認知症のサイン?注意したい6つの症状を徹底解説

2025年5月1日

認知症のサイン?注意したい6つの症状を徹底解説

認知症は進行性の病気で、放置すると一気に症状が悪化してしまうことがあります。

 

しかし、認知症の症状を早期発見すれば、治療やサポートによって症状の悪化を遅らせることも十分可能です。

 

まずはご本人や周囲の方が認知症の兆候に気付くことが大切です。

 

本記事では、「認知症のサインや初期症状」について解説していきます。

 

 

認知症が疑われる6つのサイン

認知症が疑われる6つのサイン
 
認知症の初期症状には、物忘れや集中力の低下、理解力の低下などが挙げられます。

 

まずは認知症のサインについて詳しく見ていきましょう。

 

物忘れが増えた

 
認知症が疑われる症状として注意深く見ておきたいのは物忘れです。

 

例えば、昨日の夕食のメニューを思い出せないなど、年齢を重ねるとどうしても物忘れは増えてしまいます。

 

物事をパッと思い出せない場合でも、時間をかければ思い出せる、ヒントがあれば思い出せるのであれば特に問題はありません。

 

しかし、夕食を食べたことを忘れてしまうような物忘れが起きているときには注意が必要です。

 

ほかに、生活のルーティンや約束を忘れてしまったり、同じ話を繰り返したりする場合にも、認知症の症状が疑われます。

 

趣味を投げ出してしまう

 
集中力の低下も、認知症の初期症状の一つと考えられます。

 

特に気を付けておきたいのは、これまで没頭していた趣味を放棄してしまうケースです。

 

趣味の手芸や工作などをやめてしまったり、本好きの人が本を読まなくなったりした場合、認知症の症状による集中力の低下が起きている可能性があります。

 

この状態を放置していると、まわりの出来事への関心を失ってしまうこともあります。

 

ミスが増えた

 
認知症は判断力や理解力の低下も引き起こします。

 

買い物の際にお釣りの計算がうまくいかない、料理の味付けを毎回失敗するなど、認知症が疑われる状況はさまざまです。

 

同じものを何度も買ってきたり、信号が赤なのに渡ろうとしたりするケースもあるでしょう。

 

認知症によるミスの増加は、ときに交通事故などの深刻なトラブルにつながることもあるので注意しましょう。

 

時間や場所の感覚が乱れるようになった

 
認知症の症状が出ると、現在の時間や今いる場所の感覚がおぼつかなくなってしまいます。

 

今日の日付がどうしても分からない、慣れた場所で迷子になってしまうという場合には、認知症の発症を疑いましょう。

 

落ち込みやすくなった

 
認知機能の低下による精神的な混乱が原因で、落ち込みやすくなる方もいます。

 

これまで明るく社交的だった方が人付き合いを避けるようになったり、ふさぎ込んでやる気をなくしたりしているときには注意深い見守りが必要です。

 

また、身だしなみに無頓着になったり、生活がだらしなくなったりする方もいます。

 

こういった気分の落ち込みは、できないことや分からないことが増えて自信を失ったことが原因と考えられます。

 

人柄が変わった

 
認知機能の低下にともなう混乱で、怒りっぽくなるなど人格が大きく変わる方もいます。

 

認知症にともなう人柄の変化はさまざまですが、すぐに人を疑って些細なことで怒ったり、自身の失敗を人のせいにしたりするケースは少なくありません。

 

中には、認知症の症状が原因で暴力的な性格に変化する人もいます。

 

様子がおかしいと感じた場合には、早めに周囲の人や医療機関などに相談しましょう。

 

認知症の方には老人ホームの利用という選択肢もあります。

 

詳しくはこちらをご覧ください。

 

『認知症でも老人ホームに入れる?入所可能な施設について徹底解説』
⇒ ご参照ください。

 

早期に認知症を発見するためのポイント

早期に認知症を発見するためのポイント
 
適切なケアを受けるためにも、ご本人や周囲の人が早い段階で認知症の症状を察知することが大切です。

 

ここからは、「認知症の初期症状に気付くためのポイント」をご紹介します。

 

会話の機会を増やす

 
ご本人との会話をきっかけに認知症の初期症状に気付くケースは少なくありません。

 

認知症を発症し始めた方は会話の中で、物忘れや混乱など普段とは異なる様子を見せることがあります。

 

会話の中で気になることがある場合には、早めに医療機関に相談しましょう。

 

周囲の人とのおしゃべりは脳の活性化にもつながるため、たくさん会話できる環境を用意することが望ましいです。

 

違和感を見過ごさない

 
日々の生活の中で、なんとなく「おかしいな」と感じたときには、違和感を見過ごさないようにしましょう。

 

認知症を発症した方やそのご家族には、認めたくないという気持ちがあるかもしれません。

 

しかし、違和感をそのままにしてしまうと、認知症の症状がどんどん進んでしまうおそれもあります。

 

早期に対処するためにも、普段と異なる言動を見過ごさないよう意識しておきましょう。

 

定期的に健康診断を受ける

 
定期的に健康診断を受けるなど、医療機関にかかる習慣を付けておくことも大切です。

 

こまめに健康診断を受けるようにすれば、自覚症状のない病気にいち早く対処できますし、気になっていることも相談できます。

 

高血圧や高脂血症、糖尿病といった病は認知症の発症リスクとも関連があるといわれます。

 

早期に病を発見することは、認知症の発症を遅らせることにもつながるかもしれません。

 

認知症の予防方法

認知症の予防方法
 
認知症を確実に予防するのは難しいものですが、発症や進行を遅らせることは十分可能です。

 

生活習慣を整えたり運動習慣を取り入れたりと工夫し、健康的に老後の生活を楽しみましょう。

 

ここからは、「認知症を予防するための対策」についてご紹介します。

 

運動習慣を付ける

 
認知症の予防のためには、運動習慣を取り入れることが非常に重要です。

 

特に、ウォーキングなどの有酸素運動には、血流を高め脳に酸素や栄養を送り込む高い効果が期待できます。

 

また、筋力アップや筋肉量の維持も、健康的な生活を続けるための重要なポイントです。

 

週3回以上、1回あたり30分以上を目安に、意識的な運動を取り入れてみましょう(※)。

 

>>※公益社団法人 日本理学療法士協会「理学療法ハンドブック シリーズ8 認知症」p7

 

趣味を持つ

 
運動や読書、手芸やパズルなど、長く続けられる趣味を持つことも認知症予防に役立ちます。

 

特におすすめなのは、思考したり判断したりといった知的活動のともなう趣味を持つことです。

 

高齢の方が集まるサークルやサロンに出かけたり、ボランティアに参加したりするのも良いかもしれません。

 

趣味をきっかけに人との関わりを増やしていけば、ストレスやうつ傾向も改善しやすくなります。

 

食生活を見直す

 
日々の食事は脳の機能維持や体作りに深くかかわっています。

 

栄養バランスの悪い食事、塩分や糖分の摂りすぎなどはできるだけ避け、バランスの良い食生活を心がけましょう。

 

おすすめなのは、野菜や魚、果物を多く取り入れたメニューを選び、適度な摂取カロリーの範囲で食事を作ることです。

 

また、食べ過ぎに注意しながらよく噛んで食べることも大切なポイントです。

 

ぐっすり眠る

 
質の良い眠りをしっかりと取ることも認知症予防につながります。

 

夜ふかしはできるだけ避け、目安として1日6~8時間程度の睡眠を取るようにしましょう(※)。

 

寝る前の時間にブルーライトを浴びないようにしたり、ゆっくりと湯船に浸かって体を温めたりすることも大切なポイントです。

 

認知症の発症リスク低減のためにも、しっかりと眠って体や脳をじっくり休めましょう。

 

認知症ケアに対応している老人ホームをお探しなら「あなたらしく」をご活用ください。

 

>>※九州大学「げんき予報便 Vol.16」p2

 

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