広域型特別養護老人ホームの特徴や入所基準をわかりやすく解説

2024年7月26日

広域型特別養護老人ホームの特徴や入所基準をわかりやすく解説

広域型特別養護老人ホームとは、定員30人以上という規模の大きい老人ホームです。

 

加齢とともに衰えが気になるようになってきた方や日常的な家事が難しくなってきた方は、広域型特別養護老人ホームへの入所を検討するのもよいかもしれません。

 

この記事では、広域型特別養護老人ホームのサービス内容について詳しく解説します。

 

 

広域型特別養護老人ホームとは?

広域型特別養護老人ホームとは?
 
特別養護老人ホームは、入居者の在宅復帰を目標としている施設で、入所中には介助ケアや生活支援などさまざまなサービスを受けられます。

 

特別養護老人ホームには、以下の「3つの種類」があります。

 

  • 広域型特別養護老人ホーム
  • 地域密着型特別養護老人ホーム
  • 地域サポート型特別養護老人ホーム

 

なかでも、広域型特別養護老人ホームは入所定員が30名以上という比較的大規模な施設となっています。

 

その入所対象者は原則として「要介護3以上かつ65歳以上の方」となっています。

 

ただし、特定疾病を患っている場合には40歳から64歳の方も入所可能です。

 

また、重度の認知症、知的障害や精神障害などを抱えている場合には、要介護1~2でも入所できることがあります。

 

施設では一般的な老人ホームと同じように、入浴や排泄の介助、食事のサポート、健康管理、リハビリなどのサービスを受けられます。

 

広域型特別養護老人ホームは居住地の制限がなく、お住まいの地域から遠く離れた施設にも問題なく入所可能です。

 

費用が比較的リーズナブルで入所しやすいのも広域型特別養護老人ホームの特徴です。

 

ただし、費用面がお得なため人気が高く、地域によってはすぐに満室になってしまうこともあります。

 

近隣の広域型特別養護老人ホームが満室という場合には、遠方エリアに申し込むのも有効です。

 

老人ホームの種類についてさらに詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

 

【一覧表あり】老人ホームの種類とそれぞれの特徴
⇒  ご参照ください。

 

広域型特別養護老人ホームとほかの老人ホームの違い

広域型特別養護老人ホームとほかの老人ホームの違い
 

ここからは、「広域型特別養護老人ホーム」と「そのほかの老人ホームの違い」についてみていきましょう。

 

居住地域による入居制限の有無

 
地域密着型特別養護老人ホームは、利用施設と同一の市区町村に居住していなければ申し込みができないルールになっています。

 

これに対して広域型特別養護老人ホームには居住地域による入居制限がありません。

 

お住まいのエリアとは市区町村、また別の都道府県の施設に申し込みをすることも可能です。

 

定員のルールの違い

 
老人ホームには定員のルールが定められていることがあります。

 

例えば、地域密着型特別養護老人ホームは入所定員が29人以下となっており、アットホームな雰囲気です。

 

広域型特別養護老人ホームの「定員は30人以上」となっており、中にはかなり大規模な施設もあります。

 

配置スタッフの違い

 
広域型特別養護老人ホームには介護スタッフのほか、医師看護師栄養士生活相談員なども配置されています。

 

例えば、介護職員または看護職員は入所者の数が3人またはその端数を増すごとに1人以上必要といったように、人員の配置ルールが細かく定められているのです。

 

また、日勤だけでなく夜勤の人員についても細かいルールがあります。

 

24時間365日を通じて適切な人員が配置されているため、いつでもきめ細やかなサービスを受けることができるのです。

 

運営母体の違い

 
有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの施設は民間企業によって運営されていますが、広域型特別養護老人ホームをはじめとした特別養護老人ホームは公的な施設という位置づけになっています。

 

広域型特別養護老人ホームの運営元は地方公共団体または社会福祉法人です。

 

費用面の違い

 
広域型特別養護老人ホームの特徴として、入所費用がかなり安いというポイントが挙げられます。

 

民間企業が運営する有料老人ホームなどの施設では、入居一時金と呼ばれる初期費用の支払いが必要となるのが一般的です。

 

入居一時金は高額な場合には数千万円、一億円以上というケースもあります。

 

しかし広域型特別養護老人ホームであれば入居一時金は不要となるのが一般的です。

 

また、月額の支払いも民間の老人ホームと比較してかなり安く設定されており、入所しやすいのが特徴的です。

 

広域型特別養護老人ホームで受けられるサービス内容

広域型特別養護老人ホームで受けられるサービス内容
 

広域型特別養護老人ホームでは、以下のようなケアやサービスを受けることができます。

 

生活支援サービス

 
生活支援サービスとは、身の回りのケアやサポートのことです。

 

具体的な生活支援サービスには、衣服の洗濯や室内の掃除、食事の用意や買い物代行などがあります。

 

これらのサポートは施設スタッフが行うこともありますが、施設から委託されたサービス業者が担うのが一般的です。

 

広域型特別養護老人ホームでは、希望すればすべての生活支援サービスを任せられます

 

しかし、中には可能な範囲で自分のことを行いたいという方もいるでしょう。

 

施設スタッフに相談すれば、スタッフのサポートを受けながらできる範囲で掃除や洗濯などを行えることもあります。

 

介護ケア

 
広域型特別養護老人ホームでは介護や介助のケアも受けられます。

 

一人での立ち上がりや移動、排泄が困難な方も、介護スタッフのケアを受ければ安心して生活することができるでしょう。

 

また、広域型特別養護老人ホームでは「最低週2回以上の入浴」サービスを受けられます。

 

要介護度に応じて、車椅子のまま入浴介助を受けたり、寝たきりの状態で機械浴槽に入浴したりすることも可能です。

 

入浴ができない場合でも、清拭という形で身体を清潔にしてもらえるので安心です。

 

食事サービス

 
広域型特別養護老人ホームでは一日3回の食事サービスを受けられます。

 

施設では、専任の栄養士が栄養バランスを考慮し、さらに旬の食材も取り入れて献立を作っています。

 

一般の食事が困難な方には、食材を細かくした刻み食、柔らかいゼリー食などが提供されるので安心です。

 

これに加え、誕生日の特別職やイベントの行事食なども提供されます。

 

レクリエーション

 
施設で開催されるレクリエーションも、広域型特別養護老人ホームの楽しみの1つです。

 

レクリエーションの種類はゲームやカラオケ、簡単な体操や運動、脳トレや散策などさまざまです。

 

ときにはお花見やお祭り、クリスマス会など季節のイベントを催したり、幼稚園や保育園から子どもを招いて交流会を実施したりすることもあります。

 

楽しいイベントに積極的に参加すれば、充実した毎日を過ごせるでしょう。

 

リハビリ

 
多くの広域型特別養護老人ホームではリハビリや機能訓練が提供されており、中には理学療法士や作業療法士による本格的なリハビリを実施している広域型特別養護老人ホームもあります。

 

リハビリは、日常生活を送るにあたって必要とされる機能の減退を防いだり、改善を目指したりすることを目的としています。

 

食事や排泄などの動作を自力で行ったり、歩行能力を高めたりするためにも、じっくりとリハビリに取り組める施設を選ぶのがおすすめです。

 

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