デイケア(通所リハビリテーション)は、通いでリハビリや生活支援を受けられる施設です。
デイケアにはデイサービスとは異なる独自の魅力があるので、リハビリを必要とする場合にはぜひデイケアを利用してみましょう。
本記事では、「デイケア施設の選び方」についてご紹介していきます。
また、デイケアを選ぶメリットとデメリットについても詳しく解説します。
デイケアを選ぶときの7つのポイント
デイケア施設を探すときには、以下のような「ポイント」を意識しておくのがおすすめです。
利用時間を確認する
デイケアの施設ごとに利用できる時間は異なります。
ほんの数時間のみしか利用できない施設もあれば、食事を挟んで朝から夕方まで利用できる施設もあります。
利用時間や帰宅時間のほか、送迎車に何分くらい乗る必要があるのかについても確認しておきましょう。
利用人数を確認する
デイケア施設は、たくさんの利用者のリハビリを一手に引き受けていることもあります。
集団リハビリを実施している施設の場合、個別のきめ細かいケアを受けられない可能性も考えられます。
デイケアに申し込む際は、何人くらいの利用者が通っているのかを確認しましょう。
リハビリ内容をチェックする
デイケアでは、体操や歩行訓練といった基本的なリハビリのほか、レクリエーションを通したリハビリが実施されるケースもあります。
また、認知機能改善のためのトレーニングが行われるケースも少なくありません。
デイケアで利用できるリハビリの内容は幅広いため、マッチするリハビリを受けられるかどうかを確認しましょう。
設備の充実度をチェックする
デイケア施設にはリハビリのためのさまざまな設備が取り揃えられています。
しかし、施設によっては設備が限られており、十分なリハビリを行えないケースもあります。
デイケア選びの際には、どんなリハビリ設備が導入されているのか、その数や品質は十分かといったポイントをチェックしましょう。
食事内容をチェックする
デイケアではリハビリのほかに昼食時の食事介助も受けられます。
多くのデイケア施設では塩分制限などの食事制限に対応しており、必要に応じて食事内容を切り替えてもらえます。
また、飲み込みが不自由な場合にはとろみや刻み食に対応してもらえることが多いです。
食事の内容やケアに問題がないか、安心して食事できるかといったポイントを事前に確認しておきましょう。
医療ケアの内容をチェックする
デイケアではリハビリとともに各種医療ケアも提供されています。
多くの施設では寝たきりの方や胃ろうの方など、さまざまなケースに対応できる人員と設備が揃っています。
医療ケアを必要とする方がデイケアを選ぶ際には、医師や看護師の体制、環境などを確認しておきましょう。
雰囲気をチェックする
たとえ技術の高いスタッフや質の良い設備が揃っていても、雰囲気が合わなければ快適に過ごすのは難しいでしょう。
デイケアの利用前にはできれば利用するご本人とそのご家族が見学に足を運び、雰囲気をチェックしておくのがおすすめです。
和やかで和気あいあいとした雰囲気のデイケア施設であれば、安心して通い続けられます。
老人ホームの利用を検討している方はこちらの記事も参考にしてみてください。
『老人ホームの探し方は?相談先や探す手順について解説』
⇒ ご参照ください。
デイケアを利用するメリット
デイケアを選んで利用することには、以下のようなさまざまな「メリット」があります。
プロによる専門的なリハビリを受けられる
デイケアの施設には理学療法士や作業療法士といった国家資格を持つスペシャリストが在籍しています。
プロが利用者ごとにリハビリの計画書を作成してくれるのも、デイケアならではの魅力です。
専門知識のない方が個人でリハビリを行うのは難しいケースが多いですが、プロのサポートを受ければ効率的にリハビリを続けられます。
身体機能を定期的にチェックしてもらえる
デイケアでは、生活機能訓練や身体能力、日常生活能力などの評価を受けることもできます。
リハビリが効果的にできているかが可視化されれば、より効率的なリハビリにつなげられるでしょう。
また、定期的な評価を受けることで、リハビリに対する意識も高まりやすくなります。
外出の機会が増える
高齢になり体が衰えたり、病気やケガで体を悪くしてしまったりすると、どうしても外出の頻度が下がってしまいます。
デイケアに通えば定期的な外出の機会ができるため、生活にリズムが生まれやすくなります。
外に出てさまざまな人と関わることは、高齢者にとって良い刺激になるでしょう。
ご家族のリフレッシュにつながる
デイケアには高齢者をケアするご家族のリフレッシュという大きな目的もあります。
付きっきりで在宅介護をする家族には大きな負担がかかるため、ときにはストレスや疲れを感じることもあるでしょう。
デイケアを利用すれば、ご家族は一時的に自分の時間を確保でき、ゆっくりと休んだりリフレッシュしたりすることができます。
高齢者とそのご家族が円満に在宅生活を続けるためにも、上手にデイケアを活用してみましょう。
デイケアの利用にはデメリットもある?
ここまでデイケアのメリットを確認してきましたが、デイケアの利用には以下のような「デメリット」も考えられます。
利用できるまでに時間がかかる
デイケアは申し込めばすぐに利用できるとは限りません。
一般的には、利用前に医師の診断を受けて診断書を作成してもらい、書類を揃えた上で申し込みをする必要があります。
デイケアでリハビリを受けたいと考えてから実際に利用できるまでにタイムラグが発生する点については、よく理解しておきましょう。
デイサービスと比較して費用が高め
デイケアはデイサービスよりも利用費用が高く設定されるのが一般的です。
利用時には介護保険を適用できますが、頻繁に利用した場合には料金が跳ね上がってしまうこともあるでしょう。
利用料を前もって確認しておけば、安心してデイケアを利用できます。
施設数が少ない
デイケア施設はデイサービス施設よりも数が少なく、近隣にいい施設を見つけられないことがあります。
設備が十分に整っていない施設もあるなど、サービスの質もまちまちです。
地域によっては思ったようなリハビリを受けられない可能性もあるので、事前にサービス内容を確認しておきましょう。
デイサービスを利用すべきケース
デイケアはリハビリに特化した通所サービスなので、人によってはサービスのミスマッチを感じることもあるかもしれません。
デイケアでは病気やケガのあとのリハビリテーションや医療ケアを実施しています。
病気やケガなどの症状が特になく、日常生活の介護サポートだけを希望しているという場合には、デイケアではなくデイサービスを選んだほうがマッチしやすいでしょう。
手厚い医療ケアを特に必要としていない方にも、デイケアではなくデイサービスの方が向いています。
デイケアとデイサービスのどちらを使うべきか悩んだときには、両方のサービスを併用するという選択肢もあります。
また、デイケアで十分にリハビリをしたあとにデイサービスに移行することも可能です。
デイケアやデイサービスの施設をお探しなら「あなたらしく」を使ってみてください。