小規模多機能型居宅介護のサービス内容やメリット・デメリットを紹介

2025年6月2日

小規模多機能型居宅介護のサービス内容やメリット・デメリットを紹介

訪問介護やデイサービスは、受けるサービスごとに事業所と契約をする必要があり、手間や労力がかかります。

 

また、利用日や利用時間、受けるサービスが既に決まっているため、利用者の状況やニーズに応じられない場合もあるでしょう。

 

対して、小規模多機能型居宅介護ではたった1つの事業所と契約するだけで、さまざまなサービスを月々固定の料金で、必要なときに必要な分だけ利用できます。

 

今回は「小規模多機能型居宅介護」について詳しく紹介します。

 

 

小規模多機能型居宅介護のサービス内容

小規模多機能型居宅介護のサービス内容
 

小規模多機能型居宅介護では、同じ事業所から通い(デイサービス)・訪問(訪問介護)・宿泊(ショートステイ)の3種類のサービスを利用できます。

 

通い型

 
通い型は、自宅から施設に通って日帰りでサービスを利用します。

 

施設では自宅と施設間の送迎、利用者の健康チェック、食事や入浴、排泄などの生活介助、リハビリテーションが受けられる他、レクリエーションなどの催しもあります。

 

他の事業所が提供する通常のデイサービスと比べ、通い型は「自由な利用形態」が特徴です。

 

通常のデイサービスでは施設に通う日が前もって決められており、決められたプログラムに沿って1日を過ごします。

 

一方、通い型では行きたい日だけ通い、受けたいサービスだけを選択して利用できます

 

例えば、食事・入浴・リハビリテーションなどの各サービスの提供時間だけ利用する、1日のうち数時間だけ利用するなどの使い方が可能です。

 

訪問型

 
訪問型は、施設から訪問介護員が利用者の自宅を訪問してサービスを提供します。

 

サービス内容には、食事・入浴・排泄・服薬などの介助、調理・洗濯・掃除などの生活サポート、安否確認、散歩の付き添いなどがあります。

 

短時間でも利用でき、服薬介助のために数分だけ訪問してもらうことも可能です。

 

他の事業所が提供する通常の訪問介護と比べ、訪問型では型にはまらないサービス提供が特徴です。

 

通常の訪問介護では、決められた時間に訪問介護員が利用者の自宅を訪問して、前もって決められたサービスを提供します。

 

それに対し、訪問型では利用者の状態や希望に合わせたサービスが提供されます。

 

利用時間や利用回数を気にせず、利用者が希望したときに必要なケアが受けられるのが特徴です。

 

宿泊型

 
宿泊型は、短い期間だけ施設に宿泊するサービスです。

 

宿泊は1泊のみの利用から、数日間の連続宿泊もできます。

 

利用者の宿泊時は、通い型と同じ、食事や入浴などの介助、口腔ケア、服薬介助などのサービスの他、夜間の見守り、おむつ交換などをしてもらえます。

 

宿泊型は、他の事業所が提供する通常のショートステイと比べ、利用の自由度の高さが特徴です。

 

通常のショートステイでは宿泊に事前予約が必要ですが、宿泊型では急に泊まる必要が生じても、予約なしに宿泊できます。

 

例えば、通い型のサービスを受けたあと、泊まりたくなったらそのまま宿泊ができるなど、施設の定員が空いていれば急な場合でも対応してもらえます。

 

小規模多機能型居宅介護のメリット

小規模多機能型居宅介護のメリット
 

固定の料金で気兼ねなくサービスを使える、契約の手続きがスムーズなど、小規模多機能型居宅介護には多くのメリットがあります。

 

固定の料金でサービスを気兼ねなく使える

 
小規模多機能型居宅介護は月々の料金が固定で、サービスを気兼ねなく使えます。

 

通常の訪問介護やデイサービスでは、利用時間や回数に応じて料金が増減します。

 

そのため、要介護度によっては月々の料金が限度を超えないよう、利用を控えなければならない場合もあるでしょう。

 

一方、小規模多機能型居宅介護は定員に空きがある限り24時間365日、時間や回数を気にせずサービスが使えます

 

月額料金は要介護度に応じて決まります。

 

料金は、定額の基本料金に加え、食費・おやつ代・おむつ代が別途かかり、宿泊サービスを利用する際は宿泊費がかかります。

 

契約などの手続きがスムーズ

 
小規模多機能型居宅介護は、契約から利用までの手続きがスムーズにできるのがメリットです。

 

通常は、デイサービス・訪問介護・ショートステイを利用する際は事業所ごとに契約しなければならず、手続きや利用時の諸連絡に手間がかかります。

 

小規模多機能型居宅介護ではたった1つの事業所と契約するだけで複数のサービスが利用できるため、手続きがスムーズで手間がかかりません。

 

利用者が施設に慣れやすい

 
小規模多機能型居宅介護では、利用者が施設に慣れやすいメリットがあります。

 

同じ建物、同じスタッフのいる場所でサービスを利用できるためです。

 

通常のデイサービスやショートステイでは、それぞれの施設ごとにスタッフとの信頼関係を築いていかなければなりません。

 

環境もそれぞれの施設に応じて変わるため、利用者が慣れていくのも大変です。

 

特に認知症の方の場合、利用する場所が変わると自分の居場所が分からなくなるなど、症状が悪化する恐れもあります。

 

一方、小規模多機能型居宅介護は同じ建物内で違うサービスを受けるため、環境変化が少なくてすみます

 

また、同じスタッフが各サービスを担当するため、スタッフとの信頼関係が築きやすく、利用者は安心してサービスを受けられるでしょう。

 

利用者に応じて臨機応変にサービス内容を決められる

 
利用者の状態やニーズに応じて、臨機応変にサービス内容を決められるのが、小規模多機能型居宅介護の良い点です。

 

例えば、通い型サービスで食事だけ利用する、1日のうち2時間だけ利用する、明日だけ宿泊したいなどの、利用者や家族の状況・ニーズに合わせてサービス内容を決められます。

 

また、3種類のサービスをそれぞれ組み合わせて利用ができるのもメリットです。

 

通い型サービスを利用したあとそのまま宿泊する、朝、スタッフから訪問型サービスを受けたあと、通い型サービスを利用するなど、状況に合わせてサービスを選択できます。

 

そのため、小規模多機能型居宅介護は、臨機応変な対応が求められる、体調の変化が大きい方、認知症の初期症状が出始めた方に向いている施設です。

 

小規模多機能型居宅介護のデメリット

小規模多機能型居宅介護のデメリット
 

施設の利用人数に制限がある、同時に使えない介護サービスがあるなど、小規模多機能型居宅介護にはいくつかの制限があります。

 

利用人数によっては施設を利用できない場合がある

 
小規模多機能型居宅介護では人数制限があるため、その日の利用人数が多い場合、新たな利用希望者が施設を利用できない可能性があります。

 

施設では1日の利用人数が29人以下、通いは15人以下(要件によっては18人以下)、宿泊は9人以下と定められています。

 

サービスを希望しても、既に定員に達してしまった場合は利用できないため注意が必要です。

 

他の事業所の介護サービスと同時に利用できない

 
小規模多機能型居宅介護と他の事業所の介護サービスは、同時に利用できません。

 

同時に利用できないのは、以下のようなサービスです。

 

  • 居宅介護支援
  • 訪問介護
  • 訪問入浴介護
  • デイサービス
  • デイケア
  • ショートステイ

 

例えば、宿泊型サービスが満員で利用できないため、他の事業所のショートステイを利用する、ということはできないため注意しましょう。

 

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