気軽に歌に参加できます。

 

専用のカラオケ機器やカラオケボックスを設置している老人ホームもあります。

 

老人ホームによっては、歌好きが集まるカラオケ専門のサークルに参加できるかもしれません。

 

さまざまな方法で歌を歌えば、「ストレスの発散」や「生活の質の向上」につながります。

 

リズム体操

 
リズム体操
 
音楽を流しながら体操をし、リズムを取るといった音楽療法のレクリエーションもあります。

 

リズム体操での体の動かし方は、施設スタッフや専門のスタッフが指示してくれるので、初心者でもそれほど難しくはありません。

 

馴染み深い音楽に合わせて体を動かすレクリエーションに参加すれば、心も体もリフレッシュできます。

 

楽器の演奏

 
楽器の演奏
 
音楽療法の一環として、老人ホームではぜひ楽器演奏にチャレンジしてみましょう。

 

老人ホームで体験できる楽器はバリエーション豊かです。

 

手軽に使える大正琴、ピアノやオルガンの他、笛や弦楽器の演奏に参加できるプログラムもあります。

 

また、迫力ある大太鼓や珍しい楽器、バンド演奏を取り入れているような老人ホームもあります。

 

三味線など日本古来の楽器の他、各地の民族楽器に触ってみるのもステキな経験になりそうです。

 

音楽鑑賞

 
音楽鑑賞
 
「歌うのは少し恥ずかしい」「体がうまく動かせないので楽器演奏は難しい」という方には、音楽鑑賞の音楽療法がおすすめです。

 

ゆっくりと音楽を聴くだけの音楽療法であれば、誰もが気軽に参加できます。

 

CD音源の音楽を楽しむ他、音楽のDVDを見たりラジオを聴いたりするのも充実した時間になります。

 

コンサートイベントの開催

 
コンサートイベントの開催
 
本格的な音楽を鑑賞できるコンサートのイベントを開催している老人ホームもあります。

 

外部から招かれたミュージシャンや地元音楽サークルの演奏を聴けば、上質な時間を過ごせます。

 

パフォーマーによる参加型のコンサートも、楽しい体験になることでしょう。

 

また、近隣の幼稚園や保育園の園児たちによる演奏会といった微笑ましいイベントもあります。

 

地域の人との音楽交流を通して、非日常的なワクワクするひとときを満喫しましょう。

 

音楽療法により期待できる効果

音楽療法により期待できる効果
 

老人ホームで実施される音楽療法には、心身のコンディションを高め生活を豊かにしてくれるなど、たくさんの効果が期待できます。

 

ストレスが減ってリラックスできる

 
ストレスが減ってリラックスできる
 
音楽を聴くことでリラックスできるという方は少なくありません。

 

心地良い音楽は、心のストレスを和らげて不安を軽減し、リラックスさせてくれます。

 

認知症のある方は、環境に対して緊張したり、攻撃的な考えを持ったりしがちです。

 

こういった症状が音楽によって低減する効果もあるといわれています。

 

脳が活性化しやすくなる

 
脳が活性化しやすくなる
 
歌を歌ったり、リズムに合わせて体を動かしたりすることで、脳はどんどん活性化していきます。

 

歌詞や曲のリズムを思い出しながら歌うことは脳のトレーニングにつながります。

 

音楽を聴いて情景を想像することも、脳に良い効果をもたらしてくれるでしょう。

 

お気に入りの音楽に没頭する時間は、高齢者にとってとても良い刺激になります。

 

運動能力の向上につながる

 
運動能力の向上につながる
 
音楽療法では積極的に体を動かすことは少ないですが、能動的に音楽を楽しむことによって運動能力の改善や向上が見られるケースもあります。

 

例えば歌を歌うことには心肺機能のトレーニングという側面があります。

 

また、和太鼓などの大きな楽器の演奏は、適度なエクササイズになりそうです。

 

コミュニケーションを楽しめる

 
コミュニケーションを楽しめる
 
他の人とのふれあいやコミュニケーションにつながるのも音楽療法の良さの一つです。

 

入居者同士で声を合わせて歌ったり、施設スタッフと協力しながら楽器を演奏したりといった体験は、高齢者に良い影響を与えます。

 

老人ホームには、持病や障害をきっかけに心を閉ざしがちになってしまう方もいます。

 

しかし、音楽をきっかけとした交流を取り入れることで、高齢者が抱える孤独感の低減が可能です。

 

自尊心の向上につながる

 
自尊心の向上につながる
 
認知症の症状を抱え、日常のさまざまなことを忘れてしまう方もいます。

 

うまく思い出せないことで自尊心が低下してしまうケースもあるため、十分なケアが必要です。

 

認知症の方が昔の歌を聴けば、歌詞を思い出して口ずさめるかもしれません。

 

また、昔の歌と紐づけられた昔の出来事を思い出せる可能性もあります。

 

懐かしの歌には、高齢者の記憶を刺激し、認知症の進行をおさえる効果が期待できます。

 

いきいきと楽しく生活できる

 
いきいきと楽しく生活できる
 
音楽療法を続けることで気持ちが明るくなるという方も少なくありません。

 

これまでストレスを抱えていた方や自分の殻に閉じこもっていた方が、音楽療法をきっかけに明るさを取り戻すケースもあるといいます。

 

音楽は日々の生活を豊かに彩ってくれます。

 

老人ホームでの生活をいきいきとしたステキな時間にするためにも、ぜひ音楽療法のプログラムに参加してみましょう

 

音楽療法や音楽のレクリエーションを取り入れている老人ホームをお探しなら、「あなたらしく」をぜひご活用ください。

 

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