糖尿病でも老人ホームに入所できる?注意点を詳しく解説

2024年2月5日

糖尿病でも老人ホームに入所できる?注意点を詳しく解説

持病を抱えている方にとって老人ホーム探しは不安の連続だと思います。

 

特に、糖尿病を患っている場合にはインスリン注射が必要となるため、施設で処置をしてもらえるのかが気になるところです。

 

施設によっては糖尿病の方のケアに対応できないからと入居を断るケースもあります。

 

そこで今回は、糖尿病の方が老人ホームを探すときの「ポイント」についてご説明いたします。

 

 

糖尿病でも老人ホームに入所できる?

糖尿病でも老人ホームに入所できる?
 
日本には糖尿病を患う方がたくさんいます。

 

糖尿病とは、インスリンが十分に作用しないことによって高血糖が慢性的に続く病気です。

 

糖尿病の症状が進行している場合には、不足するインスリンを補うための注射が必要となります。

 

インスリンの投与によって血糖値を操作すれば、高血糖の状態を和らげられます。

 

しかしインスリン注射は医療行為に当たるため、介護施設のスタッフが注射の処置を行うわけにはいきません。

 

注射は医師法に規定されている行為なので、介護士が注射をしてしまうと医療行為違反とみなされ罰則を受けてしまいます。

 

介護スタッフのみが在籍しており、医師や看護師がいないという老人ホームでは、糖尿病のインスリン注射などの処置ができないため、糖尿病患者の受け入れ自体を断るのが一般的です。

 

老人ホームでの糖尿病のインスリン注射は誰が行う?

老人ホームでの糖尿病のインスリン注射は誰が行う?
 
糖尿病を抱えているからといって、老人ホームへの入居を必ず断られてしまうということはありません。

 

糖尿病の方が老人ホームへの入居を希望する際には、インスリン注射を誰が行うのかを明らかにしておきましょう。

 

インスリン注射の処置には以下のような選択肢が考えられます。

 

自分でインスリン注射をする

 
自分でインスリン注射をする
 
認知症の症状がなく、体にもまひなどの不自由がない方であれば、自身でインスリン注射をしながら生活することが可能です。

 

こういった方が老人ホームに入居した後には、インスリンを自身で管理して自身で注射する処置が必要となります。

 

自分で注射ができる方であれば医師や看護師のケアは不要です。

 

そのため、医師や看護師が常駐していない老人ホームにも問題なく入居できることがほとんどです。

 

ただし、必要なインスリン注射を忘れてしまうなど自身で健康管理ができない場合には注意する必要があります。

 

入所直後には自分で注射ができたものの、老人ホームで暮らすうちに体が不自由になり自己注射が難しくなるケースもあります。

 

施設の介護スタッフはインスリン注射の処置ができないため、自己管理ができなくなった場合には退所などの対応をしなければなりません

 

家族がインスリン注射をする

 
家族がインスリン注射をする
 
病院からの指導を受けた家族がインスリン注射を行う例もあります。

 

自宅介護をしている場合であれば、家族がインスリン注射を続けても問題はありません。

 

ただし、老人ホームに入った後に家族が施設に足を運び、インスリン注射を続けるのはかなり難しいです。

 

施設の看護師がインスリン注射をする

 
施設の看護師がインスリン注射をする
 
糖尿病でインスリン注射が必要という方が老人ホームに入る場合には、看護師がいる施設を選ぶのが安心です。

 

看護師免許を持っている看護師であれば、インスリン注射の処置や糖尿病のケアを行うことが可能となります。

 

最もおすすめなのは、医師や看護師が24時間常駐しているタイプの老人ホームを選ぶことです。

 

必要なタイミングで医療行為を受けることができれば、安心して生活できます。

 

看護師はインスリン注射に加え、インスリン投与前や投与後の血糖値管理などの対処も行えます。

 

医療機関と連携しているタイプの老人ホームを選べば、血糖値管理の状況を継続的にチェックしてもらうことも可能です。

 

糖尿病の方は夜間などに血糖値が下がり過ぎてしまうなどの問題が起きることがあります。

 

急変が起きたときでも、医師や看護師がいる老人ホームであればすぐに対応してもらえます。

 

とはいえ、慢性的な症状を抱えておらず急変の可能性が低いのであれば、医師や看護師が日中のみ対応できる老人ホームを選んでも特に問題はなさそうです。

 

要注意!糖尿病の方が老人ホームを選ぶときのポイント

>要注意!糖尿病の方が老人ホームを選ぶときのポイント
 
糖尿病を抱えている方が老人ホームを選ぶときには、できれば医師や看護師がいる施設を選ぶのがおすすめです。

 

ここからは、糖尿病の方が老人ホームを選ぶときに「注意したいポイント」をご紹介いたします。

 

医師や看護師がどの程度対応してくれるのか

 
医師や看護師がどの程度対応してくれるのか
 
老人ホームへの入居前には、糖尿病のケアにどの程度対応してもらえるのかを確認しておきましょう。

 

入居者の中に糖尿病の患者さんがおり、インスリン注射などの処置の実績が十分にあるという老人ホームであれば、安心して対応をお願いできます。

 

医師や看護師が日中のみ勤務しているという老人ホームでは、早朝や夜間の看護に対応してもらえません。

 

朝食前のインスリン投与を受けられなかったり、夜間のケアをしてもらえなかったりする可能性もあるので注意が必要です。

 

インスリン投与が必要となる時間に看護師が勤務していないという場合には、食事の時間を適宜設定して対処してもらう方法もあります。

 

食事療法や運動療法に対応してもらえるのか

 
食事療法や運動療法に対応してもらえるのか
 
糖尿病のケアに必要なのはインスリン注射だけではありません。

 

血糖値を下げながら元気に生活するためには、「継続的な食事療法」と「運動療法」が必須となります。

 

例えば日々の食事は、カロリー制限食や糖質制限食といった糖尿病の方向けの献立を用意してもらうのがベターです。

 

糖尿病を抱える入居者への対応実績が少ない老人ホームでは、糖尿病食を用意するなどの配慮をしてもらえないかもしれません。

 

また、適切な運動やリハビリの処置をしてもらえるかについても確認しておきましょう。

 

糖尿病を抱えた方が適度に体を動かせば、症状の改善効果も高まりやすくなるといいます。

 

しかし、運動不足の状態が続いてしまうとかえって症状が悪化するおそれもあります。

 

毎日のレクリエーションの中で効果的に運動を取り入れている施設や、運動やリハビリの専門スタッフが在籍している施設を選べば安心です。

 

老人ホームを退去しなければならない可能性も

 
老人ホームを退去しなければならない可能性も
 
老人ホームに入居した後に糖尿病の症状が悪化してしまうケースもあります。

 

それまでの症状とは異なる症状が出たときには、高度な医療ケアを受けなければならないかもしれません。

 

一般的な老人ホームは高度な医療ケアへの対応設備を保有していません。

 

また、医療ケアに対応できる人員も整っていないため、退去を求められることがあります。

 

糖尿病を抱えた状態で老人ホームを探すときには、症状が悪化したときにどうするかを考えておいた方がいいかもしれません。

 

【まとめ】糖尿病のケアに対応できる老人ホームを探してみよう

 
糖尿病がある方でも、老人ホームに入居することは十分可能です。

 

ただし、インスリン注射などの処置を誰が行うのか、食事や運動のケアを受けられるのかなどを前もって確認しておきましょう

 

医師や看護師が常駐している老人ホームを選べば、糖尿病の症状を抱えていても安心して日々の生活を送ることができます。

 

インスリン投与に対応できる老人ホームをお探しなら、ぜひ「あなたらしく」をご活用ください。

 

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