近年では老人ホームの不足が叫ばれており、希望したとおりに老人ホームに入れない人が増えています。
また、ご自身が抱える事情が原因で老人ホームに入れないケースもあります。
この記事では、老人ホームに入れない理由について解説いたします。
また、老人ホームが見つからないときの対処法も紹介します。
老人ホームに入れない理由6つ
老人ホームへの入居を希望していても入れない理由は、以下のようにいくつも考えられます。
老人ホームに入れない理由を「6つ」詳しく紹介します。
入居条件を満たしていない
まず、入居条件を満たしていない場合は老人ホームに入れません。
老人ホームにはさまざまな種類がありますが、多くの老人ホームでは受け入れ対象となる要介護度を設定しています。
一例として、介護老人保健施設の入居要件は要介護1、特別養護老人ホームの要件は要介護3に設定されています。
要介護1の人の場合、介護老人保健施設への入居は可能ですが、特別養護老人ホームに申し込むことはできません。
また、それぞれの老人ホームには受け入れ対象となる年齢も設定されています。
年齢や要介護度が基準に達していない状態での申し込みはできない点には注意が必要です。
老人ホームに空きがない
老人ホームに空きがない場合もあります。
近年では多くの老人ホームで満室の状態が続いています。
老人ホームにはそれぞれ定員が定められており、定員に達した状態が続いているうちは、新たな入居者を受け入れることができません。
満室となっている老人ホームに入居を希望する場合には、申し込みの後に入居待ちをすることになります。
しかし、老人ホームへの入居待ちは多くの場合、先着順ではありません。
より介護を必要とする人が優先的に入居できるシステムになっています。
介護の必要性が低いと判断された場合、入居の申し込みをしてから実際の入居までにかなりの時間がかかってしまうケースもあります。
男性の居室にのみ空きがない
男性の居室にのみ空きがないケースもあり得ます。
すぐに老人ホームに入居できる女性がいる一方、男性の入居にのみ時間がかかってしまうケースもあります。
老人ホーム入居者の男女比は女性の方が多くなるのが一般的です。
そのため多くの老人ホームでは女性用の居室を多めに、男性居室を少なめに設定しています。
これが原因で男性居室のみが埋まってしまい、新たに男性が入居するのが難しくなることもあります。
もちろん老人ホームによっては、女性用の居室のみ満室で入居待ちになる状況も発生します。
入居の資金が足りない
金銭的な事情で老人ホームに入れないケースもあります。
老人ホームの種類によって利用料金は異なりますが、それぞれの老人ホームではまとまった料金を求められます。
年金の範囲内で入居できる老人ホームは競争率が高く、入居待ちとなってしまうこともあります。
サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームなどであれば、すぐに入れるケースもありますが、費用設定がやや高めとなります。
金銭面の問題で老人ホームに入れないときには、さまざまな老人ホームの費用体系をじっくり比較してみましょう。
医療的な配慮が必要
医療的な配慮が必要な場合も入りにくいかもしれません。
老人ホームは基本的に、介護や介助を提供する施設です。
介護職員は介護のプロですが、提供できるのは介護行為のみであり、医療行為には対応できません。
毎日の注射が必要など、医療依存度が高い場合には老人ホームでは対処ができないため、入居を断られてしまうこともあります。
医療依存度が高い人は、医師や看護師が常駐しているなど医療行為に対応できる老人ホームを選ぶとよいでしょう。
また、感染症を患っていることが原因で老人ホームに入居できないケースもあります。
老人ホームで生活する高齢者は免疫力が弱まっているため、感染症を患っている人が入居すると集団感染のリスクが高まってしまいます。
感染症を抱えている人が老人ホームを探す際には、医療機関や施設に詳しく相談してみましょう。
迷惑をかけるおそれがある
日常的に暴言を吐いたり暴力を振るったりする場合、入居を希望しても老人ホームに入れないことがあります。
これは、認知症の症状で攻撃的になった場合でも同じです。
暴言や暴力が日常的という場合、スタッフや他の入居者に迷惑がかかる恐れがあるため、入居を断られる可能性が高まります。
とはいえ、中には入居に対応してくれる老人ホームもあるので、あきらめずに探してみましょう。
老人ホームに入れないときの対策
老人ホームに入れないときには、なぜ入れないのかを明らかにしましょう。
入居を希望した老人ホームに理由を尋ねれば、断られてしまった理由が明らかになります。
例えば、要介護度の条件が合わなかったときには、別の介護施設を探すなどの対処が必要となります。
金銭的な事情で老人ホームに入れない場合には、よりリーズナブルな施設を探すか、費用軽減制度を活用するのがおすすめです。
医療ケアが必要であることを理由に断られた場合には、医療ケアに対応できる施設を探したり、治療方法の変更を医師に相談したりする対処が有効です。
老人ホームへの入居を断られたものの、その理由に納得がいかないときには、ケアマネジャーなどに相談してみましょう。
また、地域包括支援センターにお困りの内容を相談するのも1つの方法です。
入りやすい老人ホームの探し方
老人ホームに入れないときには、他に入りやすい老人ホームがないかをリサーチしてみましょう。
老人ホームを探す際には、以下のような方法を選ぶのがおすすめです。
地域包括支援センターに相談する
地域包括支援センターとは、全国に5,000か所以上ある公的な相談機関です。
高齢者の介護に関する内容の他、医療や福祉などさまざまなお悩み相談に乗ってもらえます。
地域包括支援センターには、近隣の介護施設に関するさまざまな情報があります。
入りやすい老人ホームを探しているときには、ぜひ頼ってみましょう。
ケアマネジャーに相談する
既に介護を受けている人が老人ホームを探すのなら、ケアマネジャーに相談してみましょう。
ケアマネジャーは地域の介護施設の情報を多く知っているため、適切なアドバイスを得られます。
入りやすい老人ホームについて尋ねれば、よい意見がもらえるかもしれません。
インターネットポータルサイトを利用する
インターネット上には、老人ホームをまとめて検索できるポータルサイトがあります。
地域ごとや老人ホームの種類の他、料金、職員の人数、設備の内容など条件を絞っての検索も可能です。
介護施設の情報を豊富に取り扱っているポータルサイトを選べば、入りやすい老人ホームが見つかる可能性が高まります。
【まとめ】老人ホームに入れないときには他の施設を探してみよう
老人ホームに入れないときには、なぜ入れないのかを明らかにすることが大切です。
明確な問題がある場合には、その問題を解消することで老人ホームへの入居が認められるかもしれません。
また、入りやすい老人ホームを改めて探すのも有効な方法です。
Web検索サイトなどを活用し、自分に合った老人ホームを見つけてみましょう。
老人ホーム探しを始めるのなら、「あなたらしく」のご利用がおすすめです。