要支援はショートステイを利用できる?条件や費用・手続きを解説

2025年9月12日

要支援はショートステイを利用できる!サービスを紹介

「要支援だとショートステイは使えないのでは?」と、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

 

実は、要支援と認定された方でもショートステイの利用は可能です。

 

この記事では、要支援と認定された方がショートステイを利用するための条件や、サービスの概要をくわしく解説します。

 

おおまかな費用や手続きの流れについても紹介しているため、ショートステイの利用を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

 

要支援はショートステイを利用できる!サービスを紹介

要支援はショートステイを利用できる!サービスを紹介
 
要支援と認定された方でも、ショートステイの利用は可能です。

 

ここでは、ショートステイのサービス概要や種類、利用するための条件について紹介します。

 

【概要】短い期間施設に入所して介護サービスを受ける

 
そもそもショートステイとは、自宅における介護が一時的に困難になった際に、短期間施設に入所して機能訓練やサポートを受けられる介護サービスです。

 

一般的に1日〜1週間程度、最長でも30日までと期間が定められています。

 

ショートステイで受けられるサービスは、以下の通りです。

 

  • 食事・入浴・排泄における介助
  • 機能訓練
  • レクリエーション

 

利用したいタイミングでケアマネージャーに相談し、施設の選定と申し込み、契約後にショートステイの利用を開始できます。

 

【種類】3種類に分けられる

 
ショートステイは、以下の「3種類」に分類されます。

 

短期入所生活介護 短期入所療養介護 介護保険適用外のショートステイ
対象 要支援・要介護認定を受けた方 要支援・要介護認定を受け、医療的ケアを必要としている方 自立と認定された方
利用できる施設 ・特別養護老人ホーム
・有料老人ホーム(一部)
・ショートステイ専門施設
・介護老人保健施設
・介護療養型医療施設
・有料老人ホーム
・サービス付き高齢者向け住宅
おもなサービス ・食事・入浴・排泄における介助
・レクリエーション
・リハビリなど
・食事・入浴・排泄における介助
・投薬
・喀痰吸引
・機能訓練など
・食事・入浴・排泄における介助
・レクリエーション
・リハビリなど

 

ショートステイを利用するにあたり、原則として要介護認定を受けている必要があります。

 

そのなかでも、介護保険の適用を希望される方は、要支援1〜2または要介護1〜5と認定を受けたうえで対象の施設に申し込まなければなりません。

 

一方で、介護保険適用外のショートステイであれば、自立と認定された方でも利用可能です。

 

ただし、費用は実費負担となるため注意しましょう。

 

【条件】介護保険の適用有無で異なる

 
ショートステイを利用できる条件は、介護保険の適用有無で異なります

 

介護保険の適用有無 ショートステイの種類 条件
適用あり ・短期入所生活介護
・短期入所療養介護
・要支援または要介護の認定を受けた65歳以上
・特定疾病により要介護認定を受けた40〜64歳
適用なし 上記以外のショートステイ ・原則65歳以上
・要介護度における自立と認定された人でも利用可能な施設あり

 

ショートステイは、原則65歳以上でなければ利用できません

 

ただし、特定疾病により要介護認定を受けた方であれば65歳未満でも利用できます。

 

【タイミング】介護者の休息や本人の体調悪化など

 
ショートステイは条件を満たしていれば、必要なタイミングで利用可能です。

 

おもな利用タイミングとして、以下の例を参考にしてください。

 

利用するタイミングの例
本人 ・自宅における介護を一時的に受けられないとき
・心身の体調や病状が不安定、悪化したとき
・生活機能の維持や改善が必要だと感じたとき
・将来の施設入居を見据えて、ショートステイを活用して施設の雰囲気を確認したいとき
家族(介護者) ・仕事や冠婚葬祭などで一時的に介護できないとき
・体調を崩したとき
・介護から離れてリフレッシュしたいとき

 

ショートステイは、介護者の休息(レスパイト※)目的でも活用できます。※休息や息抜きを意味する

 

介護サービスは、介護を受ける高齢者本人の日常生活におけるサポートや機能訓練のほか、在宅で介護をする家族の負担軽減のためにも提供されています。

 

ショートステイや日帰りで利用できるデイサービスなどを適切に活用して、介護疲れを予防していくことが大切です。

 

なお、ショートステイ先の施設選びに悩んでいる方には、あなたらしくの活用がおすすめです。

 

介護施設選びに精通した、プロのスタッフが1人ひとりのニーズに最適な施設を選定し、入居後まで一貫してサポートします。

 

 

ショートステイの費用相場

ショートステイの費用相場
 

ショートステイの費用は、自己負担1割の場合で、1泊あたり「3,000〜7,000円程度」が目安です。

 

全体の費用のうち、基本料金とサービス加算分は介護保険が適用されますが、日常生活費は介護保険が適用されないため自己負担となります。

 

厚生労働省の公式サイトを参考に、施設・部屋の種類別にサービス費用日常生活費を以下の表にまとめました。

 

施設の種類 部屋のタイプ サービス費用
※自己負担額が
1割の場合
日常生活費
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
※短期入所生活介護の場合
ユニット型個室 要支援1:561円
要支援2:681円
3,511円
・食費:1,445円
・居住費:2,066円
ユニット型個室的多床室 要支援1:451円
要支援2:561円
3,173円
・食費:1,445円
・居住費:1,728円
従来型個室 要支援1:479円
要支援2:596円
2,676円
・食費:1,445円
・居住費:1,231円
併設型・多床室 要支援1:451円
要支援2:561円
2,360円
・食費:1,445円
・居住費:915円
介護老人保健施設
※短期入所療養介護の場合
ユニット型個室
【基本型】
要支援1:624円
要支援2:789円
3,511円
・食費:1,445円
・居住費:2,066円
ユニット型個室的多床室
【基本型】
要支援1:624円
要支援2:789円
3,173円
・食費:1,445円
・居住費:1,728円
従来型個室
【基本型】
要支援1:579円
要支援2:726円
3,173円
・食費:1,445円
・居住費:1,728円
多床室
【基本型】
要支援1:613円
要支援2:774円
1,882円
・食費:1,445円
・居住費:437円

※参照:介護報酬の算定構造|厚生労働省
※参照:サービスにかかる利用料|介護保険の解説|介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」

 

実際は、施設の種類や部屋のタイプ、所得などによって料金が異なるため、ケアマネージャーに相談しながら利用する施設を選定しましょう。

 

ショートステイを利用するまでの流れ

ショートステイを利用するまでの流れ
 
「要支援でもショートステイを利用できるとわかったけど、どうやって手続きすればいいのだろう」と悩んでいる方も多いでしょう。

 

ここからは、ショートステイを利用するまでの流れを解説します。

 

すでに要支援と認定されている方は、担当のケアマネジャーに相談するところから参考にしてください。

 

1.要支援・要介護認定を受ける

 
ショートステイの利用には、原則として自治体の要介護認定を受けている必要があります。

 

認定には1ヶ月程度かかるケースが多いため、余裕を持って申請しましょう。

 

ショートステイは、要支援1〜2、要介護1〜5の認定を受けると利用できます

 

なお、介護保険適用外のショートステイであれば、自立と認定された方でも活用可能です。

 

2.ケアマネージャーに相談しケアプランを作成してもらう

 
要介護認定を受けたあとは、ケアマネージャーに相談し、ケアプラン(介護サービス計画書)の作成を依頼しましょう

 

要介護度と本人の心身の状態などを含めて、ケアマネージャーが最適な介護サービスや施設を選定してくれます。

 

基本的に、ケアプランに記載されていない介護サービスは利用できません。

 

ショートステイの場合、利用期間によってケアプランの作成可否が異なります

 

ケアプランの作成 利用期間
必要 ・連続して4日以上の利用
・3泊4日以上の滞在
※半日利用でも1日とカウント
不要 ・2日間の利用が月2回
・連続3日以内の利用
・2泊3日までの短期利用

 

なお、連続4日未満の利用であってもケアプランを作成するケースもあります。

 

上記の表を参考にケアマネージャーに相談し、状況に応じてケアプランの作成を依頼してください。

 

3.ショートステイ施設を選ぶ

 
ケアプランの作成後、実際に利用する施設を選びます。

 

施設を比較する際は、以下のポイントを確認するのがおすすめです。

 

  • 立地・送迎サービスの有無
  • サービス内容・費用
  • 施設やスタッフの雰囲気

 

ケアプランをもとに、予算内で希望するサービスを受けられる施設を選びましょう。

 

4.利用申し込みと契約

 
施設の選定後、必要書類を揃えて利用申し込みをします。

 

施設側で審査をしたあと、契約後にショートステイの利用が開始となります。

 

ショートステイの活用で要支援認定の介護を乗り切ろう

ショートステイの活用で要支援認定の介護を乗り切ろう
 
要支援でもショートステイを活用して、本人の生活機能の維持や改善のほか、家族の介護疲れを予防できます。

 

介護保険の適用有無で条件や費用が異なるため、まずは担当のケアマネージャーに相談するのがおすすめです。

 

実際にショートステイの利用を希望する施設選びに悩んだら、あなたらしくのサービスも活用してみましょう。

 

地域に根付いた情報をもとに、介護に精通したスタッフがあなたに合った施設を選定します。