老人ホームへ家具を持ち込むときのポイントや注意点をわかりやすく解説

2023年11月2日

ユニット型と従来型の違い

老人ホームによっては、使い慣れた家具の持ち込みができる場合があります。

 

ただし、家具を持ち込めないケースや、せっかく持ち込んだ家具が不要になるケースもあるので、冷静な判断が必要です。

 

この記事では老人ホームに家具を持ち込むときのポイントについて解説します。

 

 

老人ホームへ家具を持ち込むことは可能?

老人ホームへ家具を持ち込むことは可能?
 
老人ホームには既に家具や家電が備え付けられていることがあります。

 

例えば、多くの老人ホームには既に介護用のベッドが備え付けられています。

 

また、タンスやクローゼットが設置されていることも多いです。

 

すぐに生活できるような設備が揃っている老人ホームを選んだ場合には、家具の持ち込みをする必要はありません。

 

老人ホームに入居するときには、室内にどの程度家具が揃っているのかを確認しましょう。

 

必要なものとそうでないものを事前に把握しておけば、老人ホームへの引越しが楽になります。

 

足りない家具があるときには、入居時に自宅から持ち込むのがおすすめです。

 

老人ホームへ持ち込む家具の運び方

老人ホームへ持ち込む家具の運び方
 
老人ホームに家具や家電がある程度揃っているなら、衣類など必要最低限の荷物のみを自家用車で運べば引越しが完了します。

 

荷物が多いときには、レンタカーを借りて運び込むのもよい方法です。

 

タンスなどの大きな家具を老人ホームに持ち込みたいときには、引越し業者の手を借りた方がよいでしょう。

 

引越し業者に任せれば、大きな家具もスムーズに運び込んでもらえます。

 

引越し業者は重い家具を効率的に運ぶ方法を熟知しています。

 

また、荷物を大切に取り扱うテクニックも持ち合わせているため、引越しに伴う事故などが起こる心配も少ないです。

 

中には、老人ホームへの引越しにあたり不要となる家具を引き取り処分してくれる引越し業者もあります

 

老人ホームへの入居にあたって、家財を整理したいなら、こういったサービスに対応している引越し業者を選ぶのもよいでしょう。

 

老人ホームへ持ち込む家具の選び方

老人ホームへ持ち込む家具の選び方
 
老人ホームへの入居にあたって、どのような家具を持ち込むべきかと悩む方もいるでしょう。

 

ここからは、老人ホームで使用する家具の選び方について紹介します。

 

安定感のある家具を選ぶ

 
安定感のある家具を選ぶ
 
老人ホームに持ち込む家具を選ぶときには、「安定感」に着目しましょう。

 

高齢者は、ふらついたりつまずいたりしたときに、周辺のものにつかまったり寄りかかったりすることがあります。

 

このとき、家具に十分な安定感がないと転倒などのリスクが高まります。

 

キャスター付きの衣装ケースやワゴンなどは老人ホームでの使用にはあまり向いていません。

 

また、折りたたみ椅子、足が細く高いテーブルなども安定感がないため、できれば避けましょう。

 

安定感を意識して家具を選べば、老人ホームへの入居後にも使えます。

 

車椅子での生活を想定する

 
車椅子での生活を想定する
 
老人ホームに家具を持ち込むときには、車椅子での生活を想定してみましょう。

 

現在は元気に歩いて生活している方でも、いずれ手押し車や車椅子を使うかもしれません。

 

車椅子で生活する場合、大きい家具があると邪魔になってしまいます。

 

また、通路が狭すぎてうまく移動ができない可能性もあります。

 

車椅子を使って快適に移動するためには、通路に「80~90cm以上」の幅が必要です。

 

また、転回することを考えれば、140~180cmほどの幅があった方がよいでしょう。[注1]

 

先のことを考え、スッキリと置ける家具を中心に選んで持ち込むようにしましょう。

 

[注1]国土交通省「建築設計標準(令和2年度改正版)2部第3章 基本寸法」P3

 

使いやすい家具を選ぶ

 
使いやすい家具を選ぶ
 
老人ホームへの持ち込みをする家具を選ぶときには、使いやすい家具選びも大切です。

 

例えば、タンスを選ぶときには、引き出しが軽いなど使いやすいものを選びましょう。

 

引き出しの重いタンスは高齢者にとって使いにくいです。

 

腕や指先の力が弱まり、重い引き出しをスムーズに引けなくなるおそれがあります。

 

タンスを新たに購入するなら、引き出しの重さを十分にチェックしましょう。

 

また、車椅子を使う際の目線や手の届く範囲にも注意が必要です。

 

車椅子を使用した際の目線の高さは、110cmほどです。

 

手の届く範囲は側方75cm、前方60cmほどであり、家具の高さなど、使用者にとって使いやすいかを考慮しましょう。[注2]

 

[注2]国土交通省「建築設計標準(令和2年度改正版)2部第3章 基本寸法」P6

 

室内の明るさを考える

 
室内の明るさを考える
 
室内の明るさへの影響を考えて選ぶことも必要です。

 

背の高い家具を室内に置くと、窓からの光がうまく取り込まず、部屋が暗くなってしまいます。

 

家具を選ぶときには、室内の明るさをキープできるかを考えておきましょう。

 

ベッド周りやデスク周りは、自然光が心地良く入り込むようなレイアウトに整えるのがおすすめです。

 

日が当たりにくいときや備え付けの照明があまり明るくないときには、卓上ライト間接照明などを配置するとよいでしょう。

 

施設のスタッフにも相談する

 
施設のスタッフにも相談する
 
老人ホームに持ち込む家具の種類やレイアウトに悩んだときには、老人ホームの担当スタッフに相談してみましょう。

 

老人ホームのスタッフは施設での生活のポイントを熟知しています。

 

入居者が室内でどのように行動するのか、どこにどのような家具があれば便利かなど、さまざまなことを把握しているので、的確な助言をもらえるはずです。

 

入居後を想定し、より快適に生活できるようなレイアウトを考えてみましょう。

 

あとから必要に応じて家具を追加していく

 
あとから必要に応じて家具を追加していく
 
老人ホームへの入居にあたって、まずは最低限の家具を持ち込み、あとで必要に応じて家具を追加していくのもよいでしょう。

 

実際にどのような家具が必要かは、入居してみなければわかりません。

 

あれこれと家具を用意した結果、室内が狭くなって不便を感じるケースもあります。

 

入居時には必要となるものを用意し、その後は様子を見ながら家具や道具を充実させていきましょう。

 

老人ホームへ家具を持ち込むときの注意点

老人ホームへ家具を持ち込むときの注意点
 
老人ホームへ家具を持ち込むときの注意点を紹介します。

 

家具の選び方によって入居者にかかる負担やストレスの度合いは変わってくるので、十分気を付けましょう。

 

特に、入居者が愛着を持っているものや慣れ親しんだものは、できればそのまま使えるよう配慮したいものです。

 

老人ホームへの入居で生活環境がガラリと変わると、高齢者には精神的な負担がかかります。

 

入居にあたって、持ち物をほとんど処分してしまったり、使い慣れない家具を用意したりすると、さらにストレスが増してしまうかもしれません。

 

特に、認知症の方は環境の変化によって、症状が大きく悪化するおそれもあります。

 

老人ホームへの入居時には、住み慣れた部屋に近いレイアウトにするなどの工夫が大切です。

 

入居者が抱える不安を和らげるためにも、慣れ親しんだアイテムをできるだけ残すようにしましょう。

 

お気に入りの家具を使いやすい場所に設置すれば、心配が少なく老人ホームでの生活をスタートさせられます。

 

【まとめ】老人ホームへの入居では、新生活に必要な家具を過不足なく用意しよう

 
老人ホームに入居するときには、タンス衣装ケースなどの家具を持ち込める場合があります。

 

家具を持ち込む際は、居室のスペースは限られているため、必要な家具を選ぶようにしましょう。

 

愛着のある家具を選び、生活しやすいレイアウトに配置すれば、老人ホームへの入居後にも自分らしい生活を続けられます。

 

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