「高齢者におすすめの熱中症対策グッズを知りたい」
「高齢の親が熱中症にならないか心配」
このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
高齢者は、若年世代と比べて身体機能が低下し、エアコンを付けずに暑さを我慢してしまうことから、熱中症になりやすい傾向にあります。
本人の自覚症状も薄く、重症化しやすいため、普段から熱中症にならないように気をつけなければなりません。
この記事では、高齢者におすすめの熱中症対策グッズを「8つ」、紹介します。
酷暑を快適かつ安全に過ごすための4つのポイントも解説しているため、両親や施設入居者の熱中症を心配している方はぜひ参考にしてください。
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高齢者におすすめの熱中症対策グッズ8選
高齢者におすすめの熱中症対策グッズは、以下の「8つ」です。
グッズ | 特徴 | |
---|---|---|
1 | サーキュレーター |
・部屋の空気を効率よく循環させてくれる家電製品 ・エアコンとの併用で室内の気温を効率よく下げる |
2 | 冷感インナー |
・体感温度を下げる工夫が施されたインナー ・触るとひんやり冷たい素材や、通気性、速乾性に優れている製品がある |
3 | 冷感寝具 |
・触るとひんやり冷たい素材や、吸水性、速乾性に優れている寝具 ・汗をかいても朝まで快適に眠れる |
4 | ネッククーラー |
・装着するだけで首元を冷やせる製品 ・首回りを冷やすことで効率よく体温を下げられる |
5 | アイスベスト |
・保冷剤を入れられるポケットが付いたベスト ・脇や背中を冷やすことで効率よく体温を下げる |
6 | 温湿度計 |
・温度と湿度を測定できる機器 ・エアコンの設定温度を調整するための目安として使用できる |
7 | 熱中症指数計 |
・環境省が定める「暑さ指数」を計測できる温度計 ・熱中症の危険度をカラーや数値で把握できる |
8 | 塩分タブレット |
・塩分を補給できるタブレット ・外出時やお風呂のあと、汗をかいたあとに手軽に塩分を補給できる |
それぞれの特徴を順に解説します。
①サーキュレーター
サーキュレーターは、部屋の空気を効率よく循環させてくれる家電製品です。
直接風に当たって涼む扇風機と異なり、直線的な強い風を遠くまで届け、空気を循環させる目的で使用します。
エアコンと併用することで室温を一定に保てるため、設定温度を必要以上に下げる必要がありません。
冬場は暖房効率の向上、そのほかの時期は洗濯物の部屋干し、換気などさまざまなシーンで活用可能です。
部屋の広さに合ったサイズや風量の製品を選びましょう。
なお、稼働音が気になる製品もあるため、就寝時の使用を検討している方は静音タイプのものを選ぶのがおすすめです。
②冷感インナー
冷感インナーは、体感温度を下げる工夫が施されたインナーを指します。
触るとひんやり冷たい素材で作られた製品や、通気性、速乾性に優れた製品などさまざまな種類があります。
通気性もよく、汗をかいてもすぐに乾くため、就寝時の着用もおすすめです。
③冷感寝具
冷感寝具は、触るとひんやり冷たい素材や吸水性、速乾性に優れている寝具です。
汗をかいても不快感を覚えることなく、朝まで快適に眠れます。
掛け布団カバーや枕カバー、敷きパッドなどさまざまな種類があるため、いくつか組み合わせて就寝時に使用するとより快適な睡眠環境を作れます。
なお、着脱が簡単な敷きパッドタイプを選ぶと洗濯もスムーズで、冬場の置き場所にも困りません。
冷感寝具を使用したとしても、エアコンやサーキュレーターを稼働させて、適切な室温環境を保ってください。
④ネッククーラー
ネッククーラーは、装着するだけで首元を冷やせる便利な熱中症対策グッズです。
太い血管が通る首元を冷やすことで、効率的に体温を下げられます。
電動タイプやタオルタイプ、凍らせて使用するタイプなどさまざまな製品が展開されています。
高齢者の方には、水に濡らしたり、凍らせたりするだけで使用できるタイプがおすすめです。
電動タイプに比べて軽量で、価格も500〜1,000円前後と手軽に購入できます。
⑤アイスベスト
アイスベストは、通気性のいい素材のベストに保冷剤を入れるポケットが付いた製品です。
脇や背中を冷やすことで、効率よく体温を下げられます。
ただし、高齢者の場合は体を冷やしすぎると負担に感じてしまうことがあるため、保冷剤をタオルでくるむなどの工夫が必要です。
⑥温湿度計
温湿度計は、温度と湿度を同時に測定できる機器を指します。
熱中症対策では、室温だけでなく、部屋の湿度にも気を配る必要があります。
快適に過ごすための目安は、室温28度、湿度50〜60%です。
温湿度計を置くだけで、室温と湿度がわかるため、エアコンの設定温度を調整する際の目安として活用できます。
※参照:適切な室温管理について|環境省
⑦熱中症指数計
熱中症指数計とは、環境省が定める「暑さ指数」を計測できる温度計です。
温湿度計の機能にくわえ、熱中症警戒度や不快指数がわかります。
熱中症の危険度によってアラームとランプで知らせてくれる製品もあり、暑さを感じにくい高齢者におすすめです。
⑧塩分タブレット
塩分タブレットは、汗をかいたあとに不足しがちな塩分を補給できる食べ物です。
高齢者でも食べやすいように、口のなかで溶けやすく飲み込みやすい塩分タブレットが販売されています。
外出時のお守りや就寝時の習慣として、手元に持っておくといいでしょう。
高齢者が熱中症になりやすい原因とは
高齢者が熱中症になりやすい原因として、以下が挙げられます。
- 体温調節機能が低下している
- 暑さを感じにくい
- 喉の渇きを覚えにくい
- 多少の暑さなら我慢してしまう
高齢者は若年世代と比べて、体温を調節する身体機能が低下しているほか、喉の渇きを覚えにくい傾向があります。
少しの暑さならエアコンを付けずに我慢してしまい、熱中症になっても自覚症状のない方が多いとされています。
暑さを感じにくい高齢者だからこそ、熱中症にならないように意識して生活することが大切です。
高齢者が熱中症にならないためのポイント
高齢者が熱中症にならないためのポイントは、以下の「4つ」です。
- エアコンを適切に活用する
- こまめな水分補給を心がける
- 十分な睡眠と適度な運動を心がける
- 熱中症対策グッズを取り入れる
①エアコンを適切に活用する
まずは、エアコンを適切に活用して、酷暑でも快適に過ごす意識を持つように促しましょう。
最高気温が40度近くなる現代の日本において、エアコンを使わずに過ごすのは危険です。
高齢者の場合、「エアコンの電気代がもったいない」「エアコンの風が苦手」と、暑くてもエアコンを使わない方が多くいます。
しかし、エアコンを使用しなかったために命を落としてしまうケースは存在します。
エアコンの使用が命を守る行動につながることを、高齢者の方に理解してもらうのが大切です。
②こまめな水分補給を心がける
高齢者が熱中症にならないように、こまめな水分補給を心がけるように促すことも重要です。
高齢者は喉の渇きを覚えにくく、身体機能も低下していることから、知らないうちに脱水症状になっているケースがあります。
なるべく塩分と糖分を摂取できるスポーツドリンクや、塩分タブレットなども活用して、体内の保水状態を維持しましょう。
③十分な睡眠と適度な運動を心がける
十分な睡眠と適度な運動を心がけることも、高齢者が熱中症にならないためのポイントです。
睡眠不足の状態だと、上がった体温が下がりにくくなり、汗の量が多くなるため熱中症になりやすいことがわかっています。
若年世代に比べて体温調節機能が低下している高齢者こそ、十分な睡眠を心がける必要があります。
ぐっすりと眠れる環境を作るために、気温の低い時間帯(朝早くか夕方以降)に軽い運動をして、冷感寝具を取り入れてみるのがおすすめです。
④熱中症対策グッズを取り入れる
熱中症対策グッズを取り入れて、上手に夏を乗り切ることもポイントです。
サーキュレーターや冷感インナー、ネッククーラーなど目的に合ったグッズを活用すると、より快適で涼しい夏を過ごせます。
エアコンを適切に使いながら、本記事で紹介したおすすめグッズを併用して、熱中症を防ぎましょう。
高齢者も熱中症対策グッズを活用して酷暑を乗り越えよう
高齢者は、身体機能が低下し暑さを感じにくいため、若年世代と比べて熱中症になりやすい傾向にあります。
また、「このくらいの暑さなら大丈夫」「電気代がもったいない」とエアコンを付けずに我慢してしまう方も多いのが現状です。
高齢者が熱中症にならないために、エアコンを適切に使用し、喉が渇いていなくてもこまめに水分補給を取る必要があります。
本記事で紹介した熱中症対策グッズも活用して、暑い夏を涼しく乗り越えましょう。
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