老人ホームに入れない理由は?入居待ちの対応と代わりの施設の探し方を解説
2024年1月19日
「どこも空きがないと言われた」「入居審査で断られてしまった」と、老人ホームに入れないで途方に暮れていませんか?
老人ホームに入れない理由は1つではありません。
空き待ち・費用・医療ニーズ・入居条件の不一致など複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。
本記事では、老人ホームには入れない・断られる理由や入居待ち期間を乗り切るための具体的な対応策、そして入りやすい老人ホームの探し方を解説します。
老人ホームに入れない理由5つ

老人ホームに入れない主な理由は以下の5つです。
- 施設が定める入居条件(要介護度や年齢)を満たしていない
- そもそも施設の居室に空きがない
- 入居費用が払えない
- たん吸引やインスリン注射などの継続的な医療ケアが必要
- 暴言・暴力リスクがある
それぞれの理由について、現場のリアルな事情も交えて詳しく解説します。
施設が定める入居条件(要介護度や年齢)を満たしていない
老人ホームにはさまざまな種類があり、それぞれ受け入れ可能な要介護度や年齢が決められています。
たとえば、特別養護老人ホーム(特養)は原則要介護3以上が入居条件です。
一方、介護老人保健施設(老健)は要介護1以上から申し込めます。
まずは自分の介護認定基準を正確に把握し、条件に合う施設を探しましょう。
参考:厚生労働省「1.特別養護老人ホームの重点化について」
参考:厚生労働省「介護老人保健施設」
老人ホームの居室に空きがない
老人ホームに入れない場合、純粋に満室で空きがないというケースも多くあります。
特に、費用が安く抑えられる特養の待機期間は、入所希望者が多く、数ヶ月から年単位で発生することも。
また、入居待ちは申し込みの先着順ではなく、要介護度が高く、在宅介護が困難な人(緊急性が高い人)が優先されるシステムになっています。
さらに、老人ホームの男女比を見ると、日本の平均寿命の関係もあり、入居者の多くを女性が占めています。
そのため、施設の中でも女性居室のほうが多い設計が多く、男性だけ入居待ちになることもあります。
参考:厚生労働省「1.主な年齢の平均余命」
入居費用が払えない
金銭的な事情で老人ホームに入れないケースもあります。
老人ホームの費用は施設の種類によって大きく異なります。
| 施設の種類 | 月額費用目安 |
|---|---|
| 特別養護老人ホーム(特養) | 約6~15万円 |
| 介護老人保健施設(老健) | 約8~15万円 |
| 介護付き有料老人ホーム | 約15~30万円以上 |
| サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) | 約10~25万円 |
特に国民年金で入れる老人ホームなどは競争率が高く、入居待ちとなってしまうこともあります。
たん吸引やインスリンなどの継続的な医療ケアが必要
老人ホームは基本的に、介護や介助を提供する施設です。
介護職員は介護のプロですが、提供できるのは介護行為のみであり、医療行為には対応できません。
そのため、インスリン注射・たん吸引・胃ろうなど24時間の天敵といった日常的な医療ケア(医療依存度が高い状態)が必要な場合、看護師が24時間常駐していない施設では入居を断られてしまいます。
また、感染症を患っていることが原因で老人ホームに入居できないケースもあります。
老人ホームで生活する高齢者は免疫力が弱まっているため、感染症を患っている人が入居すると集団感染のリスクが高まってしまいます。
感染症を抱えている人が老人ホームを探す際には、医療機関や施設に詳しく相談してみましょう。
暴力・暴言のリスクがある
日常的に暴言を吐いたり暴力を振るったりする場合、入居を希望してもスタッフやほかの入居者への影響を懸念して老人ホームに入れないことがあります。
これは、認知症の症状で攻撃的になった場合でも同じです。
ただし、認知症に特化したグループホームや、認知症専門の老人ホームでは受け入れてもらえるケースも多くあるので諦めずに探しましょう。
老人ホームに入れないときの5つの対策

老人ホームに入れないときには、なぜ入れないのかを明らかにする必要があります。
以下のステップで対策を練ってみましょう。
- 施設に入居できない理由を確認する
- 費用が理由なら自治体の費用軽減制度を活用する
- 特養にこだわらずに民間の入りやすい施設を探す
- ケアマネジャーまたは地域包括支援センターに相談する
- インターネットポータルサイトを利用する
施設に入居できない理由を確認する
入居を断られたら、必ず「なぜ入れなかったのか」を施設側や担当窓口に確認してください。
理由がわからないまま次の施設を探しても、同じ理由で断られてしまいます。
| 断られた理由 | 次にとるべき行動 |
|---|---|
| 要介護度が合わない | 条件の異なる施設種別に切り替える |
| 空きがない | 複数施設に同時申し込み+入居待ち中の対策 |
| 費用が払えない | 軽減制度の活用・公的施設への変更 |
| 医療ケアが必要 | 医療対応可能な施設に絞り込む |
| 感染症がある | 治療完了後に改めて申し込む |
費用が理由なら介護費用の軽減制度を利用できないか確認する
資金不足で老人ホームの費用が払えない場合、公的な負担軽減制度が使えないか確認しましょう。
まずは以下の制度を利用できるか確認してみてください。
- 負担限度額認定制度(食費・居住費の軽減)
・対象:世帯全員が住民非課税であり、かつ預貯金などが一定の基準以下の方
・費用負担軽減効果:居住費・食費が軽減される
・申請先:住んでいる市区町村の介護保険担当窓口 - 高額介護サービス費
・対象:介護保険サービスを利用しており、1ヶ月の自己負担合計が上限額を超えた方
・申請先:住んでいる市区町村の介護保険窓口
また、老人ホームは生活保護を受給している状態でも入居可能な施設はあります。
参考:国税庁「5 高額介護(居宅支援)サービス費 (介護保険法51、61)」
特養に入れない場合は民間の老人ホーム・介護施設を検討する
特養は老人ホームの費用が安いから絶対に入りたいと何年も入居待ちをする方もいます。
しかし、その結果、在宅介護の限界を迎えてしまう家族も少なくありません。
要介護度が低い、または特養の待機が長すぎる場合は、民間の住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、認知症の方であればグループホームなどに目を向けるとすぐに入居できる可能性が高まります。
ケアマネジャーまたは地域包括支援センターに相談する
1人で悩まず、専門家に相談することが解決への近道になります。
- ケアマネジャー:地域の施設情報を豊富に持っており、入居に向けた調整もサポートもしてもらえる
- 地域包括支援センター:全国5,000か所以上に設置された公的相談窓口で、介護・医療・福祉のアドバイスが無料で受けられる
インターネットポータルサイトの活用
老人ホームの探し方の1つとして挙げられるのがインターネットポータルサイト。
もし、老人ホームに入れなくて困っている場合は、今までこだわっていた条件(エリア・予算・施設の種類など)を少し広げて検索してみてください。
隣の市町村に範囲を広げるだけですぐに入居できる施設が見つかったなんてこともよくあります。
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希望の老人ホームに入れない時の入居待ち期間はどう過ごす?

老人ホームは入居待ちになるケースがほとんど。
待つだけじゃない待機期間中の過ごし方を知っておきましょう。
ショートステイの活用
ショートステイとは、介護施設に短期間(数日~1ヶ月程度)入所できるサービスです。
家族の介護負担を一時的に軽減しながら、老人ホームへのつなぎに使えるというショートステイのメリットは、在宅介護の限界を感じている方にとって特に有効です。
デイサービスの活用
デイサービスとは、日中だけ施設に通う介護サービスです。
本人の生活リズムを維持しながら、家族が休める時間も確保できます。
小規模多機能型居宅介護に切り替える
小規模多機能型居宅介護とは、通い・泊まり・訪問を1か所で柔軟に組み合わせられるサービスです。
入居待ち中でも使い勝手のいい選択肢の1つです。
【まとめ】老人ホームに入れないときには他の施設を探してみよう
老人ホームに入れない理由は1つではなく、原因によって対策が全く異なります。
- 【最優先】断られた理由を確認する
- 費用の問題は軽減制度で解決できる可能性がある
- 特養にこだわらず施設の種類を広げる
- 入居待ちの間もショートステイ・デイサービスで乗り切る
- 1人で抱え込まずにケアマネジャーや地域包括支援センターを頼る
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老人ホームに入れない時によくある質問
ここでは、老人ホームに入れない時によくある質問をまとめています。
身元引受人がいない場合は老人ホームに入れないですか?
身元引受人がいなくても、老人ホームには入れます。
まずは民間の身元保証会社(成年後見制度など)の利用を考えてみましょう。
夫婦一緒だと老人ホームに入りにくいですか?
夫婦同室(2人部屋)を備えている施設は全体の数が少なく、空きが出にくいため、入りにくい側面があります。
しかし、別々の個室を契約して同じ施設内で暮らす方法など、老人ホームに夫婦で入居するプランを柔軟に提案してくれる施設もあります。
老人ホームへの入居を断られたことに納得できない場合はどうすればいいですか?
まず老人ホームの入居を断られた理由を書面または口頭で確認し、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談しましょう。




