「訪問介護の生活援助ってどんなサービスなの?」
「生活援助を受けたいけど自分が対象かわからない…」
このように訪問介護の生活援助がどのようなサービスなのかわからず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
訪問介護における生活援助とは、介護スタッフが利用者の自宅に訪問して、炊事や洗濯・掃除など日常生活をサポートするサービスです。
利用するための条件や上限目安が設けられているため、事前に把握したうえで活用しましょう。
この記事では、訪問介護の生活援助について詳しく解説します。
訪問介護の事業者選びに悩んでいる方は、老人ホーム検索サイト「あなたらしく」のサポートを検討してみてください。
介護に精通したプロのスタッフが1人ひとりのニーズに最適な施設を選定し、見学の同行から入居後まで一貫してサポートします。
訪問介護の生活援助とは日常生活をサポートするサービス
訪問介護の生活援助とは、炊事や洗濯・掃除など日常生活をサポートするサービスです。
介護の資格を所持するホームヘルパーが利用者の自宅に訪問し、生活に必要な家事を支援します。
介護保険で受けられるサービスであり、ケアマネージャーが作成するケアプランのもと実施されます。
利用者の自立した生活を支援するサービスのため、以下のような行為は原則できません。
- 利用者本人以外の援助となる行為
- 日常生活に必要のないこと
- ケアプランに記載のないサービス
訪問介護の生活援助|2つの利用条件とは
訪問介護の生活援助を受けるためには、以下「2つ」の条件を満たす必要があります。
- 1. 要介護認定を受けていること
- 2. 同居する家族がいないこと
それぞれの条件について、順に解説します。
①要介護認定を受けていること
訪問介護の生活援助を受ける条件として、要介護認定を受けており、かつ「要介護1〜5」と認められている必要があります。
要介護認定とは、どの程度の介護や介助を必要としているか、7段階で判断するものです。
この判定をもとに受けられる介護保険サービスが決まります。
要介護認定の基準や仕組みについて知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
『要介護認定はどのように行われるの?認定基準や仕組みを解説』
⇒ ご参照ください。
②同居する家族がいないこと
同居する家族がいないことも、訪問介護の生活援助を受けるために必要な条件です。
家族と同居している場合は家族が家事をまかなえるため、生活援助を受ける必要がないと判断されます。
ただし、さまざまな事情により家事が困難だと認められた場合は、同居する家族がいても生活援助を受けられるケースがあります。
- 【同居家族がいても生活援助を受けられるケースの一例】
- 家族が仕事で不在のときにおこなわないと、日常生活に支障が出る家事がある
- 家族が高齢にともない筋力が低下し、おこなうのが難しい家事がある
- 介護疲れによる共倒れなど深刻な問題が起きる可能性がある
家庭環境によって生活援助の対象となるか異なるため、自治体の福祉窓口や地域包括支援センター・ケアマネージャーなどに相談してみましょう。
※参照:同居家族等がいる場合における訪問介護サービス等の生活援助の取扱いについて
訪問介護の生活援助を受ける際の注意点
訪問介護の生活援助を受ける際は、以下の「2点」に注意してください。
- 1. 利用する上限の目安が設定されている
- 2. 生活援助でできないサービスがある
それぞれの注意点について詳しく解説します。
①利用する上限の目安が設定されている
訪問介護の生活援助は、1ヶ月ごとに利用できる上限目安が設定されています。
要介護度別の利用上限は、以下のとおりです。
要介護度 | 利用上限(1ヶ月) |
---|---|
要介護1 | 27回 |
要介護2 | 34回 |
要介護3 | 43回 |
要介護4 | 38回 |
要介護5 | 31回 |
※参照:「厚生労働大臣が定める回数及び訪問介護」の公布について|厚生労働省
1日の訪問回数は制限されていないため、家庭環境や必要に応じて1日に複数回、支援をお願いすることも可能です。
②生活援助でできないサービスがある
生活援助でできないサービスもあるため、利用する際に注意しましょう。
訪問介護の生活援助でできないサービスは、以下のとおりです。
できないサービス | 例 |
---|---|
利用者本人以外の援助となる行為 |
・利用者が使用していない部屋の掃除 ・自家用車の洗車 ・来客の応接など |
日常生活に必要のない家事 |
・草むしり ・花木の水やり ・ペットの世話 ・正月や節句にともなう手間のかかる調理 ・模様替え ・窓のガラス拭きなど |
日常生活に必要のない買い物 | 来客用のお茶菓子など |
生活援助は、あくまでも利用者の自立した日常生活を支援するための介護保険サービスです。
訪問介護事業者とのトラブルを避けるためにも、生活援助でできないサービスをあらかじめ理解したうえで活用しましょう。
訪問介護の生活援助を受けるまでの流れ3ステップ
訪問介護の生活援助を受けるまでの流れを、以下の「3ステップ」で紹介します。
- 1. 要介護認定を受ける
- 2. ケアプランを作成する
- 3. 訪問介護事業者と契約する
①要介護認定を受ける
訪問介護の生活援助を利用するために、まずはお住まいの地域を管轄する自治体の窓口で要介護認定の申請をしましょう。
訪問介護は介護福祉サービスのひとつに分類されるため、要介護認定を受ける必要があります。
市区町村の窓口で申請し、介護認定審査会による判定後、段階別に要介護認定を受ける流れです。
申請から認定まで1ヶ月前後かかる可能性があるので、訪問介護の利用を検討している方は早めに手続きするのがおすすめです。
要介護認定を受けるまでの流れは、以下の記事で詳しく解説しています。
『【一覧表あり】要介護度(介護レベル)8段階別の状態と利用できるサービス』
⇒ ご参照ください。
②ケアプランを作成する
要介護認定を受けたあと、担当のケアマネージャーがケアプランを作成します。
どのサービスをどれくらい利用するのか、利用者の身体状態や希望を加味したうえで決めていきます。
要介護1〜5の認定を受け、訪問介護の生活援助を希望している場合は、このタイミングでケアマネージャーに相談しましょう。
③訪問介護事業者と契約する
ケアプランの作成後、訪問介護事業者と契約します。
さまざまな訪問介護事業者が存在するため、契約する前に口コミやサービス内容などをよく確認し、複数の事業者を比較するのがおすすめです。
「どの事業者にすべきかわからない…」とお悩みの方は、地域包括支援センターや老人ホーム検索サイトの「あなたらしく」を活用してみましょう。
あなたらしくでは、地域に根付いた情報をもとに、介護の知識が豊富なスタッフによるサポートを実施しています。
1人ひとりの状況やニーズに応じて最適な介護福祉施設を選定し、あなたの快適な老後をフォローします。
訪問介護の生活援助を正しく活用して自宅での生活を快適にしよう
訪問介護の生活援助は、要介護1〜5の認定を受けた方を対象に、炊事や洗濯・掃除などの日常生活をサポートするサービスです。
同居する家族がいないことを前提に、要介護度別に決められた回数分、サービスを利用できます。
トラブルを避けるためにも、本記事で紹介した「生活援助でできないサービス」を把握したうえで、信頼できる訪問介護事業者と契約しましょう。
なお、事業者選びに苦戦している方や、生活援助についてわからないことがある方は、あなたらしくを活用してみてください。
介護に精通したスタッフがあなたの悩みを解決しながら、家庭環境や本人の性格・趣味に合わせて最適な施設を提案します。