在宅介護をするならリフォームすべき?コツを詳しく解説

2025年1月27日

在宅介護をするならリフォームすべき?コツを詳しく解説

自宅で介護をすることを選択した場合、介護リフォームを行うべきかどうか悩む方は多いでしょう。

 

もしリフォームする場合は、自宅の現状をきちんと把握し、どこにどのようなリフォームが必要なのかしっかり検討することが大切です。

 

今回は、在宅介護をする際にリフォームが必要かどうか、リフォームする際のポイントや、在宅介護が難しい場合の対応方法について解説します。

 

 

在宅介護をする場合リフォームは必要?自宅の状況によって検討を

在宅介護をする場合リフォームは必要?自宅の状況によって検討を
 

在宅介護をする際、自宅のリフォームを行うべきか否かは、自宅の状況によって異なります。

 

既にバリアフリー設計になっている場合は、大がかりなリフォームを行う必要はないでしょう。

 

一方、屋内のあちこちに段差があったり、お風呂やトイレの使い勝手が悪かったりする場合は、介護リフォームを行うのがおすすめです。

 

リフォームを行わずに在宅介護を行うことのリスク

 
必要なリフォームを行わずに在宅介護を始めると、要介護者の動きが制限されてしまい、自力で生活するのが難しくなる可能性があります。

 

例えば、車いすの方の場合、段差があって部屋間を一人で移動できない、手すりがなくトイレや浴槽を一人で使えない、などの制限が生じてしまい、いちいち介護者の手を借りなくてはならない状態になります。

 

自由に行動できない要介護者が日常生活でストレスを感じるのはもちろん、介護者も付きっきりでお世話をすることになり、負担が大幅に増えてしまうでしょう。

 

また、手すりやスロープがないと要介護者が転倒してしまうリスクが高まり、大けがにつながる危険性もあります。

 

このように、必要なリフォームが行われていない自宅で介護を行うとさまざまな問題が生じるので、必要に応じて介護リフォームを行うことが大切です。

 

リフォームのポイントを部屋別に解説

リフォームのポイントを部屋別に解説
 
介護リフォームは、部屋の用途や目的に合わせて行うのがポイントです。

 

ここでは「リフォームの施工ポイント」を部屋別に解説します。

 

廊下・階段のリフォーム

 
廊下や階段における介護リフォームの事例には以下のようなものがあります。

 

  • 手すりの設置
  • 段差の解消
  • 踏み幅や勾配の変更
  • 床材の変更

 

まず廊下の場合、段差の解消や手すりの設置、床材の変更などが主なリフォームポイントです。

 

段差の解消方法については、簡易スロープを設置するか、床をかさ上げして平らにする方法などがあります。

 

場所や予算などを考慮して最適な手段を選びましょう。

 

床材の変更については、車いすを利用しても傷が付きにくい素材や、防音・吸音性の高い素材などを選ぶのがおすすめです。

 

一方、階段については転倒防止や足腰への負担軽減のために、踏み板の幅を広くしたり、勾配を緩やかにしたりするリフォームが必要になります。

 

車いすの方がいて、二階への上り下りが必要という場合は、階段昇降機の設置も検討するとよいでしょう。

 

浴室のリフォーム

 
浴室における介護リフォームの事例には以下のようなものがあります。

 

  • 段差の解消
  • 床材の変更
  • 手すりの設置
  • 浴槽の変更
  • 浴室暖房の設置

 

よくある浴室のタイルの床は滑りやすく、かつ冷えやすい性質があるため、転倒やヒートショックの危険性があります。

 

タイル床は滑りにくく、かつ保温性の高い素材を選ぶようにしましょう。

 

なお、ヒートショックの予防には浴室暖房の設置も効果的です。

 

また、浴槽は足腰が弱っている方でも出入りしやすいよう、浅めのタイプにリフォームするのがおすすめです。

 

手すりは浴槽内と洗い場に設置すると、安全に行動しやすくなるでしょう。

 

洗面所のリフォーム

 
洗面所における介護リフォームの事例には以下のようなものがあります。

 

  • 車いす対応洗面の設置
  • 水栓の交換
  • 手すりの設置
  • 床材の変更

 

車いす対応洗面とは、車いすを利用したままでも利用しやすい特殊設計の洗面台のことです。

 

座ったままでも使いやすい高さに設計されていたり、ボウル前面の平面部を広く取って腕を起きやすくしたりと、車いすの方に使いやすい仕様になっています。

 

また、コップを置きやすいフラットなボウルが採用されているところも特徴です。

 

水栓についても、センサー部分をタッチするだけで吐水をON/OFFにできるものや、一定時間が経過すると自動でストップするものに交換すると、蛇口をひねる動作が省けて楽になります。

 

トイレのリフォーム

 
トイレにおける介護リフォームの事例には以下のようなものがあります。

 

  • 手すりの設置
  • スペースの拡張
  • 引き戸への変更
  • 補高便座やトイレリフトの設置

 

まず、車いすでも利用しやすいよう、トイレ内のスペースを拡張したり、開き戸を引き戸へ変更したりするリフォームが必要です。

 

また、トイレでの立ち座りをスムーズに行えるよう、手すりの取り付けや、補高便座あるいはトイレリフトの設置も検討しましょう。

 

補高便座は便座の上に乗せて座面を高くするアイテムのことで、工事なしで設置可能です。

 

玄関のリフォーム

 
玄関における介護リフォームの事例には以下のようなものがあります。

 

  • 段差の解消
  • 手すりの設置
  • 床材の変更

 

玄関の段差は部屋間の段差より大きいので、車いすを利用するのなら段差の解消は必須です。

 

玄関の段差を解消する方法は、段差解消機(フロアリフト)かスロープを設置するのが一般的です。

 

また、玄関は雨や雪などで濡れやすい場所なので、転倒防止のためにも滑りにくい床材への変更も検討しましょう。

 

在宅介護が難しい場合はどうする?対処法を解説

在宅介護が難しい場合はどうする?対処法を解説
 
介護リフォームを行って準備を万端に整えたとしても、要介護者が一人きりで自由に生活するのは困難です。

 

そのため、家族が必要に応じて介護や支援を行わなければなりませんが、仕事や育児などを抱えていると、介護と両立するのは簡単なことではありません。

 

さまざまな事情で在宅介護が難しいと感じたら、以下「2つの方法」で対処しましょう。

 

専門家に相談する

 
在宅介護ができない場合は、まずソーシャルワーカーやかかりつけ医に相談してみましょう。

 

ソーシャルワーカーとは、福祉の知識や技術を生かして介護や支援が必要な人の相談に乗ったり、悩みを解決する方法を一緒に考えたりする生活相談員のことです。

 

ソーシャルワーカーや医師に相談すれば、要介護者の状態などを考慮した上で、どのような介護・医療ケアが必要か、適切なアドバイスをもたらしてくれるでしょう。

 

なお、介護の相談先については、地元の介護や医療についてさまざまな支援を行う地域包括センターに相談するという方法もあります。

 

福祉施設を探す

 
ソーシャルワーカーや医師から受けたアドバイスを基に、要介護者が入居できる施設を探します。

 

福祉施設と一言にいっても、特別養護老人ホームから介護老人保健施設、ケアハウス、介護医療院、介護付き有料老人ホームなどさまざまな種類があり、それぞれサービス内容や費用に違いがあります。

 

施設ごとの特徴と専門家からのアドバイスを照らし合わせながら、要介護者のニーズに合った施設を探すことが大切です。

 

老人ホームの種類とそれぞれの特徴については、以下のページで詳しく説明しています。

 

『【一覧表あり】老人ホームの種類とそれぞれの特徴』
⇒  ご参照ください。

 

ただ、福祉施設は全国各地に複数存在しており、一つ一つを比較検討するのは簡単なことではありません。

 

ご自分でニーズに合った施設を探すのは難しいと感じたら、老人ホーム探しのプロに頼ることをおすすめします。

 

「在宅介護が難しく、条件に合った施設を探したい」とお考えの方は、ぜひ「あなたらしく」をご利用ください。

 

>>「あなたらしく」を利用して希望の施設を探す