高齢者住宅とは|種類や特徴・選び方について解説

2025年8月28日

高齢者住宅とは|種類や特徴・選び方について解説

「高齢者住宅ってどんな種類があるの?」

 

「私たちでも入居できるのかな」

 

高齢者住宅への入居を検討しはじめ、このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

 

高齢者住宅とは、老人ホームやシニア向け分譲マンションなど、高齢者向けの住まい全般を指します。

 

この記事では、高齢者住宅の種類と特長、選び方について詳しく解説します。

 

「どうやって選べばいいかわからない」と老人ホームの選び方で悩んでいる方には、あなたらしくの活用がおすすめです。

 

地域に根付いた豊富な実績と知識を持つ老人ホーム選びのプロに、1人ひとりのニーズに適した施設を選定してもらえます。

 

 

 

高齢者住宅とは?運営形態別に解説

高齢者住宅とは?運営形態別に解説
 
高齢者住宅とは、文字通り高齢者を対象とした住まい全般のことです。

 

高齢者住宅は、大きく分けて以下の「2つ」に区分されます。

 

公的な高齢者住宅 国や自治体、福祉法人などが運営している
民間の高齢者住宅 民間企業が運営している

 

それぞれの特徴について、順に解説します。

 

【公的】国や自治体が運営する高齢者住宅の特徴

 
公的な高齢者住宅は、国や自治体、福祉法人などが運営しています。

 

民間の高齢者住宅と比べて、安価な費用で住める点が魅力です。

 

ただし、人気が高く、入居待ちの期間が長くなるケースもあります。

 

公的な高齢者住宅の種類は、以下の通りです。

 

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 軽費老人ホーム
  • 介護医療院 ほか

 

【民間】企業が運営する高齢者住宅の特徴

 
民間企業が運営する高齢者住宅には、以下のような種類があります。

 

  • 介護付き有料老人ホーム
  • 住宅型有料老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • シニア向け分譲マンション
  • グループホーム
  • 地域優良賃貸住宅

 

公的施設よりも受けられるサービスが豊富で充実しているため、費用も高くなる傾向にあります。

 

多くの種類から自分の状況に合った施設を選べる点が魅力です。

 

公的な高齢者住宅の種類を紹介

公的な高齢者住宅の種類を紹介
 
公的な高齢者住宅の種類と特徴は、以下の表を参考にしてください。

 

公的高齢者住宅の種類 特徴
特別養護老人ホーム 常に介護を必要とする高齢者が入居し、日常生活や機能訓練などを受ける施設
介護老人保健施設 要介護認定を受けた高齢者が在宅復帰を目指すために、リハビリテーションや介護サービスを受ける施設
軽費老人ホーム 経済的な事情や家庭環境などが原因で、自宅で生活を送ることが困難な60歳以上の高齢者が日常生活に必要なサービスを、低額な料金で受けられる施設
介護医療院 長期にわたり療養が必要な要介護高齢者が医療と介護の両方のサービスを受けられる施設

 

それぞれの特徴は、以下の通りです。

 

①特別養護老人ホーム

 
特別養護老人ホームとは、原則として要介護3※以上の高齢者が入居し、日常生活や機能訓練などを受ける施設です。
※場合によって要介護1〜2の方も入居可能

 

寝たきりや認知症をはじめ、日常生活において全面的な介護を必要とする方でなければ入居できません。

 

費用が安価で人気なため、ほかの施設と比べて入居待ち期間が長い傾向にあります。

 

②介護老人保健施設

 
介護老人保健施設とは、要介護認定を受けた高齢者が病院から退院後、在宅復帰を目指すために入居する施設です。

 

医療的ケアや介護サービス、リハビリテーションを受けながら、定められた入居期間中に基本的な日常生活を送れる状態を目指します。

 

③軽費老人ホーム

 
軽費老人ホームは、経済的な事情や家庭環境などが原因で、自宅で生活を送ることが困難な60歳以上の高齢者が対象です。

 

日常生活に必要なサービスを低額な料金で受けられます。

 

軽費老人ホームは、以下のA型とB型に分類されます。

 

種類 特徴 対象
A型 食事の提供、見守り 自炊が困難な60歳以上の高齢者
B型 見守り 自炊はできる60歳以上の高齢者

 

施設によって「月収34万円まで」「共同生活に適応できる」など、利用できる条件が異なるため、気になる方は直接問い合わせてみるのがおすすめです。

 

④介護医療院

 
介護医療院とは、長期にわたり療養が必要な要介護高齢者が医療と介護の両方のサービスを受けられる施設です。

 

看護や医学的管理のもと、看取りやターミナルケア(終末期医療)など、医療的ケアを受けられる点が特徴です。

 

民間の高齢者住宅

民間の高齢者住宅
 
民間の高齢者住宅の種類と特徴は以下の表を確認してください。

 

民間の高齢者住宅の種類 特徴
介護付き有料老人ホーム 介護を必要とする高齢者が介護サービスや生活支援を受けられる施設
住宅型有料老人ホーム 食事の提供や清掃、洗濯などの生活支援サービスや、見守り、緊急時の対応などを受けられる居住施設
サービス付き高齢者住宅 安否確認や生活相談サービスを受けられる、バリアフリー構造の賃貸住宅
シニア向け分譲マンション バリアフリーや生活支援サービスなど、高齢者が住みやすいように設計された分譲マンション
グループホーム 認知症の高齢者が共同生活を送る施設
地域優良賃貸住宅 高齢者世帯をはじめ居住の安定に配慮が必要な世帯に向けた良質な住宅

 

それぞれの特徴を、順に解説します。

 

①介護付き有料老人ホーム

 
介護付き有料老人ホームは、介護を必要とする高齢者が生活支援や身体介護サービスを受けられる施設です。

 

一定の設備や運営基準をもとに、都道府県の指定を受けています。

 

24時間介護スタッフが常駐しており、入浴や排泄の介助、食事の提供など日常生活に必要なサービスを受けられます。

 

利用料は要介護度別に定額となり、月々の支払いの見通しが立てやすい点が特徴です。

 

②住宅型有料老人ホーム

 
住宅型有料老人ホームは、食事の提供や清掃、洗濯などの生活支援サービスをはじめ、見守り、緊急時の対応などを受けられる居住施設です。

 

介護付き有料老人ホームと異なり、自立から要介護まで幅広い高齢者を受け入れています。

 

介護サービスの提供はなく、必要なときに外部の訪問介護や通所介護などを利用する形です。

 

必要な分の介護サービスだけ利用できるため、介護度の低い方は費用を抑えられるメリットがあります。

 

③サービス付き高齢者向け住宅

 
サービス付き高齢者向け住宅は、安否確認や生活相談サービスを受けられる、バリアフリー構造の賃貸住宅を指します。

 

生活の自由度が高く、住宅型有料老人ホームのように必要なときに外部の介護サービスを受けられる点が特徴です。

 

自立した日常生活を送れる方や介護度の低い方に向けた一般型と、要介護度が高くても入居できる介護型の2種類に分けられます。

 

介護職員や看護職員など、専門知識を有したスタッフが常駐している施設もあり、安心して日常生活を送れる環境が整っています。

 

④シニア向け分譲マンション

 
シニア向け分譲マンションは、バリアフリーや生活支援サービスなど、高齢者が住みやすいように設計された住宅です。

 

基本的に自立した日常生活を送れる高齢者を対象としており、マンションの共有部にフィットネスジムや温泉、シアタールームが併設されている物件もあります。

 

介護施設への入居と異なりマンションを購入する形となるため、所有財産として、購入後に売却や賃貸、譲渡、子どもへの相続が可能です。

 

⑤グループホーム

 
グループホームは、要支援2以上の認知症の高齢者が共同生活を送る施設です。

 

介護保険の地域密着サービスのひとつのため、施設がある市区町村に住民票を有する方でなければ利用できません

 

炊事や洗濯など、可能な限り自宅と近い環境で日常生活を送ることで、認知症の進行を緩やかにさせる目的があります。

 

⑥地域優良賃貸住宅

 
地域優良賃貸住宅は、バリアフリーや緊急通報システムなど、一定の条件を満たす良質な住宅を指します。

 

定められた収入以下の世帯の場合、自治体によって家賃補助を受けられる点が特徴です。

 

高齢者住宅を選ぶ2つのポイント

高齢者住宅を選ぶ2つのポイント
 
「高齢者住宅の種類はわかったけど、どうやって選べばいいの?」と自分に合う住宅の選び方がわからず悩んでいる方もいるでしょう。

 

選ぶときのポイントを知って、後悔のない選択をしたいですよね。

 

ここでは、高齢者住宅を選ぶときのポイントを「2つ」紹介します。

 

①要介護度から対象となる住宅を絞り込む

 
まずは、自分や高齢者住宅への入居を希望している家族の要介護度から、対象となる住まいを絞り込んでください。

 

介護の必要度や認知症の有無によって、選ぶ高齢者住宅が異なります。

 

以下の表を参考に、自分ならどの施設を選ぶべきか判断するのがおすすめです。

 

要介護度 入居できる高齢者住宅の例
自立(非該当) ・住宅型有料老人ホーム
・サービス付き高齢者住宅
・軽費老人ホーム
要支援1〜2 ・住宅型有料老人ホーム
・サービス付き高齢者住宅
・グループホーム(要支援2以上)
・軽費老人ホーム
要介護1〜2 ・介護付き有料老人ホーム
・住宅型有料老人ホーム
・サービス付き高齢者住宅
・グループホーム
・特別養護老人ホーム(場合による)
・介護老人保健施設
・軽費老人ホーム(施設による)
要介護3〜5 ・介護付き有料老人ホーム
・住宅型有料老人ホーム
・サービス付き高齢者住宅
・グループホーム
・特別養護老人ホーム(場合による)
・介護老人保健施設

 

施設や状況によって受け入れ状況が異なる場合もあるため、詳細は地域包括支援センターや、入居を希望する施設に直接問い合わせてみましょう。

 

②費用から無理なく住み続けられる住宅を選ぶ

 
対象となる住宅を絞り込んだら、無理なく住み続けられる費用の施設を選びましょう。

 

高齢者住宅へ入居する場合、初期費用(入居一時金)と月額費用の両方を計算する必要があります。

 

公的か民間かによっても大きく異なるほか、介護サービスの利用頻度や内容、要介護度によっても費用が変動します。

 

入居一時金が貯蓄から賄える金額か、月々生活を圧迫することなく払い続けられる月額費用か、事前に確認するのが大切です。

 

高齢者住宅の種類を把握して自分に合った住宅を選ぼう

高齢者住宅の種類を把握して自分に合った住宅を選ぼう
 
高齢者住宅には、国や自治体が運営する特別養護老人ホームや、民間企業が運営する介護付き有料老人ホームなど、さまざまな種類があります。

 

介護の必要性や入居する目的で選ぶ住宅は異なるため、複数の施設を比較、検討し、自分に合った施設を選択しましょう。

 

「自分だけでどの高齢者住宅にするか決めるのは不安」「誰かに相談したい」という方は、老人ホーム検索サイトの「あなたらしく」の活用がおすすめです。

 

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