老人ホームには医師が常駐している?施設の医療体制をわかりやすく紹介

2024年8月23日

老人ホームには医師が常駐している?施設の医療体制をわかりやすく紹介

老人ホームは医療機関ではなく生活の場なので、医師が常駐していないケースも多いです。

 

しかし最近では、万一のことを考えて医師のいる老人ホームを選ぶ方も増えてきました。

 

医師が常駐している老人ホームを選べば、手厚い医療ケアを受けることができるため、より安心して生活できるでしょう。

 

そこで今回は、医師のいる老人ホームの種類や老人ホーム選びのポイントについてご紹介します。

 

 

医師が常駐している老人ホームとは

医師が常駐している老人ホームとは
 
老人ホームの中でも、老人保健施設や特別養護老人ホームでは、厚生労働省の基準に応じて医師を配置しています。

 

特に、老人保健施設には必ず医師や看護師が常駐する必要があるため、充実した医療行為を受けられるのが特徴的です。

 

特別養護老人ホームの医師配置基準は非常勤でもよいことになっています。

 

そのため、特別養護老人ホームでは夜間などに医師が常駐していない可能性も考えられます。

 

また、有料老人ホームやグループホームには原則として医師の配置義務はありません。

 

ただし、有料老人ホームには看護師が常駐しており、必要に応じて看護ケアを受けることは可能です。

 

医師が常駐していない老人ホームに入居したあとに医療的ケアが必要となった場合には、その都度医療機関を受診することになるため、不便を感じることがあるかもしれません。

 

その点、医師が常駐している老人ホームを選べば充実した医療ケアを受けられますが、その分利用費用は高めになるのが一般的です。

 

具体的にどの程度の費用がかかるかは施設によって異なるため、医師のいる老人ホーム選びの際には、費用面をよく確認しておきましょう。

 

特別養護老人ホームについてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

 

「特別養護老人ホームとは?老人ホームとの違いや費用、申し込み方法について」
⇒  ご参照ください。

 

老人ホームで医師が行う医療行為

老人ホームで医師が行う医療行為
 
老人ホームに常駐する医師は、日々の診察に加え、病気や怪我などが起きた際の応急処置経過観察処方せんの発行などを実施します。

 

また、老人ホームの医師は注射や点滴のほか、人工透析などの医療行為にも対応できます。

 

老人ホームでは病院に比べると設備が少ないため、幅広い医療ケアを受けるのは難しいかもしれません。

 

そのため、より専門的な医療行為が必要となった場合には病院に入院しなければならないこともあります。

 

とはいえ、持病により日常的に注射や点滴を必要とする方、特別な処置を受けたい方にとっては、医師がすぐそばにいてくれるというのは非常にありがたいことでしょう。

 

なお、老人ホームの介護スタッフは、専門性を要しないケアのみを行います。

 

介護スタッフが行えるのは、体温測定や血圧測定、点眼や内服の介助、軽症の治療などに限られます。

 

軟膏の塗布や湿布の貼付にも対応できますが、褥瘡処置など専門性が必要なケアは行えません。

 

ただし、看護職員がいる老人ホームを選べば、インスリン注射や褥瘡処置、痰の吸引、在宅酸素や人工呼吸器管理などのケアを受けることが可能となります。

 

また、看護師は中心静脈栄養や胃ろうなどの経管栄養にも対応できます。

 

しかし、人工呼吸器など専門的な機器を取り入れている老人ホームはそれほど多くありません。

 

老人ホーム選びの際には、どの程度のケアを受けられるのかを事前に見極めることが大切です。

 

医師がいる老人ホームを選ぶメリット

 

医師が常駐している老人ホームを選ぶことには、以下のような多くのメリットが考えられます。

 

体調の急変に対応してもらえる

 
医師や看護師がいる老人ホームを選べば、体調が急変したときに迅速に対応してもらえるので安心でしょう。

 

老人ホームで体調が急変し医療機関への搬送となった場合でも、搬送する前に施設で適切な応急処置をしてもらえます。

 

万一の際に適切な処置を受けられれば、病状の悪化を防ぎやすくなります。

 

より安心できる環境で過ごしたい方は、医療機関に併設されている老人ホームを選ぶなどの工夫をしてみましょう。

 

体調の経過を確認してもらえる

 
医師のいる老人ホームでは、毎日の経過観察に加えて定期的な健康診断も受けられます。

 

きめ細かく健康診断や経過観察をしてもらえば、体調に変化があったときにもすぐに気付けます。

 

また、目に見えない体の不調をいち早く発見して対処できるというメリットもあります。

 

医療機関に足を運ぶ手間がかからない

 
医師のいない老人ホームに入居した方が診察や治療を受ける場合には、近隣の医療機関に足を運ぶ必要があります。

 

病院に行くにあたってはまとまった時間を確保しなければなりませんし、行き帰りの交通費も発生します。

 

月に何回も通院するという場合、かかる時間や費用はどんどん増えてしまいます。

 

病院に通う手間が省けるのも、医療ケアの手厚い老人ホームを選ぶメリットの1つです。

 

要介護度が高い方でも入居できる

 
老人ホームにはそれぞれ入居条件が設けられていますが、中でも要介護度は入居にあたって特に重視される項目です。

 

要介護度が高い場合には、施設内で十分なケアができないと判断され、入居を断られてしまう可能性があります。

 

要介護度が高い方向けの老人ホームをお探しなら、医師が常駐している施設を探してみましょう。

 

医師がいる老人ホームでは幅広いケアが可能なので、要介護度が高い方の受け入れにも対応できることがほとんどです。

 

医療依存度が高い方でも入居できる

 
日常的な医療行為を必要とする方は、老人ホームへの入居を断られることがあります。

 

これは、医師が常駐していない老人ホームでは入居者への十分な医療ケアができないためです。

 

しかし、医師や看護師のいる老人ホームであれば、ケアを必要とする方でも安心して入居できます。

 

医療依存度が高い方でも入居できるような老人ホームをお探しなら、医師のいる老人ホームを選んでみるのがおすすめです。

 

入院の手続きがしやすい

 
老人ホームへの入居後に、体調の悪化などが原因で入院が必要となるケースがあります。

 

しかし、医師のいない老人ホームに入居している場合には、手続きや準備にかなりの手間がかかってしまうでしょう。

 

医師の常駐する老人ホームを選べば、入院の手続きや準備も比較的スムーズです。

 

医療機関と連携している施設や病院併設の老人ホームであれば、さらにスムーズに入院することが可能となります。

 

医療ケアが必要となったときにも安心できる

 
老人ホームへの入居後に怪我や病気が悪化したり、要介護度が上がったりするケースは少なくありません。

 

医師のいない老人ホームを選んで入居したあとに医療ケアが必要な状態になった場合には、医師のいる老人ホームへの転居を検討しなければならないかもしれません。

 

老人ホームの転居には手間がかかる上、環境の変化が本人のストレスになる可能性も考えられます。

 

あらかじめ医師の常駐する老人ホームを選んでおけば、暮らし続ける中で医療ケアが必要となった場合でも心配は少なく済むでしょう。

 

先のことを考えれば、医師の常駐する老人ホームに元気なうちから入居するというのも1つの選択肢となるかもしれません。

 

医師の常駐する老人ホームをお探しなら「あなたらしく」をご活用ください。

 

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