老人ホームではレクリエーションが積極的に取り入れられています。
高齢者の生活の質を向上させるのがレクリエーションの主な目的です。
レクリエーションにはコミュニケーションの促進や脳の活性化などたくさんの効果が期待できます。
この記事では老人ホームのレクリエーションについて、その「種類」や「効果」を詳しく解説していきます。
老人ホームで行われるレクリエーションの種類
老人ホームで実施されているレクリエーションには豊富な種類があります。
まずは、どのようなレクリエーションが行われているのかをみていきましょう。
体を動かすタイプのレクリエーション
楽しみながら体を動かせるレクリエーションを取り入れている施設は多いです。
ラジオ体操や簡単なダンスといったレクリエーションであれば、高齢者でも無理なく体を動かせます。
また老人ホームには、輪投げやボーリング、玉入れやお手玉、風船を使ったバレーやテニスなどのレクリエーションもあります。
施設によっては、家庭菜園や園芸のレクリエーションを積極的に実施することもあります。
太陽光を浴びながら体を動かせるため、それらは人気を集めているレクリエーションです。
脳トレタイプのレクリエーション
頭を使うレクリエーションには、障害があり体を自由に動かせない人でも参加できるという良さがあります。
簡単なパズルゲームの他、かるたやトランプ、なぞなぞや計算ゲームといったレクリエーションであれば誰もが気軽に参加できます。
将棋や囲碁、麻雀などのゲームを好む高齢者も少なくありません。
また最近では、パソコンを使ったゲームを取り入れる老人ホームも増加傾向にあります。
音楽のレクリエーション
カラオケや合唱といった音楽のレクリエーションも楽しいかもしれません。
歌を歌えば肺機能が活性化されやすいですし、気持ちも和やかになります。
老人ホームによっては、レクリエーションで打楽器や弦楽器の演奏にチャレンジできることもあります。
また、外部からゲストを招いてコンサートが実施されるケースも多いです。
指先を動かすタイプのレクリエーション
折り紙や塗り絵、書道や絵手紙の他、編み物や縫い物など、指先を動かすレクリエーションに参加するのもおすすめです。
生け花や料理など、独自のレクリエーションを取り入れている老人ホームもあります。
手先を動かすレクリエーションは高齢者の脳によい刺激を与えます。
指先を動かして1つのものを作り上げるレクリエーションは、達成感を得られるのも魅力です。
交流促進タイプのレクリエーション
同じ施設に入居する高齢者同士や、施設外の人との交流を促すためのレクリエーションもあります。
老人ホームで開催される交流会やバザーなどを通じて、幅広い世代の人との交流を楽しんでみましょう。
老人ホームに幼稚園児や保育園児を招いて伝承遊びを教えるなどのレクリエーションに参加すれば、元気な子どもたちの姿に癒やされるかもしれません。
子どもたちなど地域の人との触れ合いには、自身の存在価値を再認識できるという良さがあります。
リラックス目的のレクリエーション
老人ホームでは、リラックスやストレス解消目的のレクリエーションにもぜひ参加してみるのがおすすめです。
例えばヨガや音楽鑑賞、ハンドマッサージやアロマテラピーといったレクリエーションに参加すればスッキリとリラックスできます。
また、散策や森林浴、動物と触れ合うアニマルセラピーといったレクリエーションを取り入れている施設もあります。
老人ホームにおけるレクリエーションの効果
老人ホームのレクリエーションは単なる娯楽というわけではありません。
豊富な種類のレクリエーションには以下のような効果が期待できます。
運動不足を解消できる
老人ホームに入居する高齢者は1日の大半を屋内で過ごすため、体を動かす機会がどうしても減ってしまいます。
運動不足の状態が続くと身体機能が大きく低下し、健康維持が難しくなるなどのデメリットが生じかねません。
老人ホームでは、運動不足による問題を解消するために体を動かす多くのレクリエーションを取り入れています。
健康寿命を伸ばすという観点からも、ぜひレクリエーションに参加して体を動かしてみましょう。
コミュニケーション促進につながる
老人ホームでのレクリエーションには、コミュニケーションの促進という意味合いもあります。
家族と離れて施設に入居した場合、他者とのコミュニケーションの機会が激減してしまいかねません。
中には、コミュニケーション不足が原因で孤独感を募らせてしまう高齢者もいます。
他の入居者とのコミュニケーションは、老人ホームでの生活の基盤作りに大きく影響します。
また、地域との交流を通じて自分の価値を再確認することも重要です。
レクリエーションを通じてさまざまな人と話をし、交流する楽しさを満喫してみましょう。
脳の活性化につながる
老人ホームのレクリエーションには、脳の活性化という、うれしい効果もあります。
脳トレ系の遊びや手先を使う作業などに取り組むことで、脳の幅広い部分に刺激を与えることが可能です。
さまざまなレクリエーションで脳を活性化させることは、「認知機能の維持」につながります。
認知症や老人性うつといった深刻な症状を予防するためにも、頭を使うレクリエーションに積極的に参加するのがおすすめです。
生きがいになる
老人ホームでは、生きがいの創出を目的としてレクリエーションを行うケースが多いです。
例えばレクリエーションで作った作品をホームに飾ったり誰かにプレゼントしたりすれば、多くの人に喜んでもらえます。
交流会への参加、菜園やガーデニングなどの作業を通じて、人の役に立っていると実感する高齢者も少なくありません。
レクリエーションを通じて生きがいを見つけることができれば、生活への意欲も向上します。
老人ホームでの日々を楽しむためにも、ぜひさまざまなレクリエーションに参加してみましょう。
老人ホームのレクリエーションには必ず参加すべき?
老人ホームではさまざまなタイプのレクリエーションが実施されています。
しかし中には、レクリエーションの内容が好みではなかったり、気乗りしなかったりする高齢者もいます。
参加がためらわれるときには、無理にレクリエーションを行う必要はありません。
レクリエーションに参加するか否かは、基本的には本人の意思で決めることができます。
気分がふさいでいたり、老人ホームで孤立しがちだったりするときには、スタッフがレクリエーションへの参加を促すこともあります。
こういった場合であれば、気分転換のためにレクリエーションに参加してみるのも良さそうです。
【まとめ】老人ホームのレクリエーションには生活の質向上の効果が見込める!
老人ホームのレクリエーションには運動機能向上や脳の活性化などさまざまな効果が期待できます。
また、周囲の人とのコミュニケーションを通じて生活の質を高められるのも、レクリエーションのメリットです。
老人ホームで過ごす日々にメリハリをつけるためにも、ぜひ無理のない範囲でレクリエーションに参加してみましょう。
「あなたらしく」を活用し、さまざまなレクリエーションを導入している施設を探してみるのもおすすめです。