在宅介護の費用はどのくらい?施設の費用と比較しながら徹底解説

2024年9月24日

在宅介護の費用はどのくらい?施設の費用と比較しながら徹底解説

介護が必要な家族がいる方にとって、大きな心配ごとの1つが費用面でしょう。

 

老人ホームの利用にはお金がかかるため、節約のために在宅介護を続けているという方もいるかもしれません。

 

実際のところ、在宅介護と施設入所では、費用面でどの程度変わってくるのでしょうか。

 

今回は、「介護にかかる費用」について詳しく解説していきます。

 

 

在宅介護にかかる費用の相場

在宅介護にかかる費用の相場
 
在宅介護に必要な費用は、以下のとおり大きく「2つ」に分けられます。

 

介護保険サービスの利用料 訪問ヘルパーやデイサービスなど、介護サービスの利用にかかる費用 平均1万6千円/月
介護サービス以外の費用 医療費やおむつ代など、介護サービス以外にかかる費用 平均3万4千円/月

 

合計すると、在宅介護にかかる費用は平均で「月々5万円」です(※)。

 

要介護度が高くなるにつれて、介護にかかる費用も高額となる傾向があります。

 

ただし、介護の状況は人それぞれであり、「介護が必要な人が100人いれば100通りの介護がある」といわれることもあります。

 

そのため、在宅介護にかかる費用もケースによってさまざまです。

 

介護を必要とする人の要介護度が低い場合や、介護しやすい環境が整っている場合であれば、ほとんどお金をかけずに介護を行うことも可能です。

 

一方で、介護用品を購入したり介護リフォームをしたりした場合には、かなりの費用がかかってしまいます。

 

介護用品の購入や住宅の改修リフォームには介護保険が使えますが、それでも数十万円という出費を求められることが一般的です。

 

在宅介護を続けるにあたって、訪問看護やホームヘルパー、デイサービスなどを利用する方も少なくありません。

 

こういったサービスは介護保険の適用範囲内で受けることも可能ですが、ときには追加料金が必要となることもあるでしょう。

 

要介護度が上がると自立して行えることが減ってしまうため、公的なサービスを利用する機会も増えていきます。

 

在宅介護をするにあたっては、こういった費用負担がかなりの重荷になってしまうケースもあります。

 

介護保険を利用したり公的な機関に相談したりと工夫し、無理のない範囲で介護を続けていきましょう。

 

>>※公益財団法人 家計経済研究所「在宅介護にかかる費用」

 

老人ホームに入所したときの費用の相場

老人ホームに入所したときの費用の相場
 

続いて、老人ホームに入所する際の費用について考えていきましょう。

 

老人ホームの種類によってかかる費用は大きく変わってくるため、それぞれの老人ホームの費用相場をチェックしておくことが大切です。

 

特別養護老人ホームの費用相場

 
特別養護老人ホームは、生活全般の介護が提供される公共施設です。

 

要介護度によって特別養護老人ホームの利用費用は変わってきますが、月額の費用相場は「6~15万円」ほどです。

 

月額費用の内訳は、家賃管理費運営費水道光熱費食費などです。

 

公的な施設である特別養護老人ホームは、入所の際に入居一時金や前払い金などの初期費用が発生しないことがメリットでしょう。

 

特別養護老人ホームの居室のスタイルはさまざまですが、多床室を選んだ場合には費用がやや安くなります。

 

逆に、従来型個室やユニット型個室は費用が高めに設定されることがあります。

 

介護老人保健施設の費用相場

 
介護老人保健施設も、特別養護老人ホームと同じように手厚い介護を受けられる施設です。

 

介護老人保健施設に入所したときにかかる月額費用は「9~20万円」ほどです。

 

特別養護老人ホームと同じように、介護老人保健施設も公的施設であり、入所時にも前払い金などの初期費用はほとんど発生しません。

 

ケアハウスの費用相場

 
ケアハウスは軽費老人ホームとも呼ばれ、比較的リーズナブルに利用できる施設です。

 

ケアハウスの利用費用は施設によって異なり、都心では月額「20万円~30万円」ほどの費用を求められることもあります。

 

一方で、郊外のケアハウスであれば月額「10万円以下」の費用負担で利用することも可能です。

 

有料老人ホームの費用相場

 
護付有料老人ホーム住居型有料老人ホームは民間の施設のため、特別養護老人ホームや介護老人保健施設と比較して費用がやや高めに設定されています。

 

また、入居時の初期費用として入居一時金を求められる点も特徴です。

 

入居一時金の金額は施設によって変わってきますが、高級志向の施設では数千万円という価格に設定されるケースもあります。

 

また、入居一時金とは別に月額の費用も「10万~40万円」ほど必要です。

 

高額な費用が必要な施設が多い一方で、リーズナブルに利用できる有料老人ホームもあるため、さまざまな施設の費用を比較してみましょう。

 

グループホームの費用相場

 
認知症の症状を抱える方が老人ホームを選ぶ際には、グループホームへの入所も検討してみましょう。

 

グループホームとは認知症の方が共同生活を送るための施設で、その利用費用は月額「15万~30万円」程度に設定されることが一般的です。

 

また、グループホームの入居時には、一時金として数十万~数百万円の一時金を求められることがあります。

 

サービス付き高齢者住宅の費用相場

 
サービス付き高齢者住宅は、マンションのように利用できる施設です。

 

入所時に数十万円ほどの入居一時金が必要となり、その後の月額費用は「10~30万円」ほどに設定されることが一般的です。

 

手厚いサービスを受けられる施設を選んだ場合には、利用費用もやや高めとなります。

 

老人ホームの費用についてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

 

「老人ホームの費用相場と施設ごとの特徴を徹底解説!」
⇒  ご参照ください。

 

在宅介護で費用を抑えることは可能だが負担が増える

在宅介護で費用を抑えることは可能だが負担が増える
 
在宅介護と施設入居を単に費用面だけで比較した場合、安く済むのは在宅介護ということが分かりました。

 

しかし、24時間365日つきっきりで在宅介護をすることになると、家族に大きな負担がかかってしまいます。

 

ここからは、「在宅介護のリスクや対処方法」について考えていきましょう。

 

介護する側に負担がかかる

 
介護費用を節約しようと無理をすると、介護をする側が体を壊したり倒れたりする可能性があるため、注意が必要です。

 

在宅介護では大人の体を支える場面が数多く発生するため、腰や腕、肩には大きな負担がかかります。

 

また、介護疲れでうつ状態になったり、ストレスが原因で虐待をしてしまったりするケースもあります。

 

介護をされる側にとっても、介護する人が無理をしている姿を見るのは辛いことでしょう。

 

「介護は家族の問題」と考える方もいますが、家族だけで介護をしなければならない訳ではありません。

 

訪問介護をはじめとした外部サービスを利用すれば、在宅介護の負担は大きく軽減されるでしょう。

 

老人ホームの利用になかなか踏み切れない場合には、短期間だけ施設を利用できるショートステイを利用するのもいいかもしれません。

 

怪我や事故のリスクが高まる

 
介護に慣れていない方が移動介助や入浴介助をした場合、なかなかうまくいかず、ときには転倒などのアクシデントが起きることもあります。

 

怪我や事故が起きた場合、通院や入院が必要となり、かえって負担が増してしまうかもしれません。

 

節約のために在宅介護を続けた結果、かえって医療費が高まってしまうおそれもあります。

 

無理をしながら介護を続けるのは極力避け、外部サービスを積極的に利用しましょう。

 

老人ホーム探しを始めようとお考えならまずは「あなたらしく」をご利用ください。

 

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