インターネットを利用している高齢者は増加傾向にあり、それに比例してインターネットを利用できる老人ホームの数も増加しています。
しかし現状、全ての老人ホームでインターネットを利用できるわけではありません。
入居者が自由にインターネットを利用できる環境を整えている施設もあれば、自分で環境を整えなければ利用できない施設もあります。
老人ホーム入居後もインターネットを利用したいのであれば、希望する施設のインターネット環境がどうなっているのかあらかじめ調べ、自分に適した施設を選びましょう。
今回は老人ホームのインターネット事情を詳しく解説します。
老人ホームではインターネットを利用できる?
現状、全ての老人ホームでインターネットを利用できるわけではありません。
インターネットを利用できる施設と、利用できない施設に分かれています。
残念ながら、老人ホームのインターネット環境の整備に関しては、共通のルールが設けられていません。
そのため、環境整備は各施設に任されており、施設の方針により整備が進んでいる施設もあれば、整備されていない施設もあるでしょう。
インターネットを利用できる老人ホームは、民間企業が運営する施設に多い傾向にあり、介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などが挙げられます。
対して、公的機関が運営する介護老人保健施設や特別養護老人ホームは、インターネットを利用できない施設が多い傾向です。
老人ホームのインターネット環境
老人ホームのインターネット環境は、施設によってさまざまです。
例えば、施設側がインターネット環境を整えていることもあれば、入居者が自分で環境を整えなければ利用できないこともあります。
施設側がインターネット環境を整えている場合は、入居者の各部屋にインターネット用の端子が備え付けられていたり、入居者向けにフリーWi-Fiを導入していたりします。
入居者はパソコンやスマートフォンを準備するだけで、インターネットを利用できるのがメリットです。
その他、施設内の共有スペースに、誰でも利用できるパソコンを設置している老人ホームもあります。
しかし、インターネット環境を整えている施設の割合は、まだまだ少ないようです。
そのため、インターネットが利用できることを施設の特徴として打ち出し、入居者を募集している施設もあります。
インターネットを利用できる老人ホームを探す際は、自分がどのくらいの頻度でインターネットを利用するかによって探す施設が変わってきます。
利用頻度が多いなら、既にインターネット環境が整備されている施設がおすすめです。
逆に利用頻度が少なければ、共用のパソコンが利用できる施設を選んでも良いでしょう。
老人ホームにパソコンを持ち込むときの注意点
老人ホームにパソコンを持ち込むときの注意点には、次のようなものがあります。
パソコンを持ち込めるか、あらかじめ施設に確認する
自分の使用していたパソコンを持ち込む際は、施設内に持ち込んでも良いか、あらかじめ施設側に確認を取りましょう。
老人ホームの中には、パソコンの持ち込み制限をかけている施設もあります。
理由は、貴重品に関するトラブルが発生するリスクを回避するためです。
貴重品であるパソコンを、施設のスタッフや他の入居者などが破損してしまった場合、トラブルになる可能性もあるでしょう。
そのため、トラブルが起こること自体を回避するために、貴重品の持ち込み制限をかけています。
施設の運営元によっても、パソコンの持ち込みの可否は異なります。
公的機関が運営している介護老人保健施設や特別養護老人ホームは、パソコンの持ち込みが難しい施設が多い傾向です。
リハビリを目的とした短期間の入所であることや、要介護度の高い方が多いことが理由です。
一方で、民間企業が運営するサービス付き高齢者向け住宅や、住宅型有料老人ホーム、介護付き有料老人ホームなどは、比較的自由にパソコンを持ち込める傾向にあります。
各施設では入居者に個室が割り当てられており、追加で電気料金を支払えば、パソコンなどの電子機器を持ち込み可能としている施設が多くなっています。
もちろん、施設によってパソコンに関するルールは異なるため、一概には言えません。
入居を検討している施設にパソコンを持ち込みたい場合は、パソコンの持ち込みが可能かどうか、事前に確認しておいた方が良いでしょう。
貴重品のため管理を徹底する
パソコンは貴重品であるため、施設に持ち込む際は管理を徹底しましょう。
老人ホームには多数の人間が出入りするため、パソコンの盗難被害に遭うリスクを避けられません。
パソコン内の情報が盗まれ、個人情報が流出する恐れもあります。
パソコンの盗難対策としては、パソコンと机をワイヤーで固定して持ち出せないようにする、パソコンを起動したときにログインパスワードを入力するよう設定しておく、などの方法があります。
物理的にパソコンを持ち出されないようにするとともに、万が一持って行かれても、中の情報を見られないようにする対策も同時にしておきましょう。
老人ホームでインターネットを利用するときの注意点
老人ホームでインターネットを利用するときの注意点には、次のようなものがあります。
自分で環境整備をしなければならない場合がある
インターネット利用可能と明示している施設でも、施設側がインターネット環境を用意していない施設も多く、その場合は自分で環境を用意しなければなりません。
そのため、環境を整備するための手続きを自分で行い、手続きや環境整備にかかる費用を自分で負担する必要があります。
老人ホームでインターネット環境を整備するには、「2つ」の方法があります。
1つ目は、インターネット回線を開く回線工事を行い、光回線などを利用してインターネットを使用する方法です。
2つ目は、コンセントを差し込むだけでインターネットが利用できる、ホームルーターを活用する方法があります。
無線を使ってインターネットに接続するため、回線工事をしなくてもすぐに使用できるのがメリットです。
なお、老人ホームの自分の居室にインターネット環境を整備する際には、施設に許可を取ってから行いましょう。
電気代が別途徴収されることがある
老人ホームでインターネットを利用する場合、電気料金が追加で徴収される場合があるため、注意しましょう。
料金徴収方法は施設によって異なり、インターネット使用料を施設使用料に含めている場合や、施設付属以外の家電を持ち込む場合は電気料金を追加で徴収する場合などがあります。
インターネット利用可能な老人ホームを選ぶ際は、インターネットを利用した際の電気料金がどのように徴収されるのか、確認しておきましょう。
個人情報の流出に注意する
老人ホームで共用のパソコンを使う場合、個人情報やパスワードの流出に注意しましょう。
他人とパソコンを共有して使う場合、自分が閲覧したサイトの履歴が残っており、後から使う人に自分が閲覧していたサイトを知られてしまうことがあります。
また、あるサイトにログインした際のパスワードがパソコン内に保存されており、次に使う人にパスワードを知られたり、同じサイトに自動的にログインされたりする恐れもあります。
パソコンを使用した際はパスワードを保存しない、使用後に閲覧履歴やパスワードを削除するなどの対策を取りましょう。
サイトの閲覧履歴やパスワードが保存されないようにする方法もあるため、施設のスタッフに対応してもらうと良いでしょう。
インターネットを利用できる老人ホームをお探しの方は、「あなたらしく」をご活用ください。