有料老人ホームとホスピス住宅の違いは?サービス内容を比較して紹介

2024年8月7日

有料老人ホームとホスピス住宅の違いは?サービス内容を比較して紹介

「人生の最期をどこで過ごすか」は多くの方にとって悩ましい課題でしょう。

 

有料老人ホームをはじめとした施設で余生を過ごす方がいる一方、ホスピス住宅で最期を過ごす方も増えてきました。

 

そこで今回は、「老人ホームとホスピス住宅の違い」について詳しくご紹介します。

 

また、自分に合った施設の選び方も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

有料老人ホームとはどんな施設のこと?

有料老人ホームとはどんな施設のこと?
 
高齢になり自宅での生活が難しくなったときや病気にかかりケアを必要としているときには、有料老人ホームをはじめとした施設の利用を検討するとよいでしょう。

 

有料老人ホームには元気なうちから入居できる健康型のほか、要支援や要介護の方が適切な介護を受けられる介護付などの種類があります。

 

また、24時間対応の介護スタッフがおり、必要に応じたケアを受けられるのが有料老人ホームの特徴です。

 

一般的な有料老人ホームで提供されるサービスは介護ケアや生活支援に限られますが、中には医療機関と連携して医療的ケアを提供する施設もあります。

 

介護付有料老人ホームについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

 

「介護付き有料老人ホームの費用や入居条件ってどうなの?徹底解説!」
⇒  ご参照ください。

 

ホスピス住宅とはどんな施設のこと?

ホスピス住宅とはどんな施設のこと?
 

ホスピス住宅とは、人生の最期のときを穏やかに過ごせるよう、医療ケアや緩和ケア、生活のサポートなどを提供する施設です。

 

ホスピスの起源は中世ヨーロッパ時代に教会で行われていた病人やケガ人の看護に由来します。

 

その後、末期患者や余命宣告を受けた患者のケア施設が各地に作られるようになったのが、ホスピス住宅の原型といわれています。

 

ホスピス住宅を選ぶメリットは、病院や老人ホーム、そして自宅の「いいとこ取り」をしたようなサービス内容です。

 

病院は医療ケアや治療を提供しますが、病院の病床数は限られているため完治の見込みがない方の医療ケアを行えないケースもあります。

 

かといって、医療知識がないご家族が自宅で医療ケアを続けるのも難しいでしょう。

 

その点、ホスピス住宅は、看護師による医療ケアや介護スタッフによる介護サポートを受けられる専門施設です。

 

病院とは異なり、ホスピス住宅には自宅に近いリラックスできる環境が整っています。

 

アットホームな雰囲気の中で最適なケアを受けながら自分らしく過ごせるのが、ホスピス住宅ならではの魅力です。

 

有料老人ホームとホスピス住宅の違い

有料老人ホームとホスピス住宅の違い
 

有料老人ホームとホスピス住宅には以下のように、さまざまな違いがあります。

 

受けられる医療ケアの違い

 
有料老人ホームでは、介護ケアや生活援助などのサービスが提供されています。

 

サービス内容は施設ごとに異なりますが、食事や入浴、排泄などのサポートを受けられるケースは多いです。

 

また、掃除や洗濯といった日常的な家事のサポート、歩行のサポートなども受けられます。

 

最近では一部の医療ケアに対応できる有料老人ホームも増えつつあります。

 

とはいえ、看護師が常駐するような手厚い医療ケアを実施する老人ホームは希少で、医療を必要とする方が有料老人ホームで生活するのは難しいのが現状です。

 

これに対し、ホスピス住宅では緩和ケアを中心とした手厚い医療ケアが提供されます。

 

終末期患者を受け入れるという特性があることから、ホスピス住宅ではインスリン注射や中心静脈栄養、在宅人工呼吸器など専門的な医療ケアも実施される傾向にあります。

 

ただし、ホスピス住宅で治療による延命行為が行われることは基本的にはありません。

 

ホスピス住宅で行われる医療行為には、痛みや苦しみの緩和、人生の最期を迎えるためのケアといった意味合いがあります。

 

入居条件の違い

 
「老人ホーム」の入居条件はホームの種類によって異なりますが、要支援など自立した生活を送れる方を対象としている施設も多いです。

 

また、医療ケアを必要とする方を受け入れていない老人ホームも数多くあります。

 

これに対し、「ホスピス住宅」は国指定の難病を抱えている方や末期がんの方、余命わずかな方など、医療依存度の高い方を対象としています。

 

そのため、ホスピス住宅では、要介護度や年齢などの条件で入居を断られることはほとんどありません。

 

ただし、多くのホスピス住宅は、死期が近い方のみを受け入れている点に注意が必要です。

 

ホスピス住宅で医療ケアを受けて症状が改善した場合には、自宅に戻ったりほかの施設に移ったりする必要性が生じることもあります。

 

日々の過ごし方の違い

 
老人ホームとホスピス住宅では、入居者の日々の過ごし方も変わってきます。

 

特に、老人ホームではイベントやレクリエーションが積極的に実施される傾向にあります

 

ホスピス住宅を選んだ場合でも、イベントやレクリエーションがまったく提供されないということはありません。

 

中には、季節のイベントや地域との交流に力を入れているホスピス住宅もあります。

 

とはいえ、多くのホスピス住宅では個々の入居者が自身のペースで生活することを重視しています。

 

病状や必要な緩和ケアの内容はホスピス住宅の入居者ごとに異なるため、生活のペースもさまざまです。

 

個々のペースに応じた時間の使い方を大切にすることが、質の高いケアにつながるのです。

 

ケアに携わる人の違い

 
有料老人ホームでは主に介護スタッフが身の回りのサポートやケアを行います。

 

これに対し、ホスピス住宅では看護師や医師、薬剤師のほか、必要に応じて心理士や精神科ソーシャルワーカー、カウンセラー、宗教家などがケアを実施することもあります。

 

終末期ケアでは、死への恐怖心や苦しみを和らげるケアも重要となるため、多くのスタッフがチームを作ってサポートしているのです。

 

また、入居者のご家族が積極的にケアに携われる仕組みを作っているホスピス住宅もあります。

 

ご家族が宿泊するための設備が整っているホスピス住宅を選べば、残された時間をより充実したものにできるでしょう。

 

有料老人ホームとホスピス住宅のどちらを選ぶべき?

 
これから介護ケアを受けようと考えているものの、どんな施設を選ぶべきかが分からずお困りの方もいるかもしれません。

 

有料老人ホームもホスピス住宅も、専門のスタッフからのケアを受けられるという点では共通しています。

 

しかし、「ホスピス住宅」は基本的に末期疾患をもつ方終末期の方を対象とした施設です。

 

自立した生活をある程度送れる方や要介護度が低い方は、ホスピス住宅への入所を断られてしまうこともあるので注意しましょう。

 

医療ケアを必要としている方であれば、ホスピス住宅に入居できることもあります。

 

とはいえ、苦痛が和らいだり症状が改善したりした場合には、ホスピス住宅を退去して自宅に戻ることになるのが一般的です。

 

老人ホームやホスピス住宅への入所を検討している方は、まずはケアマネージャーやかかりつけの医師などに詳しく相談してみましょう。

 

また、インターネットのポータルサイトで近隣の施設を検索し、入居条件やサービス内容を比較してみるのもおすすめです。

 

有料老人ホームやホスピス住宅をお探しなら「あなたらしく」をぜひご利用ください。

 

>>「あなたらしく」を利用して希望の施設を探す